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チップス:草原の揺らぎ

The Foundry社コミュニティサイトにてファーに関する面白いチップスが公開されていたので、ご紹介します。

草原が風に揺らいでいる様子を表現しようとすると、どのような機能を使うでしょうか?いくつか方法はあるかもしれませんが、ファーの機能とテクスチャを組み合わせることで、非常に簡単に揺らぎを表現することができるようです:

Topic – Grass Blowing In The Wind?

草原を表すポリゴンにファーのマテリアルを適用したら、ファーの曲がり具合をコントロールするファーフレックスのエフェクトに対してNoiseテクスチャを適用し、テクスチャが動くアニメーションを設定するだけで、草原が風によって揺らいでいるような表現が可能となります。非常にシンプルなチップスですが、とても便利に使えますよね。上記スレッドには動画の元となるサンプルシーンも公開されていますので、簡単に試してみることができます。

また、さらにもうちょっと複雑な動きを再現したいと思われるのであれば、こちらの動画がオススメ!

こちらはMODOの古くからのユーザーで、現The Foundry社スタッフでもあるMutant Pixel氏のMODOチップス動画です。ファーガイドをはやした後で、トランスフォームのデフォーマを適用し、さらにその動きをノードでコントロールしています。

揺らぎの表現が必要になった際には、ぜひこれらチップスをご活用ください!

 

チップス:MODOからUnrealEngineへのアニメーションワークフロー

UnityやUnrealEngineなどのゲームエンジンとMODOとの組み合わせに、ご興味をお持ちの方も多いかと思います。今回は、MODOからのアニメーションデータを出力し、UnrealEngineへと読み込むワークフローを解説したThe Foundry社開催のウェビナーのアーカイブをご紹介します。

このウェビナーではThe Foundry社クリエイティブスペシャリストであるGreg Brown氏と、ディズニーやピクサー社でキャラクタアニメーションのTDを務めた経験を持つクリエイターBarry Zundel氏とで、MODOでリグを組み、アニメーションを作成し、それをUnrealEngineへと読み込むワークフローを丹念に紹介しています:

MODOのアクターで付けた複数のアニメーションや、MODOでモデリングしたモーフマップなども、キレイにUnreal Engineへと渡せています。

MODOでアニメーションを付けたことはあるけれどUnreal Engineでの読み込み方がわからない方にとっても、またUnreal Engineはいつも使っているけれどMODOの使用感が良くわからない方にとっても、見どころの多いビデオになっていますので、ぜひ参考になさってみてください。

 

チップス:フィジカルサンと時計のリンク

太陽光を表現するフィジカルサン(自然科学ベースの太陽)と、その時刻を表す時計とを、ノードを介してリンクさせる方法が、The Foundryフォーラムにてアップされていましたので、ご紹介いたします:

http://community.thefoundry.co.uk/discussion/topic.aspx?f=36&t=108893

このフィジカルサンの機能は、その位置や時間によって、実世界における太陽の効果をシミュレーションしたライティングを行ってくれるものです。フィジカルサンの時間をシーン内に配置している時計の長針・短針・秒針と自動でリンクさせることができれば、時間によるライティングの調整を行うだけで、時計も自然に対応する位置へと配置が可能になるという面白い事例ですね。

フィジカルサンやフィジカルスカイの機能をイマイチよくわからない、という方は下記ビデオをご覧ください。MODO 302時代の古い解説ビデオですが、基本的な設定方法は変わりません。ぜひ一度、フィジカルサンの機能を試してみてください!

 

チュートリアル:カートゥーン調フワフワ雲の表現方法

The Foundry社のMODOフォーラムに、カートゥーン調のフワフワっぽい雲を表現する方法についてのチュートリアル動画が公開されていましたので、ご紹介いたします:

このチュートリアルではフワフワもこもこの元となるボールをいくつか組み合わせ、それを上回る大きさの細かく分割されている球体を配置し、背景コンストレイントを使用してボールに沿った形の大まかなひとつながりの形を作り、リダクションをかけたら、そのメッシュを元にボリュームを配置するという方法を採用しています。

実際に自分のイメージどおりの雲を作るようになるには、試行錯誤が必要だと思いますが、このチュートリアルの工程で使われている手順は大変参考になるのではないかと思います。残念ながらビデオで何を話しているのかを正確に理解するのは難しいのですが、見ているだけでも手順を追えると思いますので、ご興味のある方は一度同じように作ってみると、他の表現にも転用できるテクニックを思いつくかもしれませんね。

cartoon_crowds

 

チップス:NPRで手書き風の描画

MODOではセルエッジやセルシェーディングを実現するためのキットNPR(Non-Photo Realistic Kit)が用意されていますが、このNPRで実現できるのはセルエッジやセルシェーディングだけではありません。自分で作成したカスタムのブラシを用意して、自分なりの表現が可能になります:

http://www.3dartistonline.com/news/2014/04/create-hand-drawn-effects-with-3d-models/

上記ページで公開されている手順としては:

  1. Photoshopなどでスケッチトーンの画像を作る
  2. スケッチトーンの画像はタイリング処理を行えるよう、継ぎ目部分に調整を加える
  3. MODOでシーンを作成する
  4. NPRでスケッチトーンを適用する
  5. ライティングやタイリングの量などを調整する
  6. グーチトーンなどのマテリアルも併用し最終質感へと仕上げる

といった流れになります。MODO JAPAN グループサイトにもチュートリアルなどもご用意しておりますので、NPRキットをお持ちの方は、ぜひお試しくださいませ!

