MODO 112におけるベベルツールの改良点(ポリゴンベベル&エッジベベル)
https://www.youtube.com/watch?v=RY6sYdmAxVg
MODO 11.2では、ダイレクトモデリングにおけるポリゴンベベルおよびエッジベベルツールに対して、大きな改良が加えられています。
まずはポリゴンベベルツールから見ていきましょう。ポリゴンベベルには正方形コーナーというオプションが追加されました。このオプションをオフにした状態、つまり従来のベベルツールの状態でグループ化をオフにしベベルをかけてみると、ポリゴン同士の角の部分に対して頂点からラインが引かれている形になります。これを正方形コーナーをオンにすると、角のところが正方形のままでポリゴンが生成されるようになります。これにより、サブディビジョンをかけた場合などに、生成される形状に差が出てきます。
次に追加されているのがオフセット均一オプションです。サンプルとして一枚の板ポリゴンを用意してあります。このポリゴンに対してベベルをかけてみましょう。オフセット均一をオンにすると、従来と同じような動作になるのですが、オフにすると、各頂点から新たに生成されるポリゴンまでの距離がどこをとっても均一になります。均一な距離を保ってベベルしたい場合などに有効です。
次に厚みのオプションです。今まではこういった開いた形状の場合、グループ化をオンにしてベベルをかけると厚みがつけられるのですが、裏側にはポリゴンが貼られていない状態になっていました。この厚みオプションをオンにすると、こういった場合に自動的に面が貼られるようになりますので、手軽にベベルツールで厚みをつけられるようになります。
最後にエッジレールオプションです。例えばこういった湾曲した形状のポリゴンに対しベベルをかけてみると、ちょうど折れ曲がっている部分のエッジが接続されている左右のエッジの向きを考慮した状態でベベルがかけられていました。これをオリジナルの形状そのままにベベルをかけたい場合に、エッジレールオプションをオンにします。こうすると屈曲部分のエッジは左右のエッジを考慮することなくエッジの形状を保ったままでベベルをかけられるようになります。
同様に、エッジベベルツールにも改良が加えられています。
エッジベベルツールを起動してみると、今までは青いハンドルが一本だけだったのに対して、11.2からは赤いハンドルも追加されています。このハンドルは何をコントロールするのかというと、留め継ぎオフセットの値をコントロールします。これはどういう機能かというと、例えば通常通りベベルをかけ、さらにその外側に一本ベベルをかけたい場合にこの留め継ぎオフセットを使います。この外側の一本をつくつことで、サブディビジョンをかけた際などオリジナルの形状により近い形のままで、滑らかに丸みを帯びさせることができるようになります。
もう一つ追加されているのが、同一平面エッジを保持というオプションです。このオプションはサンプルで示すような頂点から何本もエッジが分岐しているような形状の場合に非常に有効です。例えば、サンプルメッシュのつながっているエッジを選択し、ベベルをかけてみると、エッジが分岐している箇所で思ったような望むようなベベルをかけることができませんでした。これを同一平面エッジを保持オプションをオンにすることで、エッジの流れを優先してベベルをかけるようになりますので、正しいベベルの処理が行えるようになります。
ポリゴンベベル、エッジベベルはモデリングツールの中でも非常に使用頻度の高いツールですので、こういったオプションを利用することで、さらに手数も少なく簡単にお使いいただけるようになります。