アニメーションレイヤーの使い方

https://www.youtube.com/watch?v=eDKHSkOsNfc

MODO バージョン13からは、新たにアニメーションレイヤーの機能が搭載されました。このビデオではアニメーションをレイヤー化して、重ねて設定していくことができるアニメーションレイヤーの機能の使い方をご紹介します。

アニメーションレイヤーの機能を使うには、Modoレイアウトにあるタイムパレット、もしくはアニメーションレイアウトにある組み込み型のグラフ編集パネルから呼び出すことができます。このビデオではModoレイアウトからアニメーションレイヤーの機能を使ってみます。

サンプルとなるシーンには移動と回転の簡単なアニメーションがつけられています。これに対して、元の動きに手を加えることなく、さらに動きを重ねていきます。

まずアニメーションレイヤーの機能を使用するには、アニメーションを付けたいアイテムに対して、アクターおよびアクションが設定されている必要があります。アニメーションレイヤーはアクション単位で編集することになるからです。アクターおよびアクションについて詳しくは、ビデオ『複数のFBXファイルの動きを一つのキャラクタにまとめるには』をご覧ください。

アニメーションレイヤーを編集していくには、アクションレイヤーカテゴリにあるパレットボタンをクリックします。これがレイヤーを管理するパネルとなります。アクションレイヤーボタンをクリックすると、アニメーションレイヤーに関するツールが収納されているパレットが開きます。

元の動きはそのままで、さらに動きを重ねる場合、加算レイヤーを追加します。加算レイヤーを追加ボタンをクリックするか、レイヤーパネルの中にある加算レイヤー追加のボタンをクリックすると、レイヤーパレットの中に一つレイヤーが追加されます。移動ツールで、ルートアイテムの場所を変更してみます。そうすると、ベースの動きはそのままで、場所を変えることができます。さらに、場所を変えるだけでなく、移動のアニメーションも可能です。

このレイヤーはいくつも重ねていくことができます。さらに加算レイヤーを追加します。今度は、ピンク色のアイテムに対して回転を行ってみます。レイヤー上でキーフレームを作成しようとしてもうまく作成できないときには、有効レイヤーボタンをオフにし、ベースの状態に戻して、ベースのチャンネルに対してひとつキーを作ってみてください。そうすることで、レイヤーのチャンネルにも正しくキーが作成できるようになります。

このように加算レイヤーを使えば、それぞれ干渉することなく、動きを重ねていくことができます。編集するときに、アクティブなレイヤーだけを表示させたいときにはソロボタンを、また非表示にしたいときにはミュートボタンを、誤って編集を重ねることがないようにしたい場合はロックボタンをクリックしてください。

もう一つのレイヤーの種類、優先レイヤーを見ていきます。加算レイヤーでは、レイヤーの動きをそのまま重ねていましたが、この優先レイヤーでは、全ての動きを無効にし、どのレイヤーよりも優先されます。このレイヤーを使うことで、それまで作成してきたアニメーションデータを消去することなく、全く新しいアニメーションをいちから作ることができます。

また優先レイヤーの使い方として、最も有効なのがマスクと組み合わせる手法です。サンプルとなるシーンでは、キャラクタがダンスを踊っています。このアニメーションに対して優先レイヤーを追加してみましょう。優先レイヤーはどのレイヤーよりもアニメーションデータが優先されますので、全く何も設定されていないこの状態では、デフォルトの何も動きがない状態となります。

デフォルトではアクターに属しているアイテム全てに対してアニメーションが優先されますが、優先レイヤーにはマスクを掛けることができます。例えば、片腕から先の階層のスケルトンを選択した状態で、選択アイテムをマスクをクリックしてみます。そうすると、マスクを掛けたアイテムのみが優先レイヤーの機能が働くようになります。この状態で、さらに加算レイヤーを重ねていくこともできます。

マスクを解除したいときには、マスクを消去すれば、マスクアイテムが全て消去されますし、マスクアイテムを選択ボタンでマスクを掛けているアイテムだけを選択することもできます。

このようにバージョン13.0から搭載されたアニメーションレイヤー機能を使うと、アニメーションのレイヤー化により、今あるデータを破壊することなく、いくつものアニメーションのパターンをトライアンドエラーで簡単に何度でも試したり、元に戻すことが可能になっていきます。