 

ファー機能とNPRの組み合わせ

ファーの機能とNPR(Non Photo Realistic)キットを組み合わせた面白い表現がThe Foundryのフォーラムにアップされていましたので、ご紹介いたします:

http://community.thefoundry.co.uk/discussion/topic.aspx?f=8&t=85822

MODOのファー機能では、ヘアのように細いファイバーだけでなく、モップのようなもこもこした重量感のあるファーを表現することができるのですが、このファーに対してNPREdge Ink MaterialStipple Materialを組み合わせることで、このような絵を表現しています。フォーラムの方では、マテリアルの設定についてもスクリーンショットが掲載されていますので、NPRをお持ちの方は試してみてはいかがでしょうか?

NPRキットの使い方がイマイチよくわからないといった方は、NPRに含まれている各マテリアルの使い方をご紹介した日本語チュートリアルをご用意いたしておりますので、ぜひそちらをご覧ください:

NPR キット チュートリアル

 

チップス:スクリーン上に描画する方法

今回は、ちょっと変わったスクリーン上に直接描画する方法が動画で紹介されていましたので、そのチップスをご紹介します:

ポイントはBackdrop ItemをCameraの子アイテムに設定するってところのようです。これによりカメラビューである限り、アルファチャンネル付きの新規画像が貼り付けてあるBackdrop Itemに対し、直接3Dペイントで描き込んでいくことが可能になります。

このチップスを使えば、例えば複数人で作業しているプロジェクトなどで、正確な指示などをビューポート上で書き込んで他の作業者に渡す、といったことが可能になりますので、スムーズに共有化できるようになるかもしれません。

特別なスクリプトを使うのではなく、以前からある標準の機能を利用して、アイデア次第で便利に使うことができるんですね。

 

基本機能・チップス紹介サイト オープン!

今までmodoをお使いのユーザー様にお話を伺うと、「基本的な機能の使い方がよく把握できない」「表現したいことのためにどの機能を使えばよいのかわからない」「逆引き的なリファレンスがない」といったご意見を、よく頂戴することがございました。

そこで、MODO JAPAN グループではこの度、基本機能やちょっとしたチップスなどをご紹介するサイトを立ち上げることにいたしました!

基本機能・チップスサイト

modoを長くお使いの方であれば、よくご存じの機能ばかりだと思いますが、modoを触り始めたばかりの方などにぜひご活用いただければと思います。感覚的にわかりやすいように動画で機能をご紹介していますが、後から見返してもポイントがわかるよう、同時に文章としても内容を解説しています。

まだまだ立ち上げたばかりで十分ではありませんが、随時追加していく予定でおりますので、ぜひご活用ください!

 

チュートリアル:モーフマップを使用したフェイシャルアニメーション

スケルトンの機能やデフォーマの機能が実装されるにつれ、キャラクタアニメーションなどをmodoで制作されるケースが多くなってきましたが、今回はフェイシャルアニメーション、つまり顔の表情を動かすアニメーションについてのチュートリアルをご紹介します。

まずはこの動画をご覧ください:

インターフェイス上にあるチャンネルを動かすと、まぶたがくいっと変化するのがわかりますね。

実はこのフェイシャルアニメーション、スケルトンで組まれているのではなく、モーフマップを使用して簡単に設定されており、詳細な解説がこちらで紹介されています:

http://cg.tutsplus.com/tutorials/luxology-modo/using-morph-maps-to-drive-character-facial-expressions-in-modo-701/

・モーフマップを作ってモーフインフルエンスを追加
・インターフェイス上でモーフチャンネルをコントロールするためにロケータとそれに紐づくユーザーチャンネルを追加
スケマティックビューで実際のモーフチャンネルと接続
チャンネルリンクで調整
チャンネルホール機能でチャンネルをインターフェイス上に表示させるためにロケータにコマンドを割り当てる

というのが大まかな流れになっています。フェイシャルアニメーションに興味がなくても、ロケータとそのユーザーチャンネルを使うことで、シーン内の他のあらゆるチャンネルをインターフェイス上でコントロールできるようになるというチップスは、とても役立つものです。ぜひ目を通してみてください!

 

チップス:マウス中ボタンのダブルクリックでリング選択

MODOの優れた点はカスタマイズの自由度が高い、という点にありますが、以前テクニカルサポートにお問い合わせがあった「マウスのダブルクリックでエッジのリング選択を行う方法」について、今回ご紹介していきます。

MODOの場合、デフォルトではマウスの左ボタンでダブルクリックすると、ループ選択を行うようになっています。同様にダブルクリックでリング選択を行うにはどうしたらよいでしょうか?左ボタンのダブルクリックを他の処理へと変更することはできませんが、入力編集機能を使用すれば、空いているボタン、たとえばマウスの中ボタンのダブルクリックでリング選択を行うことは可能です。

[1] 入力編集パネルを開く。
[2] 「編集モード」に「ビューポート」を指定する。
[3] 「ビューポート」に「3DとUVビュー:選択」を指定する。
[4] 「モディファイヤ」に「ダブルクリック」を指定する。
[5] 「マップされていないキーを表示」オプションをオンにする。
[6] 「トリガー」 > 「中ダブルクリック」 > 「(新規割り付け)」で「コマンドリージョン」 > 「エッジ」を選択。
[7] 「コマンド」に「select.ring」と入力してOKボタンをクリック。

どうでしょうか?もちろん、他のコマンドを割り当てたり、他のアクションに割り当てることも可能です。ほんの小さな改修であっても、自分が作業しやすいインターフェイスやショートカットキーを割り当てていくことは、作業効率をあげるための大切なチップスです。どうぞお役立てください!