Modo 16.0 における新機能
ダイレクトモデリングとプロシージャルモデリング
プリミティブスライス/スライスエフェクタの機能拡張
プリミティブスライスおよびスライスエフェクタツールは、近代モデリングワークフローに欠かせない要素であるカーブやプロファイルからブーリアンモデリングを素早く作成したり、反復処理行えるようになっています。Modo 16.0 では、ツールの機能と共にインタラクティブ性を拡張する数々の機能拡張が追加されており、既に高い評価を得ている Modo のモデリングツールセットにデザインエクスプロレーションの自由度をさらに高めています。
条件付きループ/シームマーカー
全般において選択処理は常に、Modo の強力なモデリングワークフローの中心となっています。条件付きループツールは、アーティストがループの選択方法を定義しコントロールすることを可能にする強力な機能を構築します。ループ同士が交差するかどうかを定義したり、ループの選択を終了させる角度を指定する条件などを手早く追加することができます。このツールは、数多くの追加機能だけではなく、役に立つ改良をご提供します。
メッシュオペレーション:ブリッジツール
Modo のプロシージャルモデリングツールセットは、リリースを重ねるたびにパワーアップし続けています。メッシュオペレーション版ブリッジツールが追加されたことで、アーティストやデザイナーがこのエキサイティングなプロシージャルモデリングシステムを活用する際に、より大きな柔軟性を確実に手に入れられる多くの素晴らしいモデリング機能が導入されることになりました。
MeshFusion 可変ストリップ幅
MeshFusion を使うと、驚くほど簡単に、かつ詳細なハードサーフェイスメッシュを作成することができます。ただし、MeshFusion がメッシュを描画できない状態に陥ることも多々あります。自動可変ストリップ幅は、メッシュが確実に生成できるようにストリップの開始値または終了値を自動的に調整し、自動調整が行われた場所をユーザーが視覚的に把握できるようにします。
メッシュオペレーション:エッジ細分化
プロシージャルモデリングシステムに、エッジに頂点を挿入するエッジ細分化用のオペレーションが追加されました。このオペレーションは Modo のスケマティックワークフローへとシームレスに組み込まれ、エッジに沿って任意の数の頂点を正確に配置することが可能になります。
アニメーションとリギング
ラップエフェクタ
ラティス/ラップデフォーマは、リギングやモデリングに不可欠な機能です。新たに搭載されたラップエフェクタは、使いやすい 1 つのツールでありながらも、ラティスおよびラップによる変形のニーズに柔軟に対応します。このツールを使うことで、ケージメッシュがターゲットメッシュをどの程度正確に変形させるかを簡単に調整し、望む結果を確実に得られるようになります。また、ケージメッシュはターゲットメッシュの内側でも外側でも配置可能です。パフォーマンスも改善されたこの新たなラップエフェクタは、役に立つ柔軟性に富んだ追加機能となっています。
アクションエクスポータ
Modo は、アクター/アクションシステムを通じて、複数のアセット用アニメーションを持つことができる斬新な方法を採用しています。バージョン 16.0 ではさらに、アクションを簡単に一括で書き出すことができるようになりました。
レンダリングとシェーディング
シェーダツリーの拡張
Modo のシェーダツリーは、多くの独自の方式を採用した、パワフルかつ親しみやすいスタックベースのシェーディングアプローチを提供しています。なかでも 16.0 ではブレンドモードと不透明度を視覚化することで、マテリアルが組み合わせ具合をすばやく判断できるようになりました。グループにはグラフィックが表示されるようになり、グループのコンテンツがどのようにマスキングされているかをわかりやすく視覚的に表現します。グループのコンテンツは、エフェクトに従って自動的に再構成されるようになりました。
Intel デノイザーのアップデート
レンダリングのノイズ除去処理により、アーティストはレンダリング完了までの待ち時間を短縮することができます。Modo における従来のレンダラーも新しいパストレーサーである mPath どちらも、画像を高速に生成することが可能ですが、レンダリング時間の大半は最終的なノイズを調整するために費やされています。Intel デノイザーの最新アップデートにより、細かいディテールがより賢く保存されるようになりました。
レイヤーエフェクトの自動設定
マテリアルは特定のマテリアル属性に影響を及ぼす多数の画像により構成される場合が多いでしょう。例えば、表面の色を定義する画像であったり、透明度を定義する画像などです。これらの画像には、テクスチャの名称の一部にエフェクトを表す文字列が含まれていることがよくあります。レイヤーエフェクトの自動設定は、画像読み込み時にその名称から設定を行うエフェクトを自動的に判別し、ユーザーが命名規則を定義できるようにします。
Non-Photorealistic Rendering 2 (NPR) キット
Modo 16.0 からは、16 のアクティブユーザーに対して NPR 2 キットが無償で付属しています。 NPR 2 キットを使用すると、レンダリング時に手描き風のユニークな外観を簡単に作成することが可能になります。ノンフォトリアリスティックレンダリング(NPR)の様式化された、あるいは表現力豊かな 3D 機能は、エッジや重要な特徴を強調して表現するテクニカルイラストから、シンプルな色と強い線で感情を表現する漫画まで、幅広い用途で役に立ちます。キットをダウンロードするには、Founry社アカウントにログインし、My Productsページからアクセスしてください。
テクスチャキャッシュ
正確なマテリアルを表現するには、画像とプロシージャルテクスチャのレイヤーの重ね合わせなど、ブレンドさせた表現が必要とされることがよくあります。テクスチャキャッシュは、これらのテクスチャを自動的に簡略化したスタックにベイクし、ビューポートパフォーマンスを向上させ、さらにはプロシージャルテクスチャのビューポート表示を可能にし、最終テクスチャのベイクプロセスまでもを大幅に簡素化します。これらはすべて、作業中においてバックグラウンドで処理されるため、アーティストは制作に集中することができます。
ワークフローとユーザーエクスペリエンス
条件コマンド
アーティストがワークフローを構築する際、多くのアクションは何度も繰り返し行われるものです。条件付きコマンドは、ユーザーが条件を定義して、自動的にコマンドを実行することができます。例えば、あるアーティストは頂点モードに入るたびに、頂点ベベルツールしか使わないということに気づいたとします。その場合、条件付きコマンドを使って「頂点モードをクリックするたびに、頂点ベベルツールを有効にする」と指示することができるのです。これは、常に Modo の核となっているユーザーカスタマイズをさらに効率化するものでもあります。
メッシュオペレーション:定規/グリッド
信頼性の高い計測ツールは、アセット作成はもちろんのこと、ビジュアライゼーションの作成にも重要な役割を果たします。メッシュオペレーション版定規/グリッドツールは、プロシージャルモデリングシステムの一部として、アーティストが簡単にセットアップすることができます。
Rhino 7 サポート
Modo は、長年にわたり Rhino 5 の .3DM ファイルの入出力を標準サポートしてきました。Rhino 7 には、クリース(折り目)付きのサブディビジョンサーフェス、カーブ、ポイント/ポイントクラウド、一般的なメッシュなど、現在ダイレクトマッピングをサポートしている多くの新機能が含まれています。
ソロスナッピングモード
Modo のスナッピングは、多様かつ堅牢なシステムとなっています。ユーザーは、様々な異なるタイプのコンポーネントやアイテムに対して、同時にスナッピング機能を活用することができます。しかし多くの場合、スナッピング対象となるのは 1 種類だけで、他は全てオフにする必要が出てくるでしょう。そのような場合にために、Alt+クリックでスナップするタイプを 1 つ選択するだけで、他のタイプが自動的に無効になるように設定されました。