法線の編集機能によるハイライトの調整方法
https://www.youtube.com/watch?v=W7d2jDEujcE&hd=1
MODO 801では頂点法線を編集する機能がついています。この頂点法線を編集する、つまり頂点の向きを編集することにより、ジオメトリ的に修正を加えることなく、特定の箇所のシェーディングを変えることができるようになります。
まずはサンプルとして、このシーンにはジュエリーを用意してあります。ジュエリーですので、キラキラと光るように、環境とマテリアルを設定します。環境はEnvironments > Indoor > Interior Probeを、またマテリアルはGlass > Gloss > Reflective Clear Glassを設定してみます。今回はわかりやすいように、背景を一色にしたいので、シェーダツリーからEnvironementsを選択し、プロパティからカメラに可視をオフにしておきます。
このマテリアルではスムージングがオンになっていますが、今回はジュエリーのカットを目立たせたいので、プレビュー画面からジュエリーをクリックしマテリアルを選択したら、スムージングの値を0%にしてレンダリングしてみましょう。
カメラの角度を変えることで、カットに対してハイライトの入り具合が変わってくるのがわかります。
このようにしてライティングやカメラアングルを決めた後で、どうしてもハイライトの入り方だけをほんの少し変えたい場合など、頂点法線を編集してみると良いでしょう。まずはセットアップタブへと移ります。プレビューウィンドウを出しておきます。頂点法線を編集するにはまず、頂点マップメニューから頂点法線の設定をクリックします。リストタブを見てみると、その他のカテゴリにvert_normalsという名称の頂点マップができているのが確認できます。これが頂点の法線を焼き込んだ頂点マップになります。
今度は、このvert_normalsを選択した状態で、頂点の法線の向きを変えたいエッジを選択します。この状態で頂点マップメニューから頂点法線のトランスフォームツールを起動します。すると、選択したエッジ上にある頂点に対し、紫色で頂点の法線が表示されているのがわかります。今回、ジュエリーのカット面毎に頂点の法線が存在しているため、頂点の法線が複数表示されているのがわかります。
トランスフォームツールで法線の向きを変えてみると、カットに入り込むハイライト、また周りの環境が変化してくるのがわかります。このように、カメラアングルやライティングといった要素を修正することも、またジオメトリ自体も編集することなく、見た目の微調整を行いたい場合など、この頂点法線の編集を行ってみると良いでしょう。