ドリブンアクションによるアニメーションのコントロール
https://www.youtube.com/watch?v=2nvrqZ_rhxk
MODO 12.1で追加された大きな機能の一つに、ドリブンアクションによるアニメーションのコントロールをサポートする機能があります。
サンプルとなるシーンにはアニメーションが設定されたアイテムが用意されていますが、あらかじめこのアニメーションを構成するアイテム全てに対してアクターを設定し、また一連の動きをアクションとして登録しています。アクターやアクションの設定方法については、ビデオ「複数のFBXファイルの動きを一つのキャラクタにまとめるには」をご覧ください。このアニメーションは0から48フレームまでの間でアニメーションが設定されていますが、このアニメーションの動きをコントロールしてみます。
トラックビューを開いた状態で、アクションのパネルを開き、ドリブンアクションを設定ボタンをクリックし、さらに次のキーへボタンをクリックします。そうするとアクション名と同じ名称がトラックビューに現れたのがわかります。これがアニメーション全体の動きをコントロールするドリブンアクションです。アクションのポップアップを見ても、通常のアクションの表記から変化したのがわかります。
このデフォルトの状態では再生してみても何も変化は起きません。ドリブンアクションのキーを見てみると、アニメーションの始端と終端にあたる0フレームと48フレームに自動的にキーが作成されています。このキーはアニメーション全体のタイミングなどを変更するためのキーとなります。これらキーをタイムライン上で移動させると、アクションの再生もその動かしたフレームからとなります。また終端のキーを動かすことで、アニメーション全体のスピードに対してスケールをかけることもできます。また、このドリブンアクションはキーフレームでコントロールしますのでチャンネルが用意されています。カレントドライバチャンネルを編集をクリックするとグラフ編集が開きますので、適当なフレームで値0に設定すると、逆再生のアニメーションも可能です。
このようにドリブンアクションにより、アクションに設定しておいたアニメーションのタイミングやスピードなどを、元のアクション自体に手を加えることなく、編集することができます。
さらに、このドリブンアクション、ドライバチャンネルは複数同時に編集することも可能です。
サンプルとして使用するシーンにはAuto Character Setup (ACS2) キットで作成した走ると歩くという2種類のアニメーションが設定されています。ではまず歩くアクションをアクティブにし、カレントフレームを0に設定して、