リプリケータ内の個々のアイテムをトランスフォームさせるには
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今回はリプリケータで配置した個々のアイテムをぱらぱらと回転させる方法について解説していきます。これを実現するには、パーティクルとフォールオフ、そしてフォールオフプローブを使います。
まずはリプリケータで配置するポイントソースを作ります。セットアップタブ > パーティクル > ジェネレータで配列状にポイントを配置します。ジェネレータからパーティクルを発生するようにしたいので、ソースエミッターを追加し、ソースとしてジェネレータを指定します。わかりやすいように、Particle Simulationでサイズを大きくしてみると、配列状に配置したポイントソースからパーティクルが放射されているのがわかります。
今回はただポイントソースに対して一つのパーティクルを配置したいだけなので、ソースエミッターの放射モードをパルスに、パルスオプションをオンに、初期速度と速度の広がりを0に設定しておきます。こうすることで、ちょうどポイントソースの箇所にのみ、パーティクルが最初から発生している状態になります。
では、これからこの各パーティクルの位置が、これから追加するフォールオフの範囲内に入っていれば、各パーティクルが回転するという仕組みを組み立てていきます。
まずはこの格子状の配置の間隔に合わせてメッシュを作り、リプリケータでパーティクルに沿って配置しておきます。また元となるメッシュに対しては、フォールオフの範囲内に入った時に起こす回転のアクションをキーフレームであらかじめ作成しておきます。
次に、各パーティクルの位置情報を取得するために、パーティクルのオペレータを追加し、スケマティックビューへと追加します。オペレータのノードを右クリックしパーティクル特性の追加から位置(Read Only)を追加します。では次に影響範囲を決定するフォールオフを追加します。今回はリニアフォールオフを追加してみます。このリニアフォールオフと各パーティクルの位置情報を比較してフォールオフの範囲内にあるのかどうかを判定するのが、フォールオフプローブというノードになります。追加 > プローブ > Falloff Probeを追加し、リニアフォールオフをFalloff Probeへと接続します。
Falloff Probeにはデフォルトでは位置の入力が用意されていないため、Falloff Probeノードを右クリックし、チャンネル追加から位置と出力を追加したら、オペレータの位置(R/O)をFalloff Probeの位置へと接続します。これにより、Falloff Probeの出力には、パーティクルの位置がフォールオフの影響内であるかどうかの判定結果が収められることになります。このFalloff Probeの出力値を利用して、リプリケータのソース元のメッシュに設定した回転値を、各パーティクル、つまりParticle Operatorの回転値へと設定します。
Particle Operatorノードを右クリックし、パーティクル特性の追加 > 回転を追加します。リプリケータのソースメッシュの回転値にFalloff Probeの出力の値を掛け合わせた回転値がここに入力されるようになればよいので、まずはソースの回転値と出力の値を、Vector:Multiply By Scalarで掛け合わせ、結果となるベクトルをMatrix From Eulerで行列へと変換して接続します。これでフォールオフの位置をアニメーションさせることにより、ぱらぱらとリプリケータで配置したメッシュがめくれるような動きを表現できるようになります。ただし、あくまでパーティクルの配置を元にしていますので、設定を変更したら、シミュレーションボタンで確認するようにしてください。