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MODO image by Maurison Borba

一寸房 向中野 鎮氏 インタビュー

今回は建築、土木分野のCG製作にMODOを活用しておいでの株式会社一寸房様の東京支社におうかがいし、CG藩(はん)マネージャー 向中野 鎮氏にお話しをおうかがいしました。

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株式会社一寸房 東京支社
CG藩 マネージャー

向中野 鎮

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一寸房マスコットキャラクター
「なまら・むぅ」

■一寸房様のご紹介をおねがいします。

一寸房では、建築、土木に関する様々な設計を「ワンストップ」で行っています。

施工図、構造計算、意匠設計、測量調査、CGの部署があり、現在の社員数は176名です(2019年8月1日)。札幌に本社があり、東京、ミャンマー、中国に支社があります。

元々は社長の個人事業主として始まりましたが少しずつ大きくなっていきました。私は前職の上司と一緒に独立して二人で仕事をしていましたが、5年ほど前に一寸房にCG部門として合流しました。

あと最近だと「CIM(シム)」の案件も手掛けています。「CIM(シム)」というのはあまり耳なじみがないかもしれませんが、「BIM(ビム)」の土木版という位置付けで、将来的に「BIM for infrastructure(ビム フォー インフラストラクチャー)」という呼び方に変わるようですね。

■CG作成の部署の皆様はどのようにお仕事をしていらっしゃるのですか。

スタッフ全員がジェネラリストとして、モデリングからレタッチまで全ての工程を行うことのできるスキルを持っています。

小・中規模の物件は一人で担当しますが、大型物件はメインの担当者がスケジュールやタスクを組んで他のスタッフに振り分けます。

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■MODOをどのように活用されていますか。

モデリング全般とUV作成にMODOを使用しています。

そのあとの作業は案件によって異なります。スピードが求められる静止画の案件のときはMODOでレンダリングまで行いますが、クライアント様からの指定でMODOでモデリングしたモデルを 3ds Max に持っていって V-Ray でレンダリングするときもあります。

動画を制作する案件では Unreal Engine を使っています。MODOでモデリングを行い、Unreal Engine に持って行って材質、アニメーションを設定する流れですね。

少し前のバージョンで Unreal Engine がリアルタイムレイトレーシングに対応したので、モデルにUVマップの情報が無くても品質の高い絵作りを行うことができるようになりました。

■案件の納期/作業期間はどれくらいなのですか。

小規模の案件は一週間くらいですね。土木は三か月、半年のようなロングスパンです。

建築の案件では意匠設計と同時進行でやることもあるのですが、検討しながら進めると三か月程かかるケースもあります。

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■MODOを利用されるようになったきっかけをおしえてください。

私は学生のころに LightWave を使っていて、それから建築の仕事でもずっと LightWave を使っていたんですよ。

MODO 601 が出たころ、MODOにちょっと興味があったので体験版を試したのですが、その時はちょっとマッチしなくて。

MODO 801 のときにもう一度体験版を試したら「あ、なんかこれいいな」という感触があったので、自宅で一か月テストして正式に乗り換えました。5年くらい前ですね。

■MODOに乗り換えた理由をおしえていただけますか。

まずスナップが標準で実装されているというのが大きな理由です。当時の LightWave にはまだスナップがついておらず LWCAD でそれらしいことをやってはいたのですが、ちょっと使いにくくて。

あと、作業平面とアクションセンターの機能も素晴らしいと思いました。

フィジカルスカイの機能も、手軽にきれいなレンダリング画像が出来て良かったですね。

Innsun_work_kids

■今の作業でよく使われているMODOの機能はございますか。

図面データを配置するときに、よく「スナップと精密」の機能を使っています。たとえば道路の図面には断面図があるのですが、道路の中央線に沿ってその断面図をぴったり合わせながら並べるときに「スナップと精密」を使用します。図面のデータはDXF、DWGファイルを Illustrator でクリーンナップし、AIファイルでMODOに読み込んでいます。

