レイヤーを重ねてグラディエントを加工するには
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Modoでは様々な場面でグラディエントを活用しますが、バージョン13.2ではこのグラディエントをレイヤー構造で加工修正することが可能になっています。
まずは前準備としてプロシージャルモデリングで、グラディエントを使用しメッシュを変形させてみます。メッシュオペレーションタブのオペレータ追加からセグメントを細かく切った板ポリゴンを作成します。滑らかな形状となるよう、オペレータ追加 > ポリゴン > Set Polygon Typeでポリゴンのタイプをサブディビジョンへと変更しておきます。このメッシュに対して変形を行いたいので、オペレータ追加 > Deformers > エフェクタ > Transform Effectorを追加します。ただこれだけだと、コントローラであるTransform Effectorのロケータを動かしてもメッシュ全体が動いてしまうので、この変形具合をグラディエントで制御してみます。
オペレーションリストからトランスフォームを展開し、フォールオフ > (フォールオフを追加)をクリックし、新規 > Linear Falloffを追加します。この追加したリニアフォールオフがメッシュの変形度合いをコントロールするものとなりますので、板ポリゴンの端から端にぴったり合うようにサイズと位置を調整します。デフォルトの状態では一直線のリニアな状態でポリゴンが変形します。
リニアフォールオフのプロパティを見てみると、イージングカテゴリにグラディエントがあるのがわかります。このグラディエントを例に、バージョン13.2から追加されたグラディエントをレイヤー構造で編集するためのパネルであるグラディエントレイヤー機能を解説します。
グラディエントレイヤーのパネルを開くには、アイテムリストがあるタブから新規でタブを作ってもよいですし、新たなウィンドウにパネルを開くこともできます。ここではタブでパネルを開いてみます。下向きの三角ボタンをクリックし、新規タブ > データリスト > グラディエントレイヤーを開きます。新たなウィンドウを開く場合には、レイアウト > ウィンドウ > 新規ウィンドウ > データリストでウィンドウを一つ開き、右上にある三角ボタンからデータリスト > グラディエントレイヤーを開きます。
編集したいグラディエントはグラディエントレイヤーで開き、アクティブな状態にしておきます。グラディエントレイヤーパネル上でレイヤーを追加ドロップダウンを見てみると、ClampやNoise、Waveformといったエフェクトが用意されています。Noiseを選択してみると、リニアな状態だったグラディエントに対してノイズを乗せることができます。また、Waveformでは指定したタイプの波形で、もともとあったグラディエントの形状を置き換えます。グラディエントレイヤー上ではほかのパネルと同様、オペレーションの順序を自由に変えることでき、エフェクトは下から上へと重ねられていきます。例えばNoiseを重ねてからScaleの効果を重ねることができます。さらにこのスケールの量などをアニメーション設定することで、変形の状態に動きをつけることも可能です。
ここではメッシュの変形に対するフォールオフのグラディエントを例に解説しましたが、ほかにもマテリアルのグラディエントなどにも同様にグラディエントレイヤーで編集を行うことが可能です。このようにグラディエントレイヤー機能を使うと、今までグラディエント編集だけで行っていたグラディエントの修正を、さらに自由に行えるようになります。