Modo におけるアドバンスト 3D ビューポートは、マルチサンプルアンチエリアシング(MSAA) GPU ハードウェアを活用し、アンチエイリアシングレンダリングの速度を向上します。新たに追加されたオプション Multisampling (マルチサンプリング) を有効にすると、レンダリングはより高速になります。また新たに GPU を活用するアニストロピックテクスチャフィルタリングオプションである Anisotropic Filtering (アニストロピックフィルタリング) を使うと、パフォーマンスが若干劣るものの、ビューポートテクスチャの品質が高くなります。 Anisotropic Filtering (アニストロピックフィルタリング) は、テクスチャオブジェクトに対して、GPU によりくっきりとした瑞々しい質感へと改善処理を施すことで、よりリアルな 3D ビューポート体験を実現します。
Modo 12.0 においてプリセットアセットの作成、共有、そしてダウンロードが改良されました。クラウドアセットはアイテムリストや 3D ビューポートに直接ドラッグアンドドロップ可能になりました。アセットをダウンロードするだけで、シーンに適用したくないという場合には、プリセットサムネイル右上にあるダウンロードボタンを使用してください。サムネイル右下にある情報ボタンを使うと、共有サイトからアセットに関する詳細が確認できるようになります。
さらにプリセット作成ワークフローは、よりシンプルになりました。選択アイテムをプリセットブラウザへとドラッグアンドドロップするだけです。
Weight Map Falloff (ウェイトマップフォールオフ)、Incidence Falloff (入射フォールオフ)、Falloff Operator (フォールオフオペレータ)、それに Area Falloff (エリアフォールオフ) ツールが新たに追加され、メッシュオペレーションに適用されるウェイトマップを評価します。
全てのフォールオフツールには新たにグラディエントチャンネルが追加され、フォールオフのウェイトに新たな形状がリマッピングされます。
glTF シェーダが更新されました。glTF 2.0 出力は、さらに進化したもう一つの Modo 用ファイルフォーマットを可能にします。Facebook の新しい 3D 投稿機能に連動して開発されたこの機能を使うと、アーティストは Modo で 3D オブジェクトを作成した後、Facebook ニュースフィードに共有することができます。Facebook ユーザーはオブジェクトを掴んだり回転させたりして、どの角度からもモデルを確認することができます。このテクノロジーにより、アーティストはより魅力的なコンテンツを作成する機会を得ることができ、Facebook 上でインタラクティブな 3D 体験を楽しめるようになります。
Pushing Point Hatchet Collection から選りすぐりの Python スクリプトが追加されたことで、Modo の基本機能に拡張が加えられ、より効果的な製作が可能になりました。新しいツールはインターフェイスから多岐にわたり利用可能であり、カーブの変換、カーブのオフセット。ランダム選択、多角形の平坦化などに使用できます。
PolyScale |
メッシュアイテム上の選択ポリゴンをスケールします。 |
PolyScale Offset Detach |
メッシュアイテム上の選択ポリゴンをスケールし、解除します。 |
Flatten Ngons |
モデル内の非平面多角形を平坦化することで、二次元の形状を形成し、レンダリング時にスムーズなプロパティを生成します。 |
Triple Fan |
選択頂点ポイントで選択ポリゴンを分割します。 |
Flip It |
特定軸へと選択ポリゴンを反転します。 |
Open Curve Offset |
既存のカーブをコピーし、指定したオフセット値で既存カーブに平行に配置します。 |
Closed Curve Offset |
既存カーブをコピーし、指定したオフセット値で配置し、二つを接合します。 |
Reduce Collapse Tools |
破損させることなくジオメトリの統合し、選択ポリゴンを除去します。選択ポリゴンは削除されますが、穴はそのまま残ります。間隔は近接ポリゴンにより除去することにより閉じられます。 |
Weight Map Slicer |
対称を使用して作成されたウェイトマップに対し、左右用の新しいウェイトマップを作成します。 |
UV to Weight |
UV マップを U もしくは V 方向を使用し、ウェイトマップへと変換します。 |
Morph Slicer |
対称を使用して既存のモーフマップをコピーし、左バージョンもしくは右バージョンを作成します。 |
Edge Zip |
新規でサブディビジョントポロジを作成します。エッジ選択はオリジナルと平行に走る対応するエッジに統合され、新しいトポロジを作成します。 |
Fix Black Dots |
選択ポリゴンに対し新しいトポロジを補正し、メッシュアイテムから捩れた領域と穴を除去します。 |
