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みなさん、こんにちは。
特別連載コラム「MODOレンダリング基礎編」を担当している K.D です。
今回は背景(環境)に画像を設定したシーンで発生しやすいノイズを解消する手順を紹介します。
今回説明に使用するシーンです。このシーンの背景には環境マテリアルで単純なグレーのグラデーションが設定されています。
もうすこしリアルな雰囲気にしたいので、「レンダープリセットブラウザ」から画像が設定されている環境のプリセットを読み込みます。
屋外の環境プリセットを読み込んだ状態です。環境によるライティングでモデルのエッジにシャープさが出ましたが、モヤのようなノイズが発生してるようです。
アングルを変えて確認します。斑状(はんじょう)のノイズがモデル全体に発生しています。
このノイズは背景(環境)の画像で、屋外のような光の量が多いシーンを表現しようとすると出やすくなります。
それでは、このノイズを解消する方法を2つ紹介します。
ノイズは「放射照度サンプル」の値を高くして発生を抑えることができます。
放射照度サンプルは「Render」のプロパティです。シェーダツリーから紫色のアイコン「Render」を選択し、プロパティを確認します。
プロパティの「大域照明」タブをクリックして「放射照度サンプル」の値を確認します。デフォルトでは256が設定されています。
今回のシーンでは「放射照度サンプル」に2048を指定してノイズをかなり減らすことができました。
前述の放射照度サンプルではノイズが軽減されるものの、レンダリングの負荷が高くなり、計算時間も長くなってしまいます。
背景画像の影響でノイズが発生している場合は、「環境インポータンスサンプリング」を有効にすることで放射照度サンプルを上げることなくノイズを軽減することができます。
「環境インポータンスサンプリング」も「Render」のプロパティの「大域照明」タブからアクセスすることができます。
「環境インポータンスサンプリング」を有効にすることで「放射照度サンプル」はデフォルトの256のままでノイズを軽減することができました。
「環境インポータンスサンプリング」ではノイズを軽減しつつ、高速にレンダリング処理しますので、背景画像適用後にノイズが発生した場合は活用ください。
それでは!
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