MODO 11.1におけるビューポート表示向上のための追加機能
https://www.youtube.com/watch?v=FtRG30lsuqw
MODO 11.1ではビューポートにおける表示速度を向上すべく、いくつか機能が追加されています。
まずはサンプルシーンを見てみましょう。このシーンには三つの同じような形状をした立方体が用意されており、それぞれに良く似たテクスチャがマッピングされています。それを傾斜があるメッシュに沿って、リプリケータで一気に複製してみます。傾斜があるメッシュ状にメッシュの配置元となるポイントソースを作るために、Surface Particle Generatorを追加し、さらにRelicatorを追加します。
Replicatorで原型となるアイテムに立方体を指定すればよいのですが、今回の場合、立方体は三つありますので、この三つはあらかじめグループ化しておきます。このグループをReplicatorで指定し、スケールや回転に対してばらつきのパラメータを調整してみると、傾斜に沿ってたくさんの立方体を一気に配置することができるようになります。
こういった似たようなテクスチャがマッピングされたメッシュを大量に配置した場合、どのマテリアル、どのメッシュがどこに配置されているのか、すぐに把握することが難しくなります。このような場合のために、MODO 11.1ではマテリアルに対して新たにGL優先というオプションが実装されました。
マテリアルを選択し、マテリアル(反射)タブを見てみると。ディフューズの色の下に新たにGL優先というオプションが追加されています。通常であれば、ビューポートにはディフューズの色もしくはテクスチャで描画されますが、このGL優先ではここで指定したGL色の色を優先的にビューポートで表示するようになります。ただしあくまでビューポートのみに作用するものであり、マテリアル自体に影響は及ぼさないため、レンダリングにも影響ありません。あくまでシーンが見やすく、また単なる色で表示することで、表示速度を向上させています。
GL優先をオフにしたい場合には、フィルターでマテリアルを選択し、設定しておいた全てのマテリアルを選択した上でGL優先をオフにすれば、全てのGL優先オプションがオフになります。
今回はリプリケータで含んだメッシュのタイプは三つだけでしたが、これが数が多くなればなるほど、どこにどのメッシュが配置されているのかを確認するのは難しくなってきます。そういった場合に、このGL優先のオプションは便利に使えるようになります。
また、ビューポートの表示効率を上げるため、さらに各ビューポートに対してビューポートテクスチャという機能が実装されました。RayGLのポップアップ右隣に新たに追加されたこの機能は、シェーダツリーに一切影響を与えることなく、シーン全体に対してUVやMatCapsの設定を行います。あくまでビューポートに対して設定されるものですので、シーンに保存されることはありません。
こういった機能追加により、MODO 11.1からはビューポート表示の速度改善が図られています。