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バージョン14.1におけるベベル機能の拡張


https://www.youtube.com/watch?v=wg8XoM7hexk

モデリングツールの中でもよく使われる頻度の高いベベルツールに対して、Modo バージョン14.1ではさらなる改良が施されています。

まずは板ポリゴンを1枚作り、頂点をベベルさせて、角を落とした形状で説明します。編集モードをポリゴンへと切り替え、ショートカットキーBでベベルツールを起動します。ショートカットキーKを押し、プロパティパネルを出しておきましょう。従来通りの動作であれば、赤いハンドルを引っ張ってインセットの値を調整していくうちに、値が大きくなりすぎると、頂点が交差してしまい、形状がおかしくなってしまいます。

そこで、バージョン14.1では新たに自動融合というオプションが追加されました。このオプションをオンにしてみると、十分な位置まで頂点同士が近づくと、自動的に頂点が結合されるようになりますので、形状が破綻することがありません。

他の例でも見てみましょう。ショートカットキーNで新たにメッシュレイヤーを作成し、ペンツールでメッシュを作成してみます。モデルパレットのポリゴンサブタブ > ペンツールを起動し、ウォールモード両サイドオフセットに値を入れてビューポートをクリックしていくと、クリックしていった軌跡に沿って、ポリゴンが作られていくようになります。

ではこのポリゴンに対してベベルをかけてみましょう。先ほどと同じように、自動融合オプションをオフにした状態、従来通りの動作であれば、インセットの値によって、形状がおかしくなってしまいますが、自動融合オプションをオンにすると、形状が破綻することがありません。

これはテキストなどのメッシュに対しても便利に使えます。例えば、テキストツールで文字を作り、フリーズしてポリゴンを作ってみましょう。このように多くのポイントで構成されているポリゴンに対してベベルをかけてみると、うまくいかない場合も多いのですが、自動融合オプションを使うと、そういった心配がなくなります。また融合範囲を調整することで、結合具合を調整することも可能です。形状に合わせて、最適なベベル具合を調整してください。

さらに、ベベルにはフォールオフ機能が実装されました。今までもフォールオフとベベルを組み合わせることは可能でしたが、今回ベベル機能の中にフォールオフを組み込むことで、シフトに対して、もしくはインセットに対してという形で、個別にフォールオフをかけることができるようになりました。

例えばセグメントを多く切った平面に対し、リニアのフォールオフを設定します。14.0までの挙動であれば、ベベルツールを起動し、グループ化オプションをオフにして、ベベルをかけてみると、シフトに対してもオフセットに対しても同じようにフォールオフがかかっています。これが14.1からのベベルであれば、フォールオフシフト・フォールオフインセットという具合に、シフトとインセット、それぞれに対してフォールオフを適用することができますので、シフトのみもしくはインセットのみに対してフォールオフの影響を与えることが可能になります。

2020年7月31日