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カメラに対してメッシュを正面に向けるには

https://www.youtube.com/watch?v=SsXjicKRVjM

このビデオではカメラに対して、必ずメッシュを正面に向ける方法を解説します。

まずサンプルシーンには目玉が一つ用意されています。この目玉が必ずカメラのほうを向くように設定してみましょう。アイテムが他のアイテムの方向を必ず向かせるには、方向コンストレイントという機能を使います。コンストレイントとは、あるアイテムが、ほかのアイテムからの影響を受けて、位置や回転などをコントロールする機能のことをいいます。コンストレイントの機能はセットアップツールバーのコンストレイントタブに集約されています。

まずはコンストレイント元となるアイテム、今回の場合は目玉のメッシュを選択したら、次にコンストレイント先となるアイテム、今回の場合はカメラを複数選択します。コンストレイントタブ > トランスフォーム 方向ボタンをクリックすると、カメラをどの位置に動かしても、目玉はカメラのほうを向くようになります。ただし樹木のように、Y軸だけ回転したい、上向き・下向きに対してはカメラのほうを向きたくないといった場合もあるかと思います。その場合には、方向コンストレイントのプロパティから出力オプションの追加をクリックすると、どの軸に対してコンストレイントの作用をするのかという設定が行えます。Y軸だけ100%に設定すると、上向き・下向きといった角度は影響されなくなりますので、状況に応じて使うようにしてください。

このコンストレイントの設定を解除したい場合には、設定するときと同じように、コンストレイント元、コンストレイント先の順番でアイテムを複数選択したら、Shiftキーを押しながら、方向コンストレイントのボタンを見てみると、ラベルが方向を除去に代わりますので、そのままそのボタンをクリックすると、設定が解除されて元の状態に戻ります

ではこの目玉をさらにインスタンスで増やしてみましょう。アイテムモードで、Shiftキーを押しながらDのキーを押すと、インスタンスが複製されます。いくつかインスタンスを作成したら、これらに対して、すべてコンストレイントを設定してみましょう。一つずつ設定するのは手間がかかりますので、そういった場合にはまずターゲット元となるアイテムをすべて選択したうえで、最後にターゲット先のアイテムを選択します。今度はCtrlキーを押しながら、方向ボタンを見てみると、ラベルが方向(複数)に代わりますので、そのままボタンをクリックすると、複数のメッシュがすべてカメラを向くようになります。ただしこの設定を削除しようとすると、先ほどはShiftキーを押すことで、設定の解除が可能でしたが、複数同時に解除することはできないので、この場合にはコンストレイント自体のアイテムを削除します。

アイテムリストでコンストレイント元となるメッシュを展開すると、Direction Constraintという設定がついているのが確認できます。これが方向コンストレイントです。ですので、これら複数のコンストレイント元についているDirection Constraintを一気に削除するには、アイテムリストのフィルタからDirection Constraintという文字列を入力して、それらを選択し削除します。こうすることで設定を解除することが可能です。

また更にターゲット先となるアイテムを変えたい場合、例えば2台目のカメラに対して設定を行いたいという場合、いったん設定を解除して、また設定をやり直すといった必要はありません。そういった場合には、スケマティックビューで対応することが可能です。ではカメラを新たに作成したら、スケマティックビューを開き、ターゲット先となるカメラをスケマティックビューに追加します。ワールド位置に接続がありそうなので、その部分をダブルクリックして接続を展開してみると、Direction Constraintの終点に接続されているのがわかります。ですので、この終点の接続をすべて、新たに作ったカメラのワールド位置へと接続しなおせばOKです。

2台目のカメラを追加し、ノードにワールド位置のチャンネルを追加したら、Direction Constraintの終点の接続を右クリックですべて接続し、Shiftキーを押しながらドラッグして、2台目のカメラのワールド位置へと接続しなおします。これで一発でコンストレイント先を切り替えることが可能になります。

ここまではコンストレイント元が一つ一つのアイテムの場合でしたが、ここからさらに大量のメッシュをカメラに対して正面に向ける場合にはどうしたらよいでしょうか。大量にメッシュとなると、リプリケータを使うことになります。まずはリプリケータの複製元となるポイントソースを作成します。今回は簡単にパーティクルタブでジェネレータのモディファイヤを使って、シンプルにポイントソースを作ります。このジェネレータは配列上にポイントソースを作るモディファイヤです。アイテム追加からリプリケータを追加したら、原型となるアイテムに目玉のメッシュ、そしてポイントソースにParticle Generatorを指定します。そうすると、配列上に目玉が整列するようになりました。

このリプリケータで配置した一つ一つの目玉を、カメラのほうに向かせるためには、ルックアットというパーティクルのモディファイヤを使います。ルックアットを追加したら、まずリプリケータをスケマティックビューへと追加し、現在の設定を確認してみましょう。ここでParticle LookAt Modifierも追加してみます。このルックアットモディファイヤにはポイントソースを接続しますので、Particle Generatorを接続します。ルックアットモディファイヤのプロパティを見てみると、ターゲットを指定できますので、そこからレンダーカメラを指定します。あとはリプリケータのパーティクルソースをParticle Generatorではなく、Lookat Modifierへと接続しなおすと、パーティクルをポイントソースとするリプリケータで複製された目玉は、必ずカメラのほうを向かうようになります。

この方向コンストレイントやルックアットモディファイヤは、樹木などを葉っぱなど、書割的に配置したい場合に、非常に便利に使える機能となっています。

2021年6月4日