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モーションブラーを表現するには

https://www.youtube.com/watch?v=sWUw_wAaMz8

今回はMODOの中でモーションブラーを表現する方法について解説します。

モーションブラーとは、アニメーションなどの動きが設定されている場合に、その動きがぶれが表される残像のことです。コンピュータ上では毎フレームの位置を計算しレンダリングを行いますが、このフレーム間の移動を計算し、ブレを表現することができます。

サンプルとなるシーンには、カラフルな羽根を回転させています。扇風機のように、このような羽根が回転するとその残像が残るはずです。このようなシーンに対してモーションブラーを適用していきます。

モーションブラーの設定はカメラのプロパティにあります。カメラを選択し、カメラエフェクトのプロパティにあるモーションブラーのカテゴリで有効ボタンをクリックします。レンダリングしてみると、ブラーが表現されているのがわかります。このブラーの強さなどの調整については、レンダリングを行わなくても、プレビュー画面上でも確認することができます。プレビュー画面左上にある設定からモーションブラーにチェックを入れると、プレビュー上で確認できるようになります。

ただこのデフォルトの状態だと、ブラーにざらつきが生じています。これはブラーを表現するためのサンプル数が足りていないということです。これを解消するために、シェーダツリーからRenderを選択し、設定のプロパティタブにあるアンチエリアシングの値を変更します。デフォルトでは8に設定されていますが、これを128程度に変更してみましょう。これを変更することにより、1ピクセルあたりのレンダリングのサンプル数が増えるために、よりきめ細やかにレンダリングされることになります。それでもざらつきが残るようであれば、アンチエリアシングの値をさらに増やすか、リファインメントシェーディング率シェーディングしきい値の値を変更してみてください。この二つの値を調整することにより、アンチエリアシングのサンプル数を変えなくても、計算精度が変わってきます。ただし、これらはシーンの構成によって最適な値というのは変わってきますので、満足できる画質とレンダリング時間のバランスを見て、値を調整していくようにしてください。また、このレンダリングの画質については、プレビュー画面上では確認できませんので、プレビュー画面ではあくまでブラーに関するプロパティの調整を確認するだけになりますので、ご注意ください。

モーションブラーはアニメーションの中で動きを滑らかに見せるという働きだけでなく、一枚の静止画を作る場合であっても、その静止画の中に動きを感じさせる効果を生み出すことができる機能ですので、効果的に取り入れてみてください。

2015年12月3日