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チップス:テクスチャリプリケータとサーフェイスパーティクルジェネレータ

modo 601では様々なカテゴリに対して新しい機能が追加されていますが、今回はその中でも大変便利に使えるテクスチャリプリケータ(Texture Replicator)サーフェイスパーティクルジェネレータ(Surface Particle Generator)の組み合わせについてご紹介します。

テクスチャリプリケータ(Texture Replicator)はテクスチャをリプリケータのように配置していく機能、サーフェイスパーティクルジェネレータ(Surface Particle Generator)はパーティクルをサーフェイスの表面に沿って配置する機能です。この二つを組み合わせるとどのような表現が可能になるでしょうか?

まずはデフォルトで用意されているモデルを読み込んで、さらに桜の画像を貼り付けてみます。デフォルトではUVに対して画像が貼り付けられてしまいますが、ここでテクスチャロケータタブを開くと、一番下にテクスチャリプリケータというパラメータが用意されています。通常のリプリケート機能と同様、何をソースとするのかを指定しなくてはいけませんので、ここではいったんこのモデルメッシュを指定しておき、あとは適当に値を設定してみます↓

すると、モデルの頂点に対してテクスチャがリプリケートされているのがわかります↓

ただ、これだとモデルに対して満遍なく花びらがリプリケートされているわけではありません。ここでサーフェイスパーティクルジェネレータの登場です!アイテムツリータブのアイテム追加パーティクル Surface Particle Generatorを追加します↓

ソースサーフェイスにモデルを選択すると、このモデルのサーフェイスに対して満遍なくパーティクルが発生するようになります↓

サーフェイス上にある黄色いポイント一つ一つがパーティクルです。ぴったりとサーフェイス上に発生しているのがわかりますね。次に、シェーダツリーから先ほどのテクスチャロケータを選択し、テクスチャリプリケータパーティクルソースをこのSurface Particle Generatorへと変更します。すると桜はこんな感じに散らばるようになります↓

さらに今回はもう一工夫!様々な色合いの桜の花びらを散らしてみたいので、色違いの画像をいくつか用意し、画像タブに読み込んでおきます。画像タブに読み込んだらグループタブから新規グループを作成します。Group_Sakuraという名称にし、このグループの中に桜の画像だけをまとめるようにします↓

あとはシェーダツリーから画像を選択し、テクスチャレイヤー 画像ポップアップからGroup_Sakuraを選択します。こうするだけで、グループの中にまとめておいた画像がランダムにリプリケートされるようになります。他にもお好きなようにパラメータを調整したり、バンプなどのほかのチャンネルも重ね合わせていくことができます↓

なんとなく使い方は理解できましたでしょうか?

テクスチャリプリケータのプロパティに用意されているフォールオフなどを調整すれば、リプリケートされるテクスチャ間の継ぎ目がきれいになじみますので、岩石や地面など、自然なテクスチャを用意したいときなどにはお手軽で大変便利です。

こちら機能の使い方、Luxology社のフォーラムでユーザーさんが公開されていたムービーファイルを元にしています:

http://www.mutant-pixel.com/Luxology/TextureRep.mp4

ぜひこちらも参考にしてみてください。

 

チップス:名称付き新規メッシュの作り方

メッシュを新規作成していくと、アイテムツリーに並んでいくMesh(2)、Mesh(3)・・・。どれがどのメッシュかわからなくなって、リネームを繰り返すことになるパターンがありますよね。いっそのこと、新規作成する際にメッシュも指定できたらいいのに、と感じたことがある方は、ぜひ一度マクロ機能をお試しください。使い方は超簡単です!:

[1] システムメニュー > マクロの記録をオン

マクロの記録をオンにすると、マクロの記録を中止するまで、modo上で行った操作をそのまま記録し続けてくれます。

[2] アイテムツリーからメッシュを新規作成

[3] 新たに作られたメッシュを選択し、右クリックから名称変更を実行。ここでは適当な名称を指定してください。

[4] もう一度、システムメニュー > マクロ記録中を選択

マクロの記録状態がオンになっている場合には、メニュー文字はマクロ記録中へと変更され、メニュー左横にチェックマークがついていますが、もう一度選択することで、このチェックマークが外れてオフの状態になります。

