サーフェイスストリップとプロシージャルモデリングの組み合わせ
https://www.youtube.com/watch?v=GAS8V_ouJyk
MODO 12.0v1ではMeshFusionに追加されたサーフェイスストリップ機能と、ダイレクトモデリング・プロシージャルモデリングを組み合わせることで、モデリングの幅を広げることができます。サーフェイスストリップ機能については、ビデオ「MeshFusionにおけるサーフェイスストリップ機能」をご覧ください。
このサンプルシーンでは、3つのQbicジオメトリを組み合わせて、モデルのジオメトリに対して筋彫りを行っています。まずはFusionアイテムから実際のジオメトリへと変換してみます。アイテムリストからFusion Itemを選択し、メッシュモードを密閉ファイナルアイテムパートに指定し、複製後メッシュに変換ボタンをクリックし、メッシュを生成ボタンをクリックします。これを実行すると、Fusion Itemはそのままで、メッシュを新たに生成してくれるため、元のFusion Itemの作業に戻って修正することが可能になります。メッシュを生成後、法線マップが不要なようであれば、リストタブ > その他のカテゴリにあるnormalsという法線マップは削除してください。
選択セットのボタンをクリックし、クイック選択のポップアップの中を見てみると、Fusion Item Stripsという選択セットが生成されているのがわかります。このストリップ部分のポリゴンを選択し、選択の縮小でストリップの選択をひとつ内側へと戻します。こうすることで、編集する選択部分の際が全て均一な四角ポリゴンになり、そちらのほうが操作後にキレイにジオメトリが揃います。
選択を縮小したら、モデルパレットの変形タブにあるプッシュツールで内側へと押し込んでみると、ストリップ部分に対してキレイに押し込む処理ができているのが確認できます。ポリゴンの選択を解除し、全体をサブディビジョンへと変更してみても、スムーズな処理が行われるのがわかります。
ここまでFusionアイテムをメッシュに変換し、ダイレクトモデリングを行いましたが、Fusionアイテムのまま、プロシージャルモデリングと組み合わせて、モデリング処理を行うことも可能です。
新規メッシュを一つ作り、メッシュオペレーションタブのオペレータ追加から、編集 > Merge Meshesを追加し、Fusion Itemをソースとして追加します。こうすることで、Fusion Itemの状態でモデリングを重ねていくことができます。ここからモデリングの操作を行いますが、この状態では組み合わせた箇所で頂点がうまく重なり合っていない部分も出てきます。メッシュに変換する場合は、変換時にそういったクリーンナップの処理も行いますが、この場合はFusion Itemのままですので、手動で頂点を結合する処理を行っておきます。
オペレータ追加 > 頂点 > Vertex Mergeを追加し、距離を非常に小さな値に設定して接合するようにしておきます。
では次にストリップ部分にベベルをかけてみます。オペレータ追加 > ポリゴン > Polygon Bevelを追加します。ストリップ部分に対してのみベベルをかけたいので、Polygon Bevel > Selection > (Selection を追加)からSelect By Selection Setを追加します。ここで選択セットの名称を指定します。選択セットの名称がわからない場合には、コンポーネントモードへと切り替え、選択セットのパネルを開いて確認します。選択セットが見当たらない場合には、Fusion Itemでパートを生成する設定になっていません。その場合には、Fusion Itemを選択し、メッシュモードを密閉モード(パート付き)へと変更してください。選択セットにストリップ用の選択セットであるFusion Item Stripsが確認できます。
Select By Selection Setの名称にFusion Item Stripsを指定し、ベベルのハンドルを動かしてみると、ストリップ部分に対してのみベベル処理がかけられるようになります。先程のダイレクトモデリングと同様、選択をひとつ内側へと縮小したほうがキレイになりますので、(Selectionを追加)からGrow/Shrinkを追加し、ステップを-1に設定します。これで先ほどと同じような状態になりました。
さらに、ポリゴンベベルをかけていきましょう。同じようにPolygon Bevelを追加し、今度は別の選択セットに対して処理を行ってみます。そうすると各パーツに対しての処理を重ねていくことができます。
またFusion Itemに対してプロシージャルモデリングが行われていますので、Fusion Item自体に対しての処理を行うことも可能です。MeshFusionで組み合わせるソースのメッシュレイヤーを動かしたり、スケールを変えたり、またはさらに組み合わせを増やしたりなど、メッシュに変換することなく、Fusion Itemの状態でモデリングを行うことが可能なため、デザインの検討を行う場合などに最適です。