虹色(Iridescence)マテリアルを活用したCDの作り方
https://www.youtube.com/watch?v=XXxZ57arn1w&hd=1
MODO 801ではThin Filmとあわせて、もう一つ新しいIridescenceという光の回折や干渉を再現し虹色を表現するためのマテリアルが追加されました。今回はこのIridescenceマテリアルを使用して、CDを作ってみます。
このサンプルにはCDのモデルが用意されています。まずCDは非常に反射率が高いマテリアルですので、盤面がよく反射するようなベースとなるマテリアルを設定し環境のプリセットも読み込みます。今回は背景は必要ないので、Environmentを選択したら、環境タブからカメラに可視をオフにしておきます。
ではこのCDのマテリアルにIridescenceを追加します。レイヤー追加 > カスタムマテリアル > Iridescence Materialを追加してみると、確かにCDの盤面に虹色が乗っているのが確認できます。ですがCDの盤面の虹色は、CDの中央から放射されるように筋状に現れるはずですので、この筋を作りましょう。
スケマティックビューへとIridescenceを追加し、さらに追加 > シェーダノード > 拡張:modoテクスチャ > 幾何学模様 > Ringを追加します。これが筋を作っていきますので、Ringのテクスチャ値をIridescenceマテリアルの中の光の波長を表すnanometersへと接続します。
筋が現れるようになりましたが、この状態ではテクスチャ値が0の場合、波長も0になってしまうため、Iridescenceの影響を受けなくなってしまい何も見えない状態になってしまいます。これを変更するためには、Ringのテクスチャレイヤータブから不透明度を少し下げておきます。
次にRingのテクスチャロケータを選択し、プロジェクションタイプを円柱に、投影軸をYに設定したら、筋の数を調整するため、水平方向ラップの値を調整します。
もう少し虹色の波長を変えるため、スケマティックビューのRingノードとIridescenceノードの間に乗算ノードを加えて、波長の大きさを変えてみます。二つのノードの間の接続を選択し、右クリックでコンテキストメニューを開いたら、チャンネルモディファイヤを追加 > 演算 > Basic Math:乗算ノードを追加します。乗算ノードの掛け合わせる値Bはデフォルトで0になっていますので、波長がすべて0になっています。この値を少しずつ上げて、ちょうど良い感じになるまで調整します。
これでも良いのですが、あまりに盤面がクリアすぎるので、円に沿って薄く筋を作っていきましょう。今回のような形状の場合は、グラディエントを使うと非常に簡単です。レイヤー追加 > 処理 > Gradientを追加します。わかりやすいように、Iridescenceマテリアルや反射のマテリアルは一旦オフにし、このGradientの模様付けを行っていきます。入力パラメータをサンプルパラメータ > ロケータまでの距離に変更し、グラディエントバーでキーを作ってみましょう。この筋をもっと細かく作るため、グラディエントバー右上にある矢印からグラフ編集を開き、前の動作、後の動作をそれぞれ振幅に設定します。さらにキーの値を調整して、盤面に細かい筋をいくつも作ります。調整できたら、エフェクトをディフューズの色からディフューズ量へと変更し、Iridesceceと反射のマテリアルを元に戻します。
これで大体の設定は完了しましたので、あとはIridescenceやRingテクスチャの各パラメータを調整して、望むような表現へと近づけてみてください。