これでマクロの完成です!いったん記録したマクロはシステムメニュー > 再実行で何度でもご利用いただくことが可能になっており、実行してみるとメッシュが作成されると同時に、そのメッシュの名称を指定するダイアログが出てくるようになります。これでいちいちアイテムツリーから名称変更を行う必要もなくなりますね。

ただこのマクロ、いったんmodoを終了してしまうと、再起動したときには消えてなくなってしまいます。せっかくですので、ここではキーボードショートカットに割り当ててみることにしましょう。

[5] ユーザースクリプトフォルダのパスを確認

このマクロを利用するためには、ユーザースクリプトフォルダにファイルとして保存する必要があります。ユーザースクリプトフォルダの場所がわからなくなったら、システムメニュー > ユーザースクリプトフォルダを開くを選択してみてください。このメニューではユーザースクリプトフォルダを実際に開きますので、そのパスを覚えておきます。

[6] システムメニュー > ファイルに保存でマクロをファイルとして保存

先ほど確認しておいたユーザースクリプトフォルダの中に、作成しておいたマクロを保存します。今回はNewMeshという名称をつけてみます(マクロをあらわす拡張子.lxmは自動的に追加されます)。

[7] システムメニュー > 入力編集でキーボードに割り当て

マクロをキーボードに割り当てます。今回はあいているキーボードショートカットShift+Nに割り当てることにします。

Shift-Nのリストをクリックすると、キーコマンドの変更パネルが開きますので、コマンドの入力欄に@NewMesh.lxmと入力し、OKボタンを押します。これでキーボードの割り当ての完成!入力編集のパネルを閉じ、Shift+Nと押すと、メッシュの新規作成と同時に名称変更のパネルが自動的に開きます。

このように、簡単なマクロを組んでキーに割り当てることで、ちょっとした作業の手間を軽減していくことができます。ぜひマクロ+キー割り当て、試してみてください。

 

チップス:蛇腹チューブ

Luxology社のフォーラムで見かけた蛇腹チューブの作り方をご紹介します↓

http://forums.luxology.com/discussion/topic.aspx?id=62648

こういう蛇腹っぽいチューブよく見かけますよね。作り方はとっても簡単。

セグメントが切られている平面を半分だけずらしてポイントを結合、あとはベンドベベルツールを使うだけなんですね。ベベルの深さによってはフォーラムの画像みたく配水管のチューブみたいにもなるし、下記画像のようなもっとミッチリと詰まった形状を作ることも可能です。

パラメータをいろいろ変えて、試してみてください!

 

 

スクリプト:ウェイトのミラー機能

modo 601がリリースされてから、601対応のスクリプトもお目見えするようになって来ました。今までも様々なスクリプトを発表してきたMatt Cox氏が今回、いち早くウェイトのミラー機能を実現するスクリプトを発表されています↓

Mirror Weight

このスクリプトではX軸、Y軸、Z軸に対し、それぞれウェイトをミラーリングするだけでなく、別モデルに対してミラー部分のウェイトを設定することも可能です。modo 601で新たに搭載されたキャラクタアニメーション用リグの機能に欠かせないツールとなりそうですね。

その他にもMDDをエクスポートするためのスクリプトを発表されています↓

Export MDD

MDDファイルになじみのない方もいらっしゃるかもしれませんね。MDDファイルとは、時間の経過を伴うジオメトリの頂点の変位情報を保存しておくフォーマットであり、modoでは外部で保存されたMDDファイルを読み込むことが可能でした。このため、これまではMDD出力に対応している他のアプリケーションで変位アニメーションさせた頂点情報をMDDファイルへと出力し、それをmodoの中で読み込むといった処理が可能だったのですが、このExport MDDにより、modoからも出力が可能になりましたので、modoから出力したMDDファイルを他のアプリケーションで取り込むことが可能になっています。複数のアプリケーションを組み合わせたワークフローを活用されている製作現場などでは、大変便利に使えるスクリプトです。

そしてもう一つ発表されているのが、リネーム用のスクリプト↓

Rename

こちらのスクリプトでは、複数アイテムのリネーム処理を一括で行えます。複製などのツールを使用すると、同じ名称を持つアイテムが山のようにできて、後からわかりやすい名称へとリネームしたいのだけれど、手作業でリネームしていくのはちょっと無理、とあきらめられた方もいらっしゃると思います。このスクリプトを使えば、規則性を持った名称へと一括リネームが可能ですので、ぜひ試してみてください。

