ボリュームをトゥーン調で表現する方法

https://www.youtube.com/watch?v=vq5cMiebhr4

このビデオではVDBファイルを使ったボリュームをトゥーン調で表現する方法をご紹介します。

まずはModoでボリュームを表現してみます。Modoではボリュームを表現する元となるボクセルのデータとして、VDBフォーマットのファイルを読み込むことができます。アイテムリストからアイテム追加 ＞ ボリューム ＞ VDB Voxelを追加し、VDBファイルを読み込みます。VDBのファイルは一つにまとめられたファイルでも、連番ファイルでも読み込み可能です。

VDBのボリュームで煙などを表現したい場合、ただ読み込んだだけではレンダリングされません。あくまでボクセルのデータでしかないので、このデータに対して煙にあたるボリュームを割り当ててあげる必要があります。その場合にはアイテム追加 ＞ ボリューム ＞ Volumeアイテムを追加し、スケマティックビューでVDBVoxelのソースを、Volumeのボクセルソースへと接続します。そうすると煙のようなボリューム表現が可能になります。

ただVDBボクセルをトゥーン調で表現したい場合、こういったボリュームは使用しません。ですので、Volumeアイテムは削除しておきます。VDBボクセルのプロパティを見てみると、ボクセルメッシュを生成というオプションがあります。これはボクセルをメッシュのデータ、つまりポリゴンへと変換します。これで通常のポリゴンと同じような扱いになりますので、マテリアルもポリゴンと同じように編集できます。

VDBVoxelを選択した状態で右クリックからシェーディング ＞ アイテムマスクの作成をクリックします。シェーダツリーで確認してみると、VDBVoxelというマテリアルグループの下にマテリアルが生成されていますので、こちらに対してトゥーン調の表現を設定していきます。

トゥーン調の表現のためのテクスチャはいくつか用意されていますが、今回はModoメンテナンス・サブスクリプション契約者には無償で提供されているNPR (Non-Photo Realistic レンダリング)キットの中に収録されているXToon Materialを使ってみます。シェーダツリーからレイヤー追加 ＞ NPR Materials ＞ XToon Materialを追加します。

XToon Materialのプロパティを見てみると、XToon Mapという画像を設定するようになっています。試しに適当な画像を設定し、Use Imageオプションをおんにしてみます。そうすると、画像の色を使用してトゥーンの表現が行われているのがわかります。今回はわかりやすいようにグラデーションの画像を使用して、このXToon Mapを設定したいと思います。

グラデーションの画像と言っても、別で作成する必要はありません。Modoにはグラデーションの画像を生成するテクスチャというのが用意されています。レイヤー追加 ＞ 画像 ＞ プロシージャル ＞ Gradient Fillを追加します。グラディエント塗りつぶしのタブで、グラディエントを設定します。適切な画像サイズやグラディエントを設定できたら、XToon MaterialのXToon Mapをグラディエントの画像で置き換えてみます。

そうすると、グラディエントで指定した色でボクセルが表現できるようになったのが確認できます。Gradient Fillの良いところは、画像ソフトなどでグラディエント画像を作成するのではなく、Modoの中で指定したグラディエントがすぐに反映されるという点にあります。Gradient Fillの作りや、XToon Materialの様々なプロパティを調整することで、面白い表現が可能になってきます。