エッジの丸め具合をコントロールするには
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MODOにはジオメトリをいじらずに、レンダリング時にエッジを自動的に丸めてくれるレンダリングの機能がありますが、今回はこの丸め具合を部分的にコントロールする方法をご紹介します。
サンプルとなるモデルには、デフォルトの状態では一切丸めがかけられていません。レンダリングプレビューでみてみると、どのエッジもシャープな状態でレンダリングされるのが確認できます。このモデルに対して丸めを設定していきますが、丸めの設定はアイテムに対してではなく、マテリアルに対して行います。
シェーダツリーから該当するマテリアルを選択し、マテリアル(反射)のタブにある丸めエッジ幅に適当な値を入力すると、マテリアルに属するエッジ全体に対して丸め処理が行われたことがわかります。これを部分的に丸めをかける場所をコントロールするにはいくつか方法がありますが、一つはウェイトマップを使う方法があります。
このサンプルモデルにはあらかじめエッジウェイトが設定されています。このエッジウェイトがかけられている箇所に対してのみ、丸めの処理を設定してみます。シェーダツリーからレイヤー追加 > 処理 > Vertex Map Textureを追加します。このテクスチャは頂点マップでコントロールするテクスチャとなります。エフェクトがデフォルトではディフューズの色になっていますので、これをサーフェイスシェーディング > 丸めエッジ幅へと変更します。そうすると、エッジウェイトが設定されているエッジに対してのみ、丸め処理が行われているのがわかります。このようにウェイトを使えば、設定した箇所に対してのみ簡単に丸め処理が行えるようになります。
またウェイトを使わなくても、オクルージョンのテクスチャを使う手法もあります。オクルージョンとは、サーフェイスの表面に対してそれを差えぐるものがあったり、くぼんでいたりすることで、明暗をつけるテクスチャです。レイヤー追加 > 処理 > Occlusionを追加し、タイプを凹面に設定し、反転オプションを有効にします。そうすると、この形状の中で凹んでいる箇所のエッジに対してのみ高い値が設定されているのがわかります。先程と同様、エフェクトを丸めエッジ幅に設定すると、いちいちウェイトを設定せずとも、モデルの形状の中で凹み部分にあるエッジだけに対して丸め処理を行うようになります。
このように、ウェイトマップやオクルージョンマップなどと併用することで、エッジの丸め処理はさらに便利に使えるようになります。