MODO 機能紹介・チップスサイト このサイトでは、MODOの基本機能やチップスをご紹介していきます。

ダイナミクスの適用箇所をコントロールするには

https://www.youtube.com/watch?v=bZZ0JFL6UK0

MODO 901からはダイナミクスによる動きを、部分的にコントロールすることができるようになります。

まずはサンプルとなるシーンでダイナミクスを適用します。床にはスタティックリジッドボディを、壁を破裂するボールに対してはキネマティックリジッドボディを、さらに壁を構成する破片となるメッシュに対してアクティブリジッドボディを適用します。シミュレーションしてみると、ボールが壁に当たる前に、重力によって崩れ落ちてしまうため、壁が当たるタイミングで重力の効果がかかるようにします。ちょうど12フレーム目辺りで壁にボールが当たるので、スリープ設定のウェイクオンをフレームに、ウェイクオン値を12に設定してシミュレーションしてみます。

この状態では均等に破片が崩壊していますが、部分的に連結しているような設定を行います。これはビデオ「硬いもの同士の連結具合を調整するには」でもご紹介したようにグルー値でコントロールすることも出来ますが、フォールオフを使ってもっと直感的に設定することが出来ます。まずはアイテムリストのアイテム追加ダイナミクスコンストレイントConstraint Modifierを追加します。コンストレイントタイプピンにし、フォールオフを追加します。このフォールオフはいくつでも追加することが可能ですので、適用する範囲を自由に設定することが出来ます。

ここまでは固定する箇所を指定していましたが、逆にこのConstraint Modifierを使えばダイナミクスが効き始める箇所というのを指定することも可能です。サンプルシーンを復帰させ、今回は床と壁だけを使い、先ほどと同じようにConstraint Modifierとフォールオフを追加します。このConstraint Modifierメソッド破断へと変更します。こうすることで連結するのではなく、このモディファイヤで指定した箇所だけが破断することになります。

しかしフォールオフをアニメーションさせてシミュレーションさせても、うまく動作しません。これは全体が重力の影響を受けて動作してしまうためです。このため、Constraint Modifierをもう一つ追加し、全体が連結するようにします。このように役割を変えた複数のModifierを組み合わせることで、ダイナミクスの適用箇所や動きをコントロールできるようになります。

2015年9月24日