 

チップス:BumpとDisplacementの組み合わせ

バンプ(Bump)ディスプレースメント(Displacement)、似ているようでこの二つの働きは異なります。どちらもメッシュの凹凸表現を可能にしてくれますが、決定的に違うのが、バンプが表面の法線を加工することで凹凸があるように見せているのに対し、ディスプレースメントは実際にジオメトリを変形させることで、凹凸を表しています。このため、特にメッシュの端部分ではディスプレースメントは形状に沿った実際の凹凸を正確に表現できるのに対し、バンプでは凹凸が表現できないという欠点があります。

では凹凸を表現するのに、正確に表現できるディスプレースメントではなく、バンプを使うときのメリットは?というと、ひとつにレンダリング時間があげられます。ディスプレースメントの場合、実際にジオメトリに凹凸をつけていくため、レンダリング時に展開されるポリゴン数がバンプを使っているときと比べて膨大な数に膨れ上がるため、それと比例してレンダリング時間も長くなってしまうのです。

このバンプとディスプレースメント、お互いの良いところを組み合わせて使うためのチップスが、今回ご紹介する9b studio社製のチップスビデオです。

9b Bump & Displacement Tip in modo 501 from 9b studios on Vimeo.

このチップスを活用することで、ディスプレースメントを適用する箇所をカスタムで指定できるようになるため、バンプを全く使わずディスプレースメントだけで凹凸を表現する場合よりも、レンダリング時間を短くすることができますし、ディスプレースメントを全く使わずバンプだけを利用するよりも、より見た目に正確な形状を表現できるようになります。

9b studioは今までもPADSES2SLIKといったマテリアル系のキットを出したり、Luxology社のアセットでもコンテストを開催したり、また数多くのプリセットを提供しているだけのことがあり、メッシュの形状によってはこのチップスがとっても役に立つケースがありそうです。バンプを使うべきか、ディスプレースメントを使うべきか、で頭を悩ませたことがある方は、このチップスのやり方も是非参考にしてみてください。

 

チップス:ワイヤーフレームX線表示とコンテキストメニューの登録

modoのビューポート上で透明度が設定されたマテリアルが適用されているメッシュを見てみると、エッジが判別しにくくなることってありませんか?

今回はLuxology社の以下のフォーラムで紹介されていた、X線表示の簡単なチップスをご紹介します↓

http://forums.luxology.com/discussion/topic.aspx?id=62293

例えば、こんなメッシュがビューポート上にあるとしますね:

エッジが外側なのか、内側なのか、また透過量やグリッドによってエッジがはっきり認識できない場合もあるかもしれません。そんなときには、表示設定(ショートカットキー”O”)を押して、ワイヤーフレーム不透明度を100%に設定してみてください:

するとビューポート上ではX線みたいにエッジがくっきりと表示されるようになり、ずいぶんと認識しやすくなります:

このようにワイヤーフレームの不透明度を変更すればよいのですが、いちいちパネルから値を指定するのなんて面倒くさいですよね。そんなときにはコンテキストメニューにこのオンとオフの切り替えを登録してしまいましょう。

まずはこの不透明度を設定したコマンドを調べてみます。modoの場合、操作に対応するコマンドというのがコマンド履歴から調べることができます。コマンド履歴パネルを開いてみると、3Dビューワイヤーフレーム透明度というコマンドがリストされているのが確認できます。これをクリックしてみると、下のコマンド入力フィールドに実際にこの動作を行ったときに発行されたコマンドが記載されるようになります:

後から使いますので、このコマンドのところに書いてある view3d.wireframeAlpha 1.0 という文字列をコピーしておいてください。

では次に、このコマンドをコンテキストメニューに登録してみましょう。コンテキストメニューはひとつのパネル(フォーム)と考えられます。modoで表示されるパネル(フォーム)のカスタマイズを行うには、システムメニュー > フォーム編集を開いてください。左側にはmodoで表示されるすべてのフォームがリストされていますので、グループ > コンテキストメニュー > ビューポートコンテキストメニューをクリックし、矢印アイコンで中身を開いてみましょう。すると、現在ビューポート上をクリックしたときに出てくるコンテキストメニューの中身が表示されます。新たにメニューを追加したいので、一番下に淡色表示されている(新規コントロール)をクリックしてみてください:

