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チップス:スクリーン上に描画する方法

今回は、ちょっと変わったスクリーン上に直接描画する方法が動画で紹介されていましたので、そのチップスをご紹介します:

ポイントはBackdrop ItemをCameraの子アイテムに設定するってところのようです。これによりカメラビューである限り、アルファチャンネル付きの新規画像が貼り付けてあるBackdrop Itemに対し、直接3Dペイントで描き込んでいくことが可能になります。

このチップスを使えば、例えば複数人で作業しているプロジェクトなどで、正確な指示などをビューポート上で書き込んで他の作業者に渡す、といったことが可能になりますので、スムーズに共有化できるようになるかもしれません。

特別なスクリプトを使うのではなく、以前からある標準の機能を利用して、アイデア次第で便利に使うことができるんですね。

 

チップス:マウス中ボタンのダブルクリックでリング選択

MODOの優れた点はカスタマイズの自由度が高い、という点にありますが、以前テクニカルサポートにお問い合わせがあった「マウスのダブルクリックでエッジのリング選択を行う方法」について、今回ご紹介していきます。

MODOの場合、デフォルトではマウスの左ボタンでダブルクリックすると、ループ選択を行うようになっています。同様にダブルクリックでリング選択を行うにはどうしたらよいでしょうか?左ボタンのダブルクリックを他の処理へと変更することはできませんが、入力編集機能を使用すれば、空いているボタン、たとえばマウスの中ボタンのダブルクリックでリング選択を行うことは可能です。

[1] 入力編集パネルを開く。
[2] 「編集モード」に「ビューポート」を指定する。
[3] 「ビューポート」に「3DとUVビュー:選択」を指定する。
[4] 「モディファイヤ」に「ダブルクリック」を指定する。
[5] 「マップされていないキーを表示」オプションをオンにする。
[6] 「トリガー」 > 「中ダブルクリック」 > 「(新規割り付け)」で「コマンドリージョン」 > 「エッジ」を選択。
[7] 「コマンド」に「select.ring」と入力してOKボタンをクリック。

どうでしょうか?もちろん、他のコマンドを割り当てたり、他のアクションに割り当てることも可能です。ほんの小さな改修であっても、自分が作業しやすいインターフェイスやショートカットキーを割り当てていくことは、作業効率をあげるための大切なチップスです。どうぞお役立てください!

 

チップス:Splash Kitを使わない水しぶきの表現

modoで「水しぶき」と聞けばすぐさまSplash Kitを連想される方も少なくないはず。その名の通り、Splash Kitを使えば、あらゆる水しぶきやミルククラウンなどの表現を簡単に実現することができますが、Splash Kitを使わなくても、アイデア次第で美しい水の表現が可能です。

今回は、Splash Kitを使わずに水しぶきを表現するチュートリアルビデオをご紹介します:

いざ見てみると、その方法は極めて簡単!水しぶきの土台となるメッシュを作り、Blobボリュームで水滴を表現しているだけなんですね。ただし、今回の表現方法の肝となっているのは、スプラインかもしれません。このスプラインの形状にも沿ってBlobは作成されますので、あたかも水滴がしぶきとして飛んでいるかのような、そんな表現を生み出しています。

このチュートリアルで使用されているメッシュについては、Luxologyのアセットシェアからダウンロードできますので、ぜひ実際にデータを確かめてみてください!

http://www.luxology.com/asset/scenes/view.aspx?id=3934


チップス:砂糖菓子(ザラメ)のマテリアル

modoはマテリアルを工夫するだけ、自分だけの表現が可能になっていきますが、今回は「砂糖菓子」を表現するようなマテリアルの作り方をご紹介していきます。元ネタはこちら↓

http://cg.tutsplus.com/tutorials/luxology-modo/quick-tip-create-a-cool-looking-sugar-based-material-in-modo/

