プリミティブジェネレータによる新たな複製ツールの活用法
https://www.youtube.com/watch?v=28aSByyCIUE
Modo バージョン15.2ではプリミティブスライスという新たなスライスツールが追加されましたが、これは同時にプリミティブジェネレータという、プリミティブの形状に沿って何かを生成するというサブツールも搭載されたことを意味しています。このビデオでは、このプリミティブジェネレータと配列ツールを組み合わせて、新たな複製ツールを作ってみます。プリミティブスライスツールの詳細については、ビデオ「プリミティブスライスによるプリミティブやパスでのスライス方法」をご覧ください。
ではまずダイレクトモデリングのスライスツールを見ていきましょう。例えばカーブスライスやペンスライスを選択し、統計タブのパイプラインのパネルを見てみます。そうするとカーブスライスというツールはカーブパスとパスステップジェネレータ、そしてスライスエフェクタというツールが組み合わされてできたツールであるのがわかります。
Modoの場合、こういったサブツールを組み合わせて、新たなツールを構築するツールパイプという機能が実装されています。ツールパイプについてはビデオ「複数のツールを組み合わせて一つのツールにするには」で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
同様にペンスライスも見てみましょう。ペンスライスの場合は、ペンジェネレータとスライスエフェクタが組み合わされています。バージョン15.2で追加されたプリミティブスライスはというと、こちらはコンテントプリセットとプリミティブジェネレータ、スライスエフェクタの組み合わせです。つまり、15.2で追加されたのはプリミティブスライスというツールであると同時に、プリミティブジェネレータというジェネレータが追加されたのだということが確認できます。
これはメッシュオペレーションでも同様です。メッシュオペレーションリストのオペレータ追加 > 編集 > Primitive Sliceを追加してみます。この中のツールパイプを展開してみると、Content PresetとPrimitive Generatorが組み合わされているのがわかります。こちらもPrimitive Generatorという新たなオペレーションが追加されています。ですので。このオペレーションを他のサブツールと組み合わせることで、新たなツールを作り出すことが可能です。今回は配列のツールを使ってみましょう。
オペレータ追加 > 複製 > Arrayを追加し、配列上に複製するオペレーションを追加してみます。複製元となるメッシュが必要ですので、新たに空のメッシュレイヤーを一つ用意し、星を一つ作ってみましょう。オペレータ追加 > 作成 > カーブ > Starを追加します。軸をZにし、小さめにしておきます。ポリゴンの状態にしたければ、オペレータ追加 > 編集 > Freezeをかけてあげると良いでしょう。
では先ほどの配列を追加したメッシュレイヤーへと戻り、Sources > Sourcesを追加から、作成した星のモデルを指定します。そうすると配列上に星が複製されました。この複製具合というのが、ツールパイプで指定されています。Tool Pipeを展開してみると、この配列をコントロールしているのがArray Generatorになります。これをプリミティブジェネレータで置き換えてみましょう。
Array Generatorの矢印のアイコンをクリックし、Primitive Generatorへと置き換えます。複製エフェクタの元の形状を置き換えるオプションをオンにすると、プリミティブジェネレータで指定するプリミティブの形状に従って、星が複製されるようになります。さらにプリミティブジェネレータのタイプをプリセットにし、ツールパイプとしてContent Presetを追加してみます。Content Presetから指定したカーブの形状に従って、簡単に複製が行えるようになります。シェイプの形状は、好きなカーブを登録することができますので、オリジナルのカーブ形状に沿って複製したり、またそれを後から何度でも使ったり、複製すると同時にそのプロファイルで押し出しなどの他のモデリング処理も行うなど、様々な表現が可能になります。
今回はプリミティブジェネレータを複製のツールで組み合わせましたが、他にもツールの組み合わせによって新たな便利に使えるツールを定義することができるようになります。