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バージョン14.1におけるIK・FK切り替え用機能の改良

https://www.youtube.com/watch?v=in4F69eR9IY

Modo 14.1からはIKとFKを切り替えるための機能が、非常に使いやすく提供されるようになりました。

サンプルとなるシーンには腕のモデルと、それに合わせて組まれたスケルトンが用意されています。まだこちらにはIKが設定されていませんので、まずはIKを設定してみます。

ルートにあたるスケルトンをダブルクリックすると、スケルトンの階層全体が選択されるようになります。セットアップパレット > インバースキネマティクスのタブから、平面IKのカテゴリにあるIK組み込みをクリックしてみます。そうすると自動的にゴールアイテムが追加され、セットアップモードを抜けてゴールアイテムを動かしてみると、IKが適用されているのが確認できます。

このIKの動きを、途中でFKの動きへと切り替えてみることにします。このIK/FKの切り替えに関するメニューが平面IKのカテゴリに新たに追加されています。一番左のアイコンをクリックすると、平面IKのプロパティから、このIKに関するチャンネルが一度に選択できるようになります。静止状態を記憶させておきたい場合には、この状態で右隣のボタンをクリックし、キーを一度に設定しておくとよいでしょう。

ではゴールアイテムを動かしてみます。ゴールアイテムを選択したら、移動ツールを起動し、0フレーム目でショートカットキーsを押して、キーフレームを設定しておきます。次に1秒後、24フレームへと移動したら、手を振るように、ゴールアイテムを動かして腕を曲げてみます。

ここからさらに手を振るような動きを付けたい場合、ゴールアイテムを動かすことで手を振るという動きを付けるのは難しくなります。こんな時は、FKを使うほうが簡単です。ではIKからFKへと切り替えてみます。FKへ切り替えボタンをクリックすると、ブレンドのプロパティが0%に設定されたのがわかります。これは、IKの効果が0%になったということを表しています。グラフ編集で見てみると、ちょうど24フレームでブレンド、つまりIKとFKの割合が100%から0%へとぱきっと切り替わったのが確認できます。

ここからはFKで動きを付けることが可能ですので、手首のスケルトンを選択し、手を振る動作を付けてみます。回転ツールを起動して手をバンク方向に揺らす動きを付けましょう。回転の軸により思うように回転させることが難しい場合には、ワールドボタンをクリックし、座標系を変えてみるのもよいでしょう。動きを付けたら、最後にIKへ切り替えボタンをクリックしてみましょう。そうすると、動きのコントロールは再びIKへと戻るようになります。

全体を再生してみると、スムーズに切り替えられ、動きがつけられているのがわかります。このように、FKとIK、それぞれの特性を生かしたモードで動きを付けていくとよいかと思います。

2020年9月7日