ビルボード機能を利用して大量の葉っぱを作成するには
http://www.youtube.com/watch?v=OWBomfbG6XA&hd=1
今回はファーのビルボード機能を利用して、大量の葉っぱを簡単に作る方法をご紹介します。ファーの機能というと、単純にふわふわした毛をはやすだけのように思われがちですが、ファーのプロパティの中のビルボードという機能を使うことで、リプリケータのような大量のアイテムを簡単に発生させることができるようになります。
サンプルとなるシーンでは、煉瓦のような壁を表すメッシュが一つ、そして同じ位置にファーをはやす土台となるためのメッシュを一つ用意しています。ファーをはやす土台となるメッシュにはウェイトマップが設定し、このウェイトマップ上に葉っぱがランダムに生えているかのような効果を作っていきます。
レンダータブへと移り、レイヤー追加 > 特殊からFur Materialを追加します。ファーの基本的な生成方法に関しては、「ファーの基本的な生成方法」で解説していますので、そちらをご覧ください。
Fur Materialを適用すると、一面にファーが生えてきましたので、まずこの生える範囲をウェイトマップで制限します。ファーマテリアルタブの密度頂点マップに作成しておいたウェイトマップを指定します。これでウェイトで設定したところにのみ、ファーが生えてくるようになりました。
次にファーの形を変えていきます。ビルボードのポップアップはデフォルトではオフになっていますが、こちらを葉に変えます。すると、細い短冊状へと形状が変わりました。間隔、長さ、幅の値を、長方形になるぐらいにまで調整します。これで煉瓦の壁に太くて短めの短冊がくっついているような感じになりました。この短冊に葉っぱのテクスチャを適用します。
葉っぱの画像をFur Materialの上へとドラッグアンドドロップします。すると、葉っぱ全体に対してテクスチャが適用されるようになりました。短冊一枚一枚に対して、この画像をマッピングしたいので、テクスチャロケータのタブからプロジェクションタイプをインプリシットUVへと変更します。このプロジェクションタイプに変更することで、適切にマッピングされるようになります。
葉っぱの画像がマッピングされましたので、同様にマスクとなる画像を読み込み、葉っぱのテクスチャのインスタンスを作成して画像を差し替え、エフェクトをディフューズの色からスペシャルエフェクトのステンシルへと変更します。ステンシルのマッピングについては「透過とディゾルブとステンシルの違い」についてで解説していますので、そちらも参考にしてください。
これで煉瓦の壁に葉っぱがくっついているような表現が、ファーを使うことで実現できるようになりました。リプリケータなど他の機能でも似たような効果は可能ですが、ファーのビルボード機能を使うことで、ガイドに沿うといったファーの他の機能を活用した配置方法が可能になります。