Catmull-Clarkの細分化を復元する方法
https://www.youtube.com/watch?v=CjZoXeUyYZ4
Modoバージョン15.0からは、Catmull-Clarkで細分化がかけられているポリゴンを、復元する機能というのが追加されました。これによりCatmull-Clarkで生成した高密度なメッシュを、形状を保持しながら、細分化する前の状態へと戻してくれるようになります。
形状 > 単位プリミティブ > 現在のメッシュに > パッチ球を追加し、Shift+TABでCatmull-Clark形式の球体を作ります。コンポーネントモードへと切り替え、Shift+Dでサブディビジョンを行います。再分割方式をCatmull-Clarkへと変更しておきましょう。これを何度か繰り返し、メッシュを細かく分割します。
ではメッシュが細かく分割されましたので、メッシュの表面を変形させてみます。スカルプトパレットから適当なスカルプトツールを起動し、表面に凸凹を付けてみます。通常のダイレクトモデリングであれば、ジオメトリの数を制限したいのであれば、リトポロジで手動で減らしていくか、自動リトポロジツールを使うことになります。ただそれなりに手間がかかったり、思ったようなジオメトリの流れを作るのは案外難しいかもしれません。
今回のようにディテールを作るために高解像度にしたい、けれど後からメッシュの解像度を少し落としたいといった場合に、15.0から追加された細分化を復元するツールが最適です。形状 > ポリゴン > 細分化復元ツールから、この形状のまま、細分化をかける前の状態へと戻します。どのくらいのレベルで前に戻すのかは反復の回数で指定します。あまり大きな値を指定してしまうと、形状が破綻してしまいますので、ここは少しずつ復元させていくと良いでしょう。
またこの細分化復元のツールはダイレクトモデリングだけでなく、プロシージャルモデリング版も同時に用意されています。プロシージャルモデリングの場合も使い方は同じですが、そもそもプロシージャルモデリングでは後からサブディビジョンの分割数などは調整できますので、この細分化復元のツールの使い勝手がよく理解できないという場合もあるかもしれません。
プロシージャルモデリングでこの細分化復元のメリットというと、例えば細分化を行い、高密度のメッシュに対して変形を行ったとします。この高密度メッシュの表面に対して、リプリケータを使って規則的にメッシュを配置したい場合、メッシュ自体の頂点を使うのが一番簡単ですが、そうなると頂点数が多くなりすぎてしまいます。
こういったときに、リプリケータのポイントソースとして、解像度を落としたメッシュを使うようにすると、簡単に問題が解決します。新規メッシュでMerge Meshesオペレータを使って、高密度メッシュを読み込んだら、Unsubdivide(細分化復元)のオペレーションを追加し、低解像度のメッシュを用意します。このメッシュを用いてリプリケータで複製を行ってあげると、高密度メッシュの形状に沿って頂点数が間引かれた状態の複製の配置が行われるようになります。
このようにダイレクトモデリングとプロシージャルモデリング、それぞれに対して、少し異なる用途でもこの細分化復元のツールが役に立つかと思います。