あと道路のモデリングに「ループ追加」の機能を使うのですが、パーセントではなく絶対距離を指定してエッジを追加できるのが便利ですね。道路の幅は、たとえば 3.5m というように値が決まっているので、「ループ追加」で 3.5m を指定して帯のポリゴンを作ります。そのあと道路の白線のディテールをエッジべベルで作成しています。べベルもよく使いますね。

道路のカーブに沿ってガードレールを配置するときには、カーブパーティクルジェネレータとリプリケータを併用して、ガードレールの支柱とビーム(波型の板)を作っています。この作業がプロシージャルモデリングで調整できるようになったのは素晴らしいですね。

ガードレールの他にもフェンスや樹木を配置することが多く、モデルを複製するときには極力リプリケータとジェネレータの機能を使用し、効率化しています。

Innsun_work_road

■MODOの他に利用されているソフトウェアはございますか。

モデルの作成にはMODOを使っているのですが、クライアントから指定がある案件では後工程で 3ds Max、V-Ray を使います。

CIM(シム)の案件では、Autodesk の土木系ソフトのセット「AECコレクション(Architecture, Engineering & Construction Collection)」をファイルの変換などに使用しています。

あと、リアルタイムのコンテンツを制作する際には Unreal Engine を使用していますが、物件によってはUnityも使います。

■WEBサイトに掲載されている象舎のアニメーションが気になったのですが、どのように製作されたのかすこしお話をお聞かせいただけますか。

札幌の円山動物園に11年ぶりにアジアゾウがやって来るということで象舎のパース、ウォークスルー動画の制作を行いました。

WEBページに掲載されている動画は短いループになっていますが、実は全体で1カット6分間あります。

この案件の外観の静止画は全部MODOでやっていますが、動画の製作ではモデリングとUV作成をMODOで行い、Unreal Engine でアニメーション、レンダリングを行いました。

象舎の目玉が象のプールであり、しかも動画の尺は1カット6分間と大変長く、検討のために途中の動画を頻繁に提出する必要がある。そういったタイトな条件が重なっていたので、レンダリングにあまり時間を取られないよう Unreal Engine でリアルタイムレンダリングを行いました。

■MODOと他の3DCGソフトウェアを比較していかがですか。

まず良いところですが、ポリゴンモデリングがサクサクできるのはMODOが一番だろうなと思います。他のソフトも触っているのですが、ポリゴンモデリングでは一番良いと思いますね。3ds Max だとどうしてもひと手間多い感じがあるのですが、MODOは直感的ですね。しかも早いです。

あとMODOはマスクを作るのが簡単ですね。マテリアルごとでも、アイテムごとでもすぐにマスクを設定できます。MODOほどお手軽にマスク出せるのは他に無いんじゃないかというぐらい簡単でいいですね。

不満なところですが、ハイポリゴンの大規模シーンに弱いかなと思います。外部参照が多いと重くなるので、そこは改善してほしいところですね。

Innsun_work_room

■今後MODOに期待する機能、要望がありましたらお聞かせください。

バッチレンダリングの機能が標準で欲しいですね。海外のユーザが提供しているKitがありますが初めから入っていて欲しいです。

アイテムリストをスプレッドシートのようなインターフェイスで管理したいです。アイテムが増えるとどうしても煩(わずら)わしくなってしまうので。

Redshift に対応してほしいです。個人で Cinema 4D と Redshift を持っているのですが、Redshift は早くてきれいなので、MODOに対応するメリットは大きいと思います。

Innsun_work_street

■これからMODOを導入される方に、一言アドバイスをお願いします。

ポリゴンモデリングをされる方には是非MODOをお勧めしたいですね。

3ds Max, mayaを使用していた中途入社のスタッフがいるのですが、モデリングはMODOが一番良いと言っています。プロシージャルの機能については、3ds Maxのモディファイヤスタックがまだ少し上かなと言ってます。

あと、MODOはコストパフォーマンスがいいなと思います。3DCGの一連の機能が実装されていて、リアルタイムのプレビューやスカルプトがついているのは魅力ですね。

それにチュートリアル動画が充実しているのでとても助かっています。そのときに必要でなくても後で役に立ちますしね。

本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました。

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