するとコマンドの追加…というメニューが現れますので、選択しましょう:

ここに登録するコマンドを指定することになりますので、先ほどコピーしておいたコマンドを貼り付け、OKボタンを押します。この段階ではまだ、コンテキストメニューに出てくるメニュー名称を明示的に指定していませんので、フォーム編集パネルの右側にあるラベルに”X線 オン”とつけてみましょう:

これでコンテキストメニューの中に出てくる”X線 オン”というメニューを選択すると、ビューポートのワイヤーフレーム不透明度が自動的に100%に設定されるはずです。これでオンのメニューができましたので、元に戻す(オフの状態)ためのメニューも追加しましょう。

新たに加えた”X線 オン”メニュー上を右クリックし、コンテキストメニューから複製を選択してください。複製したメニューのラベルを”X線 オフ”に、そしてコマンドを view3d.wireframeAlpha 0.1 と指定しましょう。これで”X線 オフ”メニューを選択すると、ワイヤーフレームの不透明度はデフォルトの値である10%へと切り替えられるようになります。

では実際にビューポート上を右クリックして、コンテキストメニューを開いてみてください:

今までのコンテキストメニューに、先ほど登録した二つのメニューが追加されていますね!二つのメニューを切り替えて表示が正しく変更されるか確認してみてください。

このように、用途に合ったコマンドなどを見つけたらコンテキストメニューやパイメニューに割り付け、自分の作業をより快適に行えるようカスタマイズしていくことも作業効率を上げるひとつの手です。パネルの配置やショートカット、コンテキストメニュー、パイメニュー、あらゆる面においてmodoはカスタマイズが可能ですので、自分に一番あったユーザーインターフェイスを手に入れてください。

 

チップス:スカルプティング用ビューポートの調整

今までいくつものmodoにおけるチップスをご紹介してきましたが、今回はちょっと変わったチップスをご紹介しましょう。

modoの持ち味のひとつとして、UIカスタマイズの自由度の高さを上げるユーザーさんも多くいらっしゃいますが、皆さんはスカルプティングを行う際、ビューポートをカスタマイズしていますか?今回紹介するビデオでは、モデリングやマテリアルの調整といった製作作業に関する直接的なチップスではなく、ビューポートやマテリアルを調整することにより、スカルプティングの作業がしやすくなるような、作業環境に関するちょっとしたチップスを解説しています:

ビューポートのシェーディングや、ビューポートライトの調整、それにマテリアルを調整していくことで、作業しやすい環境を作っていくんですね。ビューポートのシェーディングやビューポートライトの調整はコンフィグファイルに保存されるため、スカルプティング以外の作業では元の状態に戻したいのであれば、あらかじめコンフィグファイルのバックアップを取っておくこと、またスカルプティングに適したマテリアルはプリセットに保存しておくことなど、ちょっとした事柄も説明してくれています。

作業環境を整えることは、ワークフローに影響を与えるものですよね。自分にとって快適な環境を整えられれば、作業効率もさらにあがっていくものではないでしょうか。現在のコンフィグファイルのバックアップを取っておけば、いつでも元の状態に戻せますので、ぜひお試しください!

 

フリーの植物データ from Xfrog

前回はローポリの樹木でしたが、反対に詳細なディテールを持つ樹木が必要になるときもありますね。

そういうときにはフリーの樹木データを使ってみるという選択肢もあります。樹木データなどを取り扱うXfrog社では現在、なんと130種類ものデータを無料でダウンロードできるようになっています。様々なフォーマットでダウンロードできますが、データによってはmodoフォーマットで提供されているデータもありますので、そのまますんなりとmodoへと持ってくることが可能になっています。

今回ためしに、こちらのデータをダウンロードしてみました↓

XfrogPlants JAPAN

modoに読み込み、適当に作った地形っぽいデータの上にリプリケータでがつがつ生やして行ったのがこれ↓

生やしすぎてしまってディテールが良く見えませんね。ということで、カメラをぐぐっと近づけてみて、もう一度レンダリング↓

すると、葉っぱの一枚までモデルが作りこまれているのがよくわかります。

シーンに彩りを添えるあとひとつが足りない、または街中や建築物外観を表現するのにちょっとした樹木があれば、といったときなど、Xfrog社が提供しているデータを使ってみるのはいかがでしょうか?

