バージョン12.2における3Dビューポートの改良点
https://www.youtube.com/watch?v=ZGHgEfB4D4k
MODO 12.2では3Dビューポートにおける挙動にも改良点が加えられています。
その一つはスナッピングに関するオプションの追加です。今までスナッピングを行う際、例えば頂点に対してスナッピングを行う際に、シーン内にジオメトリの数が非常に多く存在し、複雑になってくると、スナッピングの対象先をすぐに指定するのが難しい場合がありました。この問題を解消するため、バージョン12.2ではスナッピングに対して深度制限というオプションが追加されています。
例えば、スナッピングをオンにしてエレメント移動などで頂点を移動させようとすると、対象となるジオメトリが複雑で多ければ多いほど、スムーズな処理が難しくなります。こういった場合、エレメント移動ツールのプロパティの中のスムージングのセクションを見てみると、深度制限という新たなオプションが追加されているのがわかります。これは指定した距離の範囲内だけに対してスナッピングを行うというオプションです。スナッピングしたい先が移動元となるエレメントからある程度の近い範囲内に存在している場合などは、このオプションを使用すると、遠距離にある余分なジオメトリに対してのスナッピング計算を行わない分、処理が非常に軽くなります。
処理を軽くなる工夫として、12.2ではもう一つ、バウンディングボックスしきい値が導入されました。今までのジオメトリのバウンディングボックス表示は可能でしたが、従来のバージョンまではアイテムに対して明示的にバウンディングボックス表示を指定する必要がありました。バージョン12.2からはシステムメニュー > 初期設定 > 表示 > バウンディングボックスしきい値の設定により、ある一定数を超えた場合には、視点変更時などに自動的にバウンディングボックス表示になります。
例えば、このシーンには膨大な数のポリゴンが含まれています。バウンディングボックスしきい値の設定はデフォルトでなしになっていますが、ここを全サーフェイスアイテムに、また最大GLポリゴン数をこのシーンに含まれるポリゴン数よりも小さくすると、移動時の描画がバウンディングボックスへと自動的に切り替わりますので、スムーズに操作することができます。