ジッターツールには Rigid Translate (リジッド移動)、Rigid Rotate (リジッド回転)、Rigid Scale (リジッドスケール)、Lock Stacked (スタックをロック) オプションが追加されました。これらオプションを使用すると、バウンディングボックスに基づいて連結しているジオメトリの位置をランダム化します。連結したピース内部にあるポイント全てに対して、同じ移動量となります。
MeshFusion は大幅に拡張され、新たに Surface Strip (サーフェイスストリップ) 作成オプションが追加されました。サーフェイスストリップは革新的な新機能であり、Fusion Item サーフェイス上にストリップジオメトリを作成します。これにより、Fusion モデリングを行った後で、Fusion 出力メッシュに対してプロシージャルオペレーション、またはダイレクトモデリングを行うことができるようになります。もっともわかりやすいサンプルは、任意経路に沿った溝形と山形のストリップです。この機能が実装されたことでデザイン製作オプションの範囲が広がり、アーティストはよりクリエイティブな作業を行えるようになります。
Triangulate (三角化) ツールが新たに追加され、三角モデル出力に使用できるようポリゴンから三角ポリゴンへと変換します。
Merge Meshes (メッシュを統合) オペレータはリプリケータアイテムをジオメトリ入力として読み込めるようになりました。これにより、複製されたジオメトリはプロシージャルモデリングツールを使用して操作し、単一のメッシュアイテムへと変換できるようになりました。さらに、グループもサポートされるようになりました。
新たに Merge Hierarchy (階層を統合) オプションも追加され、統合したメッシュ内部に親となるソースアイテムの子アイテムのジオメトリを含めるようになりました。また新たに Index (インデックス) オプションが追加され、どのジオメトリアイテムを統合するのかを指定できるようになりました。
Mesh Paint (メッシュペイント) ツールでは、オブジェクトに適用できる方法がよりコントロールできるようになり、モデルバッシングテクニックを使用した環境やデザインを手早くレイアウトできるようになりました。例えば、Mesh Paint (メッシュペイント) を使えば、アーティストはブラシを使って船体に沿ってボルトを配置したり、地形に沿って大きな岩を配置できます。ペイントモードには Linear (直線)、Array (配列)、Radial Array (放射状) といったオプションが追加され、対称に処理することも可能です。プリセットブラウザからプリセットを使用して、様々なアイテムを簡単にペイントで配置できるようになります。
3D ビューポート内の 3D 空間において、Shift+Ctrl/Cmd+右マウスボタンを押して動かすことで、Transform (トランスフォーム) や Scale (スケール)、Actions Centers (アクションセンター) を 3D ビューポート内の 3D 空間(前後) に対して操作することができます。
Render アイテムプロパティへ新たにフレーム範囲チャンネルが追加され、アニメーションレンダリング中にどのフレームをレンダリングするのかコントロールできるようになりました。
Render アイテムに対するレンダー出力パターンを解析する上での問題が解消され、プリレンダーにおけるサニティチェックの多くが改良されました。
GLTF シェーダには WYSIWYG プレビューに使用される定数が含まれるようになり、glTF マテリアルシェーダは直接 Modo アドバンストビューポートで表示されるようになりました。これにより、他の外部レンダーへと出力する前に、レンダーを確認できるようになりました。さらに、シェーディングモデルドロップダウンにはフィジカルベースアンリット設定を持つ glTF シェーダプロパティが追加されました。
頂点選択モードにおいて Slide (スライド) ツールには新しいハンドルが表示され、接続しているエッジに沿って選択頂点を移動できるようになりました。
インターフェイスにはいくつもの変更が加えられ、Modo 使用時におけるワークフローが改善されました。
単一のレイアウト内部において作業しやすくなるよう、新たにツールパレットが左上隅にメニューバーに追加され、アクセスしやすくなりました。どのレイアウトで作業中であっても、これらのパレットを開くことができます。
Topology Tools (トポロジツール) パレットには新たに前景不透明度設定が実装され、初期設定で値を変更することなく、前景メッシュの透明度をインタラクティブに変更することができます。
選択モディファイヤボタンはメニューバーの中央位置にまとめられました。
アイテムボタンがメニューバーから除去されました。Modo はポリゴンやエッジ、頂点といったコンポーネントモードを選択するまで、アイテム選択モードとなっています。アイテムモードへとすばやく切り替えるには、Shift+スペースバーをクリックするか、コンポーネントモードをもう一度クリックして、アクティブなコンポーネント選択モードを解除します。
