UDIMのワークフローやインジケータの使用方法
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MODO 801から導入され、MODO 901でさらに使いやすく改良されたUDIMについて解説していきましょう。
UDIMとは、従来の縦横それぞれ0.0~1.0のUV座標を拡張することで、一枚のUVテクスチャの中に多くの情報を取り入れ、より正確で精密なUVの制作を可能にします。UDIMはMARIなどの3Dペイントソフトや他の3DCGソフトでも取り入れられています。
まずはUDIMを使用せずに、従来通りの0.0~1.0の範囲にメッシュをアトラスでUV展開してみます。するとUVが細かく分割されており、ポリゴンの塊も広く分散してしまい、パッと見ただけではわかりにくい状態にあるのが確認できます。
では今度はUDIMを使用し、各パーツごとにUV展開を行っていきましょう。まず一方のパーツを従来通りに展開します。次にもう片方のパーツを展開してみると、当然のことながらUVが重複してしまい編集が難しい状態となります。UDIMでは0.0~1.0のUV座標をひとつの区画として考え、それをさらに縦横の方向に拡張する仕組みです。ショートカットキーOでUVビューポートの表示設定を開き、UDIM番号表示オプションをオンにしてみると、各タイルには番号が振られているのがわかります。従来の0.0~1.0のUV座標は1001という番号が割り振られた区画であり、この区画は9999までサポートされています。
では、現在番号1001のところに一方のパーツがUV展開されていますので、これと重複しないよう、もう片方のパーツは番号1002のところに展開してみましょう。これを行うには、編集対象となる区画を指定するとスムーズに行えます。UDIMインジケータをオンにしてみると、UVビューポートに現在編集中の区画を表す四角が表示されるようになります。現在は1001に設定されていますが、UDIMインジケータのプロパティのUDIM番号を変更するか、もしくは四角の左下をドラッグアンドドロップすることで、編集対象となる区画を変更することができます。
ここでは編集対象を番号1002の区画へと変更し、もう片方のパーツを展開してみます。そうすると1002の区画へ展開されるようになったのがわかります。占有率を表示オプションをオンにしておけば、区画の右隅にその区画に占有しているUVの割合が表示されますので、どの程度有効に活用されているのかがわかるようになっています。
また、この編集対象の区画に対して操作するのは、UV作成ツールだけではありません。例えば、UVフィットツールを起動してみても、編集対象区画のUVに対して、処理が行われるようになります。
この区画は上下左右の矢印アイコンにより、自由に配置を行うことができますし、また区画内のUVだけを選択することもできますので、特定の箇所のUVを指定したい場合にも、誤って他のUVを選択することなく、正確に操作が行えるようになります。
このUDIMを使用することで、特に複雑な形状などを一つのUVテクスチャで納めてしまいたい場合などに、正確かつ操作しやすいインターフェイスで作業することができるようになります。