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みなさん、こんにちは。
特別連載コラム「MODOモデリングツールの基礎」を担当している K.D です。
このコラムでは、MODOのモデリングツールにフォーカスし、様々なツールをわかりやすくご紹介しています。
今回はボタンを作成したいと思います。
基本タブの「球」プリミティブをクリックします。
ビューポート左下のツールプロパティへ図のように数値を入力し、「適用」ボタンをクリックします。
位置 | X | 0 m |
Y | 0 m | |
Z | 0 m | |
半径 | X | 10 mm |
Y | 10 mm | |
Z | 10 mm | |
サイド | 8 | |
セグメント | 8 | |
球モード | グローブ |
3Dビューポートに球が作成されました。
もしモデルのサイズが小さくビューポートで見えづらくなっている場合には、マウスポインタが3Dビューポート上にある状態にしてショートカット「A」を押し、モデルをビューにフィットさせてください。
次は球の下半分をカットします。
作業がやりやすいよう3Dビューポートの向きを切り替えます。
ショートカットキー「Ctrl」+「Space」または「Command」+「Space」を押して表示されるパイメニューで「正面」を選択し、正面ビューに変更します。
シェーディングを「ワイヤーフレーム」に変更します。
選択モードをポリゴン選択モードにします。
球のモデルの下半分を選択します。マウスの右ボタンをドラッグして選択する投げ縄選択の機能を使うと、手早く選択することができます。
「ワイヤーフレーム」シェーディングの状態で、右ドラッグの投げ縄選択を行うと、裏面(モデルの向こう側)のポリゴンも選択することができます。
Deleteキーを押し、選択していた下半分のポリゴンを削除します。
ショートカットキー「Ctrl」+「Space」または「Command」+「Space」を押して表示されるパイメニューで「パースペクティブ」を選択し、3Dビューポートをパースビューに変更します。
次の作業をしやすいようシェーディングを「デフォルト」に戻します。
次はこの半球モデルを平らにしたいと思います。
頂点タブにある「位置の設定」ボタンをクリックして起動させます。
半球のモデルを平らにするため、「頂点座標の設定」ダイアログボックスの軸「Y」を0mに設定し、OKボタンをクリックします。
すべての頂点の位置Yが0になり、平らな円型のポリゴンメッシュが出来ました。次はこのモデルをベースにしてボタンのディテールを追加します。
次はボタンの穴のディテールを作成します。
ここではまず頂点に対してベベルツールを使用し、穴の元となるポリゴンを作成したいと思います。
選択モードを「頂点」に変更してください。
4つの頂点を選択します。
頂点タブの「べべル」ツールボタンをクリックします。
3Dビューポートの青いハンドルをドラッグして2mm程インセットさせます。
ベベルが終わったら、SpaceバーまたはEscキーを押してツールを解除します。
頂点をベベルして作成されたポリゴンの形を整えます。
まずエッジ選択モードに切り替えます。
すると先ほど頂点のベベルを行って新しく作成されたポリゴンのエッジが選択された状態になっています。
変形タブにある「放射状」ボタンをクリックし、3Dビューポート上をクリックします。
選択しているエッジグループの頂点が円形状に整列されます。
SpaceバーまたはEscキーを押して、ツールを解除します。
選択モードをポリゴン選択モードにします。
4つのポリゴンを選択します。
Deleteキーを押してポリゴンを削除して穴をあけます。先ほどエッジグループの頂点を円形状に整列したのでポリゴンを削除すると整った円形状に穴があきます。
これでベースの形状が完成です。
形状に厚みをつけていきます。
ポリゴンタブの「厚み」をクリックします。
3Dビューポートをクリックして青いハンドルをドラッグし、2mm程オフセットして厚みをつけます。
SpaceバーまたはEscキーを押して、ツールを解除します。
次はボタンの端(外側)を少し厚くしたいと思います。
まず図のように2つのポリゴンを選択します。
ショートカットキー「L」を押してループ選択します。
Shiftキーを押しながら左矢印キーを押します。すると、となりのループしたポリゴンを追加選択することができます。
ポリゴンタブの「ベベル」をクリックします。
3Dビューポートをクリックして青いハンドルをドラッグし、1.5mm程シフトしてベベルします。
SpaceバーまたはEscキーを押して、ツールを解除します。
何もない所でクリックしてポリゴンの選択も解除します。
ボタンの形が完成しましたが、もうひと手間かけてディテールを追加したいと思います。
ボタンの縁(ふち)や穴の周りの角が甘くなっているので最後にエッジにウェイトを掛けてサブディビジョンサーフェイスの丸めを抑制します。
エッジ選択モードに切り替えます。
エッジを立てたいモデルの縁(ふち)を選択します。
エッジをダブルクリックするとループ状に選択することができます。追加でループ状に選択する場合はShiftキーを押しながらエッジをダブルクリックしてください。
「頂点マップ」メニューからエッジウェイトツールを選択します。
3Dビューポート上をマウス左ボタンで左右にドラッグしてウエイト値を変更し、モデルの角(かど)をシャープにすることができます。あまり角(かど)を立てすぎても不自然になりますので、今回はウエイト値が50%程になるように設定しました。
エッジウエイトの設定が終わったら、SpaceバーまたはEscキーを押してツールを解除します。
何もない所でクリックしてポリゴンの選択も解除します。これでボタンの完成です。
今回ボタンの穴を表現するのに、平らなポリゴンの状態で事前に穴を開けてから厚みをつけました。
では先に厚みがついているモデルに穴を開けたい場合はどうしたらよいでしょう。様々な方法がありますが、今回は比較的短い工数で穴をあけることのできる「ブリッジ」ツールを使ってみたいと思います。
選択モードをポリゴン選択モードにします。
穴をあけたい表面と裏面の2枚のポリゴンを選択します。
ポリゴンタブの「ブリッジ」をクリックします。
3Dビューポート上をクリックすると、選択していたポリゴンを基準にブリッジが行われ、結果的に穴の形になりました。
ブリッジツールは離れたところにあるポリゴンやエッジの間をつないでくれるツールですが、このように穴をあける時にも有用です。
それではまた!
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