自動選択モードアイコンはアイコンのみで表示されるようになり、コンポーネントモードとアイテムモードの間を切り替えられるようになります。
UI エレメントはメニューバーにおいてオレンジ色で表示され、ツールプリセットを起動するのに使用される様々なコンポーネントがわかりやすくなっています。
リギングおよびアニメーションワークフローを改良するために、センター選択およびピボット選択アイコンがメニューバーから利用可能になりました。
選択ポリゴンタイプアイコンがドロップダウンメニューになり、Material (マテリアル)、Part (パート)、Smoothing Group (スムージンググループ)、Selection Set (選択セット) オプションにすばやく指定できるようになりました。
アクティブな Mesh Constraints (メッシュコンストレイント) にすばやく認識できるように、ツールバーからメニューバーへと Mesh Constraints (メッシュコンストレイント) を移動しました。
アクティブ時、ボタンはオレンジ色で表示されます。Mesh Constraints (メッシュコンストレイント) ボタンはデフォルトで背景コンストレイントに設定されています。
異なるタイプのコンストレイントを選択する場合には、Alt キーを押しながら Mesh Constraints (メッシュコンストレイント) をクリックしてください。ドロップダウンメニューが表示され、異なるタイプのコンストレイントを選択できるようになります。いったん選択したら、このコンストレイントタイプがデフォルトとして設定され、次回 Mesh Constraints (メッシュコンストレイント) をアクティブにすると、そのタイプが利用できるようになります。
ツール HUD はデフォルトでは非表示になりました。ツール HUD を有効にするには Ctrl/Cmd+Tab を押してください。
3D (OpenGL) ビューポートではワークフロー改良のため、以下のアップデートが施されています:
RayGL ボタンは 3D ビューポートから取り除かれ、3D ビューポートが整頓されました。RayGL ボタンは 3D ビューポートビューポートスタイルドロップダウンメニューから利用できるようになります。起動したら、RayGL をコントロールするためのポップアップダイアログが表示されます。
3D ビューポートスタイルドロップダウンメニューから、新たに Topology (トポロジ) 3D ビューポートプリセットが利用できるようになりました。これにより、Topology (トロポジ) レイアウトに切り替える必要なく、トポロジツールパレット内のリトポツールを手早く作業できるようになります。
デフォルトのモデルレイアウトへとすぐに戻れ得るように、3D ビューポートスタイルドロップダウンメニューに Model Base (モデルベース) プリセットを追加しました。
3D ビューポート内のパースペクティブビューは、ビューのパースが大げさにならないように修正されました。デフォルトでは、Preferences (初期設定) > Display (表示) > OpenGL > Flatness of Perspective (パースの平面率) の設定が 60% に設定されるようになりました。
Work Plane (作業平面) ツールは改良され、変更を適用するのに必要な手数が少なくなりました。Work Plane (作業平面) ボタンは、アクティブを示す場合にはオレンジ色で表示されます。もう一度、Work Plane (作業平面) ボタンをクリックすると、作業平面がリセットされます。
UV ビューポートにはいくつもの共通した表示オプションアイコンが表示され、UV ビューポートオプションメニューを開くことなく、すぐにオプションにアクセスできるようになりました。Auto Spans (自動スパン)、Show Overlap (オーバーラップ表示)、Show Distortion (歪み表示)、Show Image (画像表示)、Show Inactive UVs (非アクティブUVを表示) オプションがアイコンから利用可能です。
Kit (キット) アイコンはメニューバー右側にまとめられ、モディファイヤボタンから分離されました。インストールされているキットを管理しやすくなるための機能が追加されています。Kit (キット) ボタンをクリックすると、ポップアップダイアログが表示され、Modo にインストールされ、実行されているキットのリストが表示されます。このダイアログから、これらキットの表示、非表示、拡張を指定すると、インターフェイスが更新されます。
UV Align (UV 整列) ツールは更新され、複数の UV に対して一度に整列処理を行えるようになりました。
Fit UVs (UV フィット) ツールには新たに間隔オプションが追加され、境界パディングの値を設定できるようになりました。また、複数の選択 UV に対して整列処理を一回で行えるようになりました。