MODO 11.1におけるUVの追加・改良点 その2
https://www.youtube.com/watch?v=FtU-I-UcT_c
今回はMODO 11.1で搭載されたUVのボックストランスフォームツール、歪み補正といった機能を解説していきます。
MODOには今までもUVに対するトランスフォームツールは搭載されていましたが、今回新たに搭載されたUVのボックストランスフォームツールは、さらに操作性が優れたツールとなっています。
UVのパレットに新たに追加されたボックスが描かれたアイコン、これがボックストランスフォームツールです。このボックストランスフォームツールでは移動・回転・スケールを行うことができますが、編集するバウンディングボックスを表示して、そのボックスを中心にトランスフォームをかけることができます。イメージ的にはPhotoshopで画像の一部を選択して、変形の処理をかけるのと同じような感覚です。
何も選択せずにツールを起動すると、全てのポリゴンが編集対象となりますので、全ポリゴンを囲むようにボックスが表示されます。ボックスの中をクリックしてドラッグすると移動、紫色の丸いハンドルをドラッグすると回転、ボックスの四隅をドラッグするとスケールが行われます。通常のモディファイヤキーとの組み合わせも有効ですので、Ctrlキーを押しながら移動させれば軸を固定させることができますし、Ctrlキーを押しながら回転させれば15度ずつスナッピングをかけて回転させることができますし、Shiftキーを押しながらスケールをかけると、UV方向に対し均一にスケールをかけることができます。
このツールを起動するときに何も選択せずに起動すると、全てが選択されている状態とみなして全体を編集しますが、このツールは起動時に自動的にセレクトスルーがオンになりますので、起動したままでUVの島を選択し、操作していくことができますので、非常に効率よく作業を続けることができるツールとなっています。
また、こういったツールを使ったり展開していくうえで、UVが重複してしまう個所が出てくるかと思います。重複した箇所は赤くUVビュー上で表示され、どこが重複しているのかわかりやすくなっていましたが、さらに11.1ではこういった重複箇所のポリゴンを選択できるようになっています。これにより、重複箇所が非常に小さな場所であっても、見逃すことなく修正を行うことができるようになっています。
他にも、11.1からは新たにプリミティブツールでポリゴンを作成する際に、歪み補正というオプションがつけられました。新規シーンでプリミティブを作ってみましょう。例えば円柱ツールを起動し、円柱を作ってみます。従来の動作であれば、3D上で縦横比がどのような状態であっても、デフォルトで作成されるUVの比率というのは変わりませんでしたが、新たに加えられた歪み補正のオプションをオンにして操作すると、3D上のサイズに合わせて、UVの比率や配置も自動的に生成されるようになっています。これはボックスや球、円錐といったプリミティブツールに共通して実装されたオプションであり、これによりさらにUV生成が正確に行われ、後から加える修正をできるだけ省き、効率的に作業できるようになっています。