バインド後にスケルトンを分割するには
https://www.youtube.com/watch?v=4LpMMs0vyO0
今回はスケルトンをメッシュにバインドしたあとで、スケルトンを分割する方法をご紹介します。
サンプルシーンには既にメッシュに対してスケルトンが組み込まれて、バインドされています。スケルトンを動かすと、メッシュも動く状態のシーンになっています。このような状態で、スケルトンをさらに細かく分割してみたいと思います。もしIK設定が組み込まれているようであれば、あらかじめIKの設定は除去しておいてください。既に組み込まれているIKを除去するには、セットアップモードへと入り、アイテムリストからFullbody IKアイテムを選択し、IK除去のボタンをクリックします。あとは不要となったゴールアイテムを削除しておいてください。
それではセットアップモードで分割したいスケルトンを選択したら、スケルトンツールを起動します。モードを挿入へと変更し、分割したいスケルトンのジョイントをクリックします。そうすると、スケルトンが分割されるようになりました。ツールを解除したら、セットアップモードを抜け、実際に動かしてみましょう。
一見良さそうに見えるのですが、分割して増えたスケルトンに対して、メッシュがついてきてくれません。これは増えたスケルトンがメッシュにバインドされていないからです。スケルトンがメッシュにバインドされている場合、どういった設定が行われているかを細かく見ていきましょう。
スケルトンをスケマティックビューへと追加し、接続を確認してみます。そうするとスケルトンはインフルエンスと呼ばれるノードに接続されているのがわかります。このインフルエンスは、メッシュが変形する際に「どのアイテムによって変形がコントロールされるのか」「どのメッシュに対して、またメッシュのどこに対して変形を行うのか」といった詳細をコントロールするためのものです。スケルトンとメッシュをバインドすると、自動的にスケルトンに対して対応するインフルエンスが生成され、変形をコントロールするようになります。
今回、スケルトンを分割した際に新たに生成されたスケルトンには、このインフルエンスが存在していないために、メッシュの変形を行っていない状態となります。ですので、このインフルエンスの設定を手動で行うようにします。スケマティックの追加 > Deformes > インフルエンス > General Influenceを追加します。スケルトンとインフルエンスを関連付けるため、インフルエンスのエフェクタへと新たに生成されたスケルトンを接続します。
インフルエンスのプロパティを見てみると、影響範囲のタイプを指定できますので、メッシュ全体からウェイトマップへと変更しておきます。さらにデフォーマリストから、このインフルエンスをNormalizing Folderの下へと格納します。これでウェイトマップが正規化されるようになります。
ただこの状態では、生成したスケルトンに対するウェイトマップはまだ存在していないので、分割前のスケルトンが保持していたウェイトマップをコピーして新たなウェイトマップを作成します。ウェイトマップを作成したら、インフルエンスのプロパティから作成したウェイトマップを指定します。
スケルトンを動かして確認してみると、分割したスケルトン同士で影響範囲が重なり合っているため、キレイに変形させることができていません。このウェイトを調整していきます。
まずは分割後のスケルトンに対するウェイトマップに対し、スケルトンで変形させたい箇所のポリゴンを選択したら、セットアップパレットのウェイトサブタブにあるウェイトの分離を実行します。これは選択箇所以外のウェイトを全て消去してくれるものとなります。これでそれぞれのスケルトンに対してメッシュが変形するようになりました。2つのスケルトンの間のウェイトの推移が急激で、メッシュの変形具合が激しいようであれば、2つのスケルトンの間の相当するポリゴンを選択し、選択スムーズを実行します。こうすることで、ウェイトのかかり具合がなめらかになるため、変形もスムーズにいくようになります。