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表面に配置されたアイテムの複製をアニメーションさせるには

https://www.youtube.com/watch?v=uLUkNB_wG3M

パーティクルアイテムマップを使用することで、リプリケータで複製するアイテムに対し、どのアイテムが配置されるのかをコントロールできるようになりましたが、さらにこの配置されたアイテムの複製をアニメーションさせることも可能になっています。パーティクルアイテムマップに関しては「パーティクルアイテムマップによる複製時におけるアイテムの指定」および「メッシュ表面に散らばるアイテムの複製を個別に指定するには」でも解説しておりますので、まずはそちらをご覧ください。

このサンプルシーンでは、01/02/03という三つの球体を用意しています。これらの球が円柱の表面に配置し、さらにその配置を動かすアニメーションを作っていきましょう。まずは円柱の表面にアイテムを複製させるためのポイントソースを作ります。アイテム追加パーティクル Surface Particle Generatorを追加します。ソースサーフェイスに円柱を指定すると、円柱上に点群が作られます。

まずはこの点群をポイントソースとして、リプリケータを作ってみましょう。アイテム追加パーティクル リプリケータを追加し、スケマティックビューへと追加したら、01/02/03をプロトタイプへと接続し、Surface Particle Generatorをパーティクルソースとして接続します。リプリケータの原型のトランスフォームを使用オプションをオンにし、01/02/03をアイテムモードでスケールをかけ、サイズを調整します。この状態だと、01/02/03はランダムに配置されています。これを意図したとおりに配置するには、ビデオ「メッシュ表面に散らばるアイテムの複製を個別に指定するには」で解説している通り、Surface Particle Generatorをいったんジオメトリへと変換して、パーティクルアイテムマップを作成する方法でも良いのですが、もう一つ別の方法として今回はプロシージャルモデリングを使用します。

ショートカットキーNで新たに空のメッシュレイヤーを一つ作成しましょう。このメッシュの中に、Surface Particle Generatorで作成されたポイントソースを一つのポリゴンへとまとめたものを作ります。メッシュにはあらかじめパーティクルアイテムマップを作成しておきましょう。リストタブからパーティクル (新規マップ)パーティクルアイテムマップを作成しておきます。

このメッシュの中にプロシージャルモデリングでポリゴンを作成するには、Create Polygonsというメッシュオペレーションを使います。オペレータ追加作成 Create Polygonsを追加します。

このCreate Polygonsでポリゴンを作成するには、Arrayという配列が必要になります。ポリゴンを構成する各ポイントを配列としてまとめたものを、Create Polygonsの位置へと指定するわけです。なので、まず配列を作る必要があるので、スケマティックビューの追加 Array Particles to Arrayを追加します。これはパーティクルを配列へと変換してくれるモディファイヤです。今回の場合、パーティクルはSurface Particle Generatorですから、Surface Particle GeneratorをParticles to Arrayのパーティクルソースへと接続し、Particles to Arrayの配列をCreate Polygonsの位置へと接続します。そうすると、Surface Particles Generatorで作られているポイントをすべてまとめたポリゴンが1枚作成されることになります。

ではこのポリゴンに対して、ウェイトマップを作成します。オペレータ追加頂点マップSet Weightでウェイトマップを作成します。作成するマップの名称はWeightにしておきましょう。今度はこのウェイトをパーティクルアイテムマップへと変換します。この変換を行うには、バージョン14.2で追加されたRemap Weightという新たなメッシュオペレーションを使用します。

オペレータ追加頂点マップRemap Weightを追加したら、ウェイトマップをどのマップへとリマップ、再マッピングするのかを指定します。元となるウェイトマップはWeight、ターゲットマップタイプをパーティクルアイテムマップへ指定し、ターゲットマップ名称をParticle Item Mapに指定します。さらに、このメッシュオペレーションではどのようにリマッピングするのかをグラデーションでコントロールできるのですが、今回は素直に0から1までリニアに対応するよう、値をリマップのグラデーションを設定します。

ここまで設定できたら、リプリケータのパーティクルソースをSurface Particles GeneratorからMeshへと変更します。そうするとメッシュのパーティクルアイテムマップに従って、アイテムが配置されるようになります。この段階ではウェイト値を調整していないため、複製されるアイテムは一つだけになっているかと思いますので、ウェイトをフォールオフでコントロールしてみましょう。

Set Weightオペレーションを展開し、Tool Pipe(Tool Pipe を追加)をクリックし、新規 Linear Falloffを追加します。追加したLinear Falloffの長さを調整すると、ウェイトの値をグラデーションをかけながら変更することができます。リニアフォールオフは独立したアイテムですので、自由に位置のアニメーションを設定することができ、複製するアイテムの配置をアニメーションさせることができます。

これを応用すると、例えば樹木に対してつぼみの状態から、少しずつつぼみが開き、花が咲いているようなアニメーションも可能になるでしょうし、リニアフォールオフではなく、Texture Falloffを使用し、様々なテクスチャを使用することで、ランダムだったり、またはテクスチャの模様に従ったアイテムの配置やアニメーションが可能になります。

2020年12月24日