MODO 11.2におけるUnreal Bridgeの追加・改良機能
https://www.youtube.com/watch?v=mXCGAdFjf38
MODO 11.2では、Unreal Bridge機能にさらに新たな機能が加えられ、既存の機能についても改良が加えられています。
まずはMODO側のUnrealブリッジ機能を見てみましょう。ツールバー上のアイコンをクリックし、まずはデフォルトの状態のまま接続を開始します。同様にUnreal Engine側でも通信を開始します。以前までは、アイテム・テクスチャ・マテリアルに関しては、一度に送ることはできず、それぞれを手動でUnreal側へと送信していましたが、この11.2からはさらにインターフェイスがシンプルになり、どのアイテムタイプをどのように送るのかと行ったことが簡単に設定できるようになっています。
試しに、プリセットからゲームモデルを読み込み、アイテム・テクスチャ・マテリアルのボタンを全てオンの状態にして全アイテムボタンをクリックして、Unreal側へと送信してみます。この場合、アイテムの次にテクスチャ、そして最後にマテリアルの順番でアセットが送信されることになります。Unreal側ではMODOから送信されてきたモデルが正しく表示されるのが確認できます。
このようにMODO 11.2ではデータの送信が従来よりもはるかにシンプルに行えるようになっていますが、それ以外にも設定カテゴリに新たなオプションが追加されています。まずは新規シーンにボックスを一つ作成します。アイテムモードでShift+Ctrlキーを押しながら移動ツールで動かすと、自動的にこのボックスのインスタンスが作成されますので、インスタンスを2つ作ってみます。3つのアイテムを選択したら、選択アイテムボタンをクリックし、UE側へと転送します。
UE側ではMODOのアイテムリスト上の名称と同じ、Cube、Cube (2)、Cube (3)という名称でアイテムが作られていますが、コンテンツ > Meshesフォルダを見てみると、読み込まれているメッシュはシーン名にメッシュのIDがつけられたメッシュのみとなっており、3つのCubeは全てこの同じメッシュに対するインスタンスとして存在しています。このMeshesフォルダの中に読み込まれたCubeは、MODOのシーンファイル名称に各アイテム固有となるIDがつけられた名称となっていますので、MODOの中のメッシュに対して一意に対応しています。このUE側で読み込まれたときの名称の設定方法については、Unrealブリッジの設定パネルで指定します。アクターIDやアセット名称がデフォルトでアイテムIDになっていますが、これをIDではなく名称に変えることも可能です。これらの設定をデフォルトの状態から変更したい場合には、初期設定 > デフォルト > アプリケーション > Foundry リンク設定で変更してください。
では逆にこの3つのCubeをMODOへと戻してみます。MODOでは新規シーンを作成します。このシーンにUEから3つのCubeをプッシュしますが、このとき新たに追加されたメッシュアセットはアイテムオプションをオンにした状態でプッシュすると、インスタンスのソースとなるメッシュレイヤーを一つ作成した上で、それを参照する3つのCubeを作ります。このオプションをオフにしていると、一番目に読み込まれたCubeをソースとして、残り2つのCubeをそのインスタンスとします。
もう一つの新たなオプションであるメッシュアセットをリセットは、MODOとUnrealにおける軸の違いによる回転角度の設定をリセットしてくれます。MODO上のサンプルシーンの中のアイテム・テクスチャ・マテリアルを選択し、選択アイテムボタンをクリックしてUnreal側へとプッシュします。この時、メッシュアセットをリセットオプションはオフにしておきます。Unreal側で確認してみると、MODOと同じような設定となるために、立方体の回転のトランスフォームに対し90度の値が入っています。これが従来までのUnrealブリッジの挙動です。これをメッシュアセットをリセットオプションをオンにした状態で同様に選択アイテムをプッシュしてみると、先ほどと同じようにUnrealにプッシュされましたが、今回は回転の値はリセットされています。これはインスタンスの元となるスタティックメッシュでこの回転の値を適用することで、Unrealのシーン内の回転がリセットされるようになっています。
11.2でこのようなフローの改善、便利な機能の追加が行われたことにより、さらにMODOとUnrealとの連携が強固なものになっています。