MODO 機能紹介・チップスサイト このサイトでは、MODOの基本機能やチップスをご紹介していきます。

マテリアルグループへのスケールを用いたテクスチャスケールの一括修正

https://www.youtube.com/watch?v=EyV1XSBM53k

シェーダツリーで様々なテクスチャを重ねてマテリアルを構成している場合、全体のスケールを変えようとすると、修正が非常に手がかかる場合があります。バージョン14.0からはマテリアルグループに対してスケールのプロパティが用意されたことで、この修正が簡単に行えるようになっています。

サンプルとなるシーンにはティーポットが一つ用意されていますが、このティーポットに対してあらかじめ用意されているプリセットを適用してみます。レンダープリセットブラウザからMatreials Enhanced modoMiscellaneousフォルダの中にあるRed Brickというプリセットを、プレビュー上のティーポットへとドラッグアンドドロップして適用してみます。

このRed Brickのマテリアルグループをシェーダツリーから開いてみてみると、バンプやディフューズに対して、複数のテクスチャが重ねて設定されているのがわかります。テクスチャロケータのタブで各テクスチャの設定を見てみると、そのテクスチャのサイズの値がそれぞれ異なっていることが確認できます。

このようにそれぞれが異なっている場合、例えば全体のテクスチャの構成具合を変えることなく、全体的にスケールを150%ほど変えてみたいと思ったら、どのようにすればよいでしょうか?その場合、従来までは各テクスチャのテクスチャサイズの値を現行の値に対して、それぞれ150%かけ合わせる必要がありました。しかし多数のテクスチャで構成されている場合、これはあまり効率的なやり方とは言えません。スケマティックでリグを組んで一括で修正する方法もありますが、それも手軽とは言えません。さらに言えば、全体のサイズを変えるときに変更が必要となるのは、テクスチャサイズだけではありません。バンプディスプレースメントの値やサブサーフェイスの距離なども変える必要が出てきます。

そんなケースを解決するため、バージョン14.0からはテクスチャを包括するマテリアルグループに対してスケールオプションが追加されました。このスケールの値を変えると、各テクスチャのサイズの値を修正することなく、全体的にスケールの値を掛け合わせて一括で修正することが可能です。さらにこの修正したスケール値を新たにテクスチャのサイズの値へと反映させたい場合には、スケール適用ボタンを押すと、掛け合わせた後の値が新たなスケール値として設定され直します。

このように新たに追加されたスケールオプションにより、テクスチャサイズを効率的に修正できるようになっています。

2020年4月17日