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みなさん、こんにちは。
特別連載コラム「MODOレンダリング基礎編」を担当している K.D です。
前回解説したテクスチャマッピングで、モデルに対していろいろな模様や画像を設定できるのがお分かりいただけたかと思います。
今回はテクスチャの向きを指定する設定「プロジェクションのタイプ」について説明します。
「プロジェクションのタイプ」は、テクスチャのプロパティとなります。シェーダツリーでテクスチャを選択し、プロパティの「テクスチャレイヤー」または「テクスチャロケータ」からアクセスします。
●「テクスチャレイヤー」からアクセスする場合
●「テクスチャロケータ」からアクセスする場合
MODOには多くのプロジェクションタイプが用意されています。よく使うものをピックアップして紹介します。
「ソリッド」はプロシージャルテクスチャ専用のプロジェクションタイプです。
形状のサーフェイスとテクスチャが三次元的に交差した所にパターンが描画されます。
このモデルには「Wood」のテクスチャが「ソリッド」でマッピングされているので、どの方向から見ても表面にきれいな木目が出るようになっています。
「平面」は平らなオブジェクトへマッピングするのに適したプロジェクションタイプです。
プロパティの「投影軸」の設定で投影方向を指定することができます。
このモデルは画像テクスチャをY方向(上下方向)にマッピングしています。Y方向を向いていない横の部分はテクスチャが伸びたようになります。
テクスチャの位置や大きさを合わせやすいので、壁や床のテクスチャを設定する際に使用するとよいでしょう。
「円柱」は円筒状に巻きつくようにテクスチャを投影します。
プロパティの「投影軸」の設定で投影の軸を指定することができます。
このモデルはY方向(上下方向)が軸になるよう画像テクスチャをマッピングしています。軸に直交する蓋(ふた)や底(そこ)の部分はテクスチャが伸びたようになります。
「球」は球状に巻きつくようテクスチャを投影します。
プロパティの「投影軸」の設定で投影の軸を指定することができます。
このモデルはY方向(上下方向)が軸になるよう画像テクスチャをマッピングしています。極の部分に近づくにつれてテクスチャにゆがみが生じます。
ボールのような球形のオブジェクトへのマッピングに使用したり、シーン全体を覆うようなオブジェクトにパノラマテクスチャをマッピングする際に使用するとよいでしょう。
「立方体」はオブジェクトに対してX,Y,Zの投影軸から正投影します。
箱状のオブジェクトに適したプロジェクションタイプとなり、「投影軸」には影響されません。
「ボックス」は「立方体」と似ていますが、6つの面それぞれに投影されますので、「立方体」のように表と裏のテクスチャが反転することがありません。
文字等が入ったテクスチャで反転を防ぐには「ボックス」を使用ください。
「投影軸」には影響されません。
「フロントプロジェクション」は3Dオブジェクトと写真を合成する際に使用する特殊なプロジェクションタイプとなります。
指定したカメラやライトのアングルからテクスチャを投影することができ、アイテムの動きに対して追従しますのでプロジェクターから投影するような効果も表現できます。
「テクスチャカメラの設定」で投影に使用するカメラかライトを選択して使用ください。
指定したカメラやライトのアングルからテクスチャが投影されます。
複雑なオブジェクトにマッピングする場合には「UVマップ」を使用します。 UVマップはメッシュに画像をマッピングする際に、メッシュと画像との位置を正確に対応させることができます。
UVマップはメッシュアイテムを元に作成(展開)することができ、プロジェクションのタイプに「UVマップ」を指定する際にUVマップも指定します。
今回は比較的使用頻度の高いプロジェクションのタイプを紹介しました。
それぞれのプロジェクションのタイプがどのようにテクスチャをマッピングするのかを正しく理解することで、無駄の無いきれいなマッピングを効率よく行うことができるでしょう。
それではまた!
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