初心者向けにチュートリアル形式で紹介されていますので、それほど難しいものではありません。まずは、このプリセットのシーンを読み込みましょう。MODO 701では、このボールのシーンがコンテンツの中に標準で用意されています。

Contents > Samples > Presetの中にある9ballRigを読み込んでマテリアル設定の用意を整えたら、あとはチュートリアルに従うだけ。各手順の簡単な流れとしては以下の通りです。細かなパラメータの設定などは、チュートリアルページを参照してみてください。

Step1マテリアル(反射)タブから、スペキュラ量などの基本的なマテリアルを整えます。

Step2Gradient(グラディエント)レイヤーを追加して、ベースのカラーに対し微妙な陰影をつけます。

Step3:表面のちょっとした凸凹を表現するため、バンプエフェクト用にノイズレイヤーを追加します。

Step4マテリアルグループを作り、その中にマテリアルファーを追加します。

Step5:ボール表面に砂糖のザラメができるような感じに、ファーマテリアルのパラメータを調整します。

Step6:ザラメの形状を整えるため、ファーシェイプタブの中のパラメータを調整します。

Step7:ファー用に作成したマテリアルグループの中のマテリアルで、ザラメの基本的なマテリアルをマテリアル(反射)で調整します。

Step8:引き続き、ザラメの透過度などをマテリアルをマテリアル(透過)で調整します。

Step9:あとはいつでも使えるようにプリセットに登録します。まずはシェーダツリーから保存したいマテリアルグループを右クリックし、プリセットをサムネイル付きで保存し、F9でレンダリングを行います。

Step10:登録されたプリセットを右クリックし、最後のレンダリングでアイコンを置換をクリックします。

これで、まるで最初から用意されたプリセットのように、素敵なマテリアルが登録できますね。

シンプルな手順で砂糖菓子を表現できましたが、今回のチュートリアルではファーマテリアルを使っているのが一つのポイントです。ファーマテリアルはさらさらヘアやふさふさもこもこのファーなどを表現するもの、というイメージがありますが、決してそれだけではなく、今回のようにジオメトリの表面上に貼り付いているもの、または表面から発生しているものを表現することも可能です。

上記でご紹介している制作工程で調整したパラメータにさらにアレンジを加え、自分だけのマテリアルを作ってみてください!

 

チップス:水滴

Splash Kitなどを使えば、窓や瓶についた水滴をいとも簡単に、そしてリアルに表現することができますが、実はmodo標準のプロシージャルテクスチャを用いることでも、リアルな水滴表現を可能であることを、Luxologyフォーラムで紹介されています。

http://forums.luxology.com/topic.aspx?f=32&t=73308&page=2

シェーダーツリーを見てわかるとおり、特別なキットやマテリアルは使っていません。使っているのはPebblesテクスチャです。Pebblesはmodoに標準でついてくる拡張テクスチャの一種であり、この拡張テクスチャには数多くの面白いテクスチャが用意されています。

拡張テクスチャにどんな種類のプロシージャルテクスチャが揃っているのか、それによってどのような表現が可能になるのかは、インライン・ヘルプ・システムをご覧頂くのが一番はやいでしょう。インライン・ヘルプ・システムを起動したら、ホーム >> シェーディング、ライティング、レンダリング >> シェーダツリーアイテム >> E:modo テクスチャを開いてみてください。各カテゴリ毎にサンプルの使用例が提供されています。この拡張テクスチャの面白いところは、パラメータを変化させたり、他と組み合わせることで、サンプルで提供されている表現をはるかに超えた面白い表現が可能になるという点にあります。

フォーラムでは上記の水滴のシーンファイルも公開されていますので、ぜひ実際にシーンを読み込んでみてください。シェーダーツリーから各アイテムの表示・非表示を切り替えて、どのような働きになっているのか確認してみると、理解しやすくなるかもしれません。拡張テクスチャの中にある様々なテクスチャを使って、あなただけの独自の新しい表現にぜひ挑戦してみてください!

 

チップス:テクスチャリプリケータ+パーティクルペイント

Luxologyで公開されているビデオサイトLuxologyTVには、様々なビデオが用意されていますが、今回はmodo 601で新たに追加されたテクスチャリプリケータパーティクルペイントを組み合わせたチュートリアルビデオが公開されました:

本ブログでも以前、テクスチャリプリケータの使用法について簡単にご紹介しましたが、パーティクルペイント機能と組み合わせることで、さらに手軽かつ直感的にテクスチャを構成していくことができます。ウェイトについても同様ですが、従来のスカルプト・ペイント機能と同様の操作感を保ちながら、パーティクルを配置したり、ウェイトをペイントできるという点が、modoの使いやすさにつながっています。また、これらの機能を組み合わせて構築したテクスチャを、複雑な手順を踏むことなく一枚の新たなテクスチャへとベイクするまでの流れも説明されていますので、そちらもデータ軽減などのチップスに活用できるかと思います。

まだこの機能を使ったことがないという方は、簡単に試せる機能ですので、ビデオを見ながらぜひ一度試してみてください!

 

チップス:アセットファイルlpkの使い方

Luxologyのアセットサイトでは、メッシュやイメージ、スクリプトなど様々なカテゴリで投稿されたコンテンツをダウンロードできるようになっています。コンテンツをダウンロードしてみると拡張子がlpkになっているケースがいくつもあります。このlpkという拡張子がついたファイルの扱い方について、例を挙げてご説明していきます。

まず今回はLuxologyのアセットシェアから、このキャラクタをダウンロードしてみましょう(アセットサイトからコンテンツをダウンロードする際には、Luxologyサイトにてアカウントを作成する必要があります)↓

http://www.luxology.com/asset/meshes/view.aspx?id=1898

ダウンロードしてみると、ファイルの名称はMesh_BlueNinja.lpkになっています。このlpkファイル、実はZIP形式の圧縮ファイルなのです。試しにlpkという拡張子をzipにリネームして圧縮解凍ファイルで中をのぞいてみると、フォルダが一つにオブジェクトファイル、さらにxmlのファイルが内包されているのが確認できます。

とりあえず、いったんリネームした拡張子を、元のlpkへと戻します。ではこのlpkファイル、どうやって使えばいいかというと、いたって簡単!デスクトップ上にあるmodoアイコン上、もしくは起動中のmodoへとドラッグアンドドロップするだけで、コンテンツフォルダへと自動的に展開されるのです。ドラッグアンドドロップすると「BlueNinja mesh installtion completed.(コンテンツBlueNinjaのインストールが終了しました)」といったメッセージが現れるはずです。では、インストールされたというBlueNinjaはどこへ行ったのでしょうか?

レイアウトタブへ行き、メッシュプリセットを除いてみると、BlueNinjaが入っているのが確認できますね。

このインストール先の場所はどうやって指定されているかというと、先ほどの圧縮ファイルの中にコンテンツと一緒に入っていたxmlファイルでコントロールされています。xmlファイルを開いてみてみると、以下のような記述が行われています:

<?xml version=”1.0″ encoding=”utf-8″?>
<package version=”601″>
<asset name=”BlueNinja”>
<source target=”Meshes/BlueNinja.lxl”>BlueNinja.lxl</source>
<source target=”Images/AssetSharing/Meshes/BlueNinja/Eyes.jpg”>BlueNinja/Eyes.jpg</source>
</asset>
<message button=”Help” url=”http://www.luxology.com/asset/view.aspx?id=1898″>BlueNinja mesh installation completed.</message>
</package>

このXMLファイルに記載されている情報は、オブジェクトファイルや画像をどこにインストールするのか(target)、インストール完了時に表示されるメッセージ(message)などです。lpkファイルがmodo上で展開されたとき、ファイルを解凍すると同時に、このxmlファイルの記載内容に従ってファイルを配置し、インストール完了のメッセージを表示するというわけです。

このlpkファイルを利用すれば、アセットシェアのように他人へとデータを渡す場合にも、オブジェクトはここに、画像はここに、といったような複雑な指示をすることなく受け渡しが可能になるというメリットがあります。アセットシェアには非常に多くの有用なメッシュやイメージ、スクリプトがアップロードされていますので、ぜひいろいろなカテゴリのファイルを試してみてください。

 

チップス:SLIKキットの使い方

modoの機能をさらに拡張してくれる様々なmodoキットがリリースされている中、人気が高いキットの一つにSLIKがあげられます。

このSLIK、シンプルに説明するとその名(Studio Lighting & Illumination Kit)が示す通り、modoの空間内のスタジオ照明を再現してくれるキットとなっています。そのための数多くのプリセットやアセンブリがいくつも含まれており、意図どおりに配置できれば自然なライティングが実現できる優れもののキットなのですが、いざインストールしてみても、豊富なプリセットを目の前にどう使いこなしていけばよいのか戸惑ってしまうかもしれません。

そのような場合には、ぜひSLIKの作者である9b StudiosYazan氏が書いたこちらのレポートを参考にしてみてください↓

http://www.studiodaily.com/2010/03/ten-steps-to-slik-renders-inside-luxology-modo-401/

Ten Steps to SLIK Renders Inside Luxology modo

このレポートでは、SLIKを使ったセットアップからレンダリングまでを以下の10ステップで説明しています:

ステップ1:インストールとmodoの再起動
ステップ2:テンプレートをグラブ
ステップ3:モデルオブジェクトの読み込み
ステップ4:SLIK UIから球状カメラの追加
ステップ5:ライトソースの選択
ステップ6:ライトの色と強さを調整
ステップ7:補助ライトの選択
ステップ8:補助ライトの色と強さを調整
ステップ9:リムライトの選択
ステップ10:レンダリング!

さらにSLIKを使う際の注意事項なども列記されていますので、SLIK既存ユーザーにも、SLIKの購入を検討される方にも、またSLIKを使わず独自でライティングを構成しようとされている方にとっても有効なレポートです。ぜひ参考になさってみてください。

 

チュートリアルビデオサイト:modopedia

modoを触っていろんな作品を作っていくうちに、あんなことやりたい!こんなことやりたい!!という様々なシチュエーションに遭遇することになるかと思います。そんなときには、このサイトがきっとお役に立ってくれることでしょう↓

このビデオチュートリアルサイトmodopediaには、modoユーザー有志が公開している様々なチュートリアルビデオが集められています。トップページ右上にある「Videos」リンクボタンをクリックすると、Interface/Modeling/Sculpting/Texturing/UVMapping/Rigging/Animation/Renderingといったあらゆるカテゴリに対して登録されているチュートリアルビデオをご覧いただけるようになっています。またProjectsカテゴリでは、「車をモデリングする」「ローポリのキャラクタを作る」「機関車を構成する」といった様々なケースを、何段階かのステップに分けて説明しています。

いざ作ろう!と思っても、何から何処から手をつけてよいのかがさっぱり。。。とお悩みの方は、一度このチュートリアルビデオサイトを覗いてみてはいかがでしょうか?

 

CGWORLD9月号 「ロードバイク3」

先々月先月から続いていた「ロードバイク」のモデリングも、今月号で完成です!

あらゆる部品が規則的に配置されているため、回転体曲線で複製ツールを多用して、形状を構築しています。特に、複雑なギアやクランク部分のつくりは、非常に精巧かつ丁寧に組まれていて、モデリングにはモデルの現物となる対象物をしっかりと観察し、その構造を理解することが大切なのだと改めて感じさせられます。

また今月号のCGWORLDの特集記事は「キャラクターリグの作り方」。特集されているのは他の3DCGソフトですが、例えば人体に対するリグでは、どの部分にどのようにリグを組み込んでいくものかなど、参考になる記事も多いかと思いますので、ぜひご覧下さい!