複数のテクスチャを次々と切り替えるには

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今回はマテリアルに適用されている複数のテクスチャを次々に切り替える方法について解説します。

テクスチャの表示を切り替えるには、Texture Switchノードを使う方法もありますが、今回はフォールオフを使って効果をつけながら切り替えていく方法をご紹介します。Texture Switchノードを使う方法については、解説ビデオ「Texture Switchノードによる複数テクスチャの組み合わせ」をご覧ください。また今回紹介するフォールオフを使って切り替える方法についても、ビデオ「フォールオフを使用してテクスチャを切り替えるには」ですでに基本的なことは解説済みですが、今回はさらにフォールオフの機能を使った切り替えのバリエーションを紹介します。

サンプルシーンには、前面にテクスチャが貼られたメッシュが用意されています。テクスチャは5枚適用されていますが、シェーダツリーでは下から上にかけて重ねて適用していますので、現在表示されているのは数字の5があらわされているテクスチャとなります。テクスチャを適用すると、必ずそのテクスチャをコントロールするためのテクスチャロケータがシーンに追加されます。デフォルトではアイテムリストにはフィルタがかかっていてテクスチャロケータは表示されていないのですが、アイテムリスト右上にあるフィルタリングのボタンをクリックし、テクスチャロケータボタンをオンにすると、Texture Groupの中にテクスチャロケータが表示されるようになります。もしくはシェーダツリーの中で適用されているテクスチャの左隣にあるプラスボタンをクリックすると、そのテクスチャに対するテクスチャロケータが表示されますので、テクスチャロケータを選択したら、スケマティックビューの選択を追加でビューへと追加します。

テクスチャロケータのノードをよく見てみると、フォールオフという項目があり、ここでテクスチャのすぐ下に位置するテクスチャやマテリアルと切り替えるためのフォールオフを設定することができます。まずは単純にリニアフォールオフで切り替えを行ってみましょう。アイテムリストのアイテム追加 ＞ フォールオフ ＞ Linear Falloffを追加し、こちらもスケマティックビューへと追加します。フォールオフを複数使っていると、どのフォールオフがどの効果を表すのかが把握しにくくなってきますので、わかりやすい名称へとリネームしておくとよいでしょう。

このリニアフォールオフを、テクスチャロケータノードのフォールオフ入力へと接続します。シーンビューへと切り替え、リニアフォールオフを動かしてみると、数字の5と4のテクスチャが切り替わるのがわかります。リニアフォールオフが動く1秒間のアニメーションを作って確認してみましょう。

今度は4と3のテクスチャを切り替えます。もう一度リニアフォールオフを追加したら、4のテクスチャロケータと一緒にスケマティックビューへと追加します。こちらも同様にフォールオフをテクスチャロケータのノードのフォールオフ入力へと接続します。先ほどはフェードして2枚のテクスチャが切り替わりましたが、今回はぱきっと切り替わるようにしてみます。フォールオフのフェード具合は、リニアフォールオフのプロパティにある長さの範囲によって確定します。このため、ぱきっと切り替わるようにするためには、長さの値をごく小さな値に設定すると良いでしょう。長さの値を変えたら、さらに1秒間で4から3へと切り替わるアニメーションを設定します。

では次に3から2へと切り替えます。ここでもリニアフォールオフを使ってみましょう。リニアフォールオフを追加したら、3のテクスチャロケータと一緒にスケマティックビューへと追加し、先ほどと同様、ノード間を接続します。ここまではシンプルな切り替えでしたが、今度はフォールオフのグラディエントを利用してもう少し凝った切り替えを行ってみます。今回の場合、このグラディエントは切り替わる強さを表しますが、このグラフを編集することで、面白い効果を出すことができます。グラディエントの右上にある歯車ボタンをクリックし、グラフ編集を開きます。デフォルトだと0%から100%へのリニアな直線で切り替わるようになっていますが、いくつかキーを作成し、0%と100%に設定してみます。さらにキーのタイプをステップへと変更すると、格子縞のようなもようで切り替えていくことができます。こちらも1秒間でアニメーションを作成しておきましょう。

最後に2から1への切り替えです。こちらはラディアルフォールオフを使ってみましょう。先ほどと同様、追加したフォールオフとテクスチャロケータを接続します。こちらは円形の切り替えができますので、円のサイズを変えることで、テクスチャの切り替えを行ってみます。ぱきっとした切り替えを行うため、ソリッドコアの値は100%へと設定しておき、半径のサイズをテクスチャのサイズと合うように調整します。1秒後にこの半径の値を0に設定し、完全に1のテクスチャが表示されるようにキーフレームを設定します。

通してアニメーションを再生してみると、フォールオフだけで、テクスチャの切り替えを簡単に設定できるのが確認できます。フォールオフはアイテムですので、シーン内で自由にアニメーションを設定することができ、そのアニメーションにより切り替えの効果を面白く表現することができます。またフォールオフは複数組み合わせることも可能ですので、より複雑な効果も演出できるようになります。フォールオフの組み合わせ方については、解説ビデオ「オペレーションの影響範囲を指定するフォールオフを組み合わせるには」をご覧ください。