 

チップス:頂点マップを使用したフォールオフ

建築や建造物のパーツなどを製作する場合、ほんの少しずつパーツの一部のサイズや位置を変更したバリエーションをたくさん用意しなくてはいけないときがあるかもしれませんね。そんなときはフォールオフ機能の頂点マップを使ってみてはいかがでしょうか?

以下のページではこの頂点マップのフォールオフを使ったモデリングのチップスが掲載されています↓

http://www.pixelatedvertex.com/using-falloffs-in-archviz/

簡単に試してみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

まずは今回はあくまでチュートリアルということで、わかりやすい形状で用意してみました。

内側の形状はベベルをかけ、あとで比較しやすいようにボタンを配置しています。この内側の形状を、ベベルの幅やボタンの形状を変えることなく、ただし配置のバランスはそのままの状態で外枠にぴったりと合わせたい場合、どのような手段を取りますか?

ベベルとベベルの間の幅を見てみると、ちょうど100mmに設定されています。外側の枠にあわせるため、この内側の形状に対して、ただ単にスケールをかけるだけだと、全体が伸びてしまい、このベベル間の幅も変わってきてしまいますね。

ベベル間の幅は141.5mmになってしまい、ボタンの形状も横に伸びてしまっています。これを避けるため、まずはウェイトマップをひとつ新規作成してください。このウェイトマップに対し、変形せずに一緒に動いてほしいポイント群にまとめて値を設定していきます。

この内側形状を外側枠に合わせたときに、上図の1/2/3/4というのがひとつのグループでバランスを崩すことなく動いてほしいですよね。ここでグループ1の頂点に対してはウェイト値1.0グループ2の頂点に対しててはウェイト0.666666(=2/3)グループ3の頂点に対してはウェイト0.3333333(=1/3)グループ4の頂点に対しウェイト0.0を設定します。つまり右から左に向かって0.0~1.0の範囲でグループ毎に等間隔のウェイト値を設定していきます。

シェーディングモードを頂点マップに切り替え、ウェイトマップがこんな分布状態で設定されていることが確認できたら、フォールオフを頂点マップに設定してください。

ここがこのチップスの一番大事なところです!フォールオフにこのウェイトマップを利用することにより、トランスフォームツールを利用したときに、この頂点マップに沿って移動してくれるようになるのです。つまりウェイト値1.0を設定したグループは移動量そのままを移動し、ウェイト値2/3を設定したグループは移動量×2/3を移動、ウェイト値1/3を設定したグループは移動量×1/3ウェイト値0.0を設定したグループは移動しない、という状態になります。ではトランスフォームツールで外枠のエッジにあわせるよう移動させてみてください。スナッピングをオンにしておくと良いですね。

すると、外枠にぴったりと合わせることができるようになりました!ベベルの間を計測してみると

一番最初に計測したときと同様、ベベルの間は100mmを保持しており、ボタンの形状にも影響を及ぼしていません。

こんな感じで等間隔にスケールしたいけれど、パーツ間の位置は変えたくない!といったシチュエーションにはウェイトマップを設定しておくと、作業がはかどるケースもあるかもしれません。とはいってもウェイト値をちくちく設定するのが面倒くさいなぁと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも大丈夫!modoの場合、値の入力フィールドでそのまま数式を使うことができますから、例えば0.666666と入力しなくても2/3と入力すれば正確な数値を指定することができ、わざわざ値を計算して入力という手間は要りません。

ウェイトマップはあまり使わないという方も、こんな使用法を試してみてはいかがですか?

 

事例紹介:ローポリの森

林や森など、大量の木を表現する場合、ポリゴン数などに悩まされることがありますよね。Luxologyのギャラリーに投稿されているこの作品では、少ないポリゴン数の木を何パターンか用意し、リプリケータを利用することで、見事に表現しています。

この作品の作者 Maximo Lucosi 氏は、自身のブログでこの作品のプロジェクトファイルを公開されていますので、樹木をどのように少ないポリゴン数で表現しているのか、またリプリケータをどのように使用しているのかなど、ぜひ参考になさってみてください。

Maximo Lucosi 氏のブログ