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頂点法線やスムージング角度を用いたポリゴンベベルのコントロール


https://www.youtube.com/watch?v=pxw5UmX9vJk

MODO 12.0からは頂点法線やスムージング角度を用いることで、ポリゴンベベルをコントロールできるようになりました。

これまでのバージョンのMODOでは、ポリゴンベベルツールでポリゴンを押し出す際に、グループ化オプションをオンにして円柱の上部など折れ曲がっている部分のポリゴンをひとかたまりにベベルをかけると、スムーズ処理がかかってしまい、場合によっては望む状態に押し出すことができませんでした。

MODO 12.0からは新たに最大スムージング角度というオプションが追加され、スムーズ処理をかける角度を設定できるようになったため、キレイな押し出しの処理が可能になっています。

またこれと同時に、頂点法線マップによる押し出しの方向の制御も可能になりました。例えば、側面に対してベベルをかけた場合、通常であれば頂点法線に沿ってポリゴンは押し出されますが、頂点法線マップでその向きをコントロールすることが可能になります。

まずは頂点法線マップを作りましょう。頂点マップ頂点法線の設定で頂点法線マップを作成します。作られた頂点法線マップはリストタブ > その他から確認することができます。頂点法線自体をビュー上で確認したい場合には、ビューメニュー > 頂点法線を表示をオンにすると。各頂点法線がピンク色で表示されるようになります。

頂点法線を修正するには、頂点マップ頂点法線のトランスフォームツールを使うと簡単です。また一定の値に揃えたいという場合には、数値で指定することも可能です。まずは頂点を選択します。Altキーを押しながら変換とラベルされた頂点ボタンをクリックすると、選択しているポリゴンに相当する頂点が選択されるようになります。次にレイアウトメニュー > パレットユーティリティパネルを出し、情報&状態パレットタブを開いて、情報タブに切り替えます。

そうすると選択している頂点に関する様々な情報が一度に見られるようになるのですが、このパネルでは情報を確認するだけでなく、編集することも可能です。今回は選択している頂点法線を全てX方向、つまり(1.0,0,0)に合わせてみます。

まずは全ての行を選択し、Vertex Normal.Xの列のどれか一つの値をダブルクリックして1.0と入力します。そうすると、全ての頂点法線のX要素が1.0に揃います。同様にVertex Normal.YZの要素を0.0に揃えます。そうするとビューポート上でも、頂点法線が同じ方向を向くようになったのが確認できます。この状態でポリゴンモードへと切り替え、ポリゴンベベルツールを起動し、頂点法線マップを使用オプションをオンにした状態で青いハンドルでポリゴンを押し出してみると、全てのポリゴンが同じ方向へと押し出されるようになったのが確認できます。

このように頂点法線をシェーディング用途としてだけではなく、ポリゴンを押し出す際の方向をコントロールするためのモデリングの材料として使うことができるようになります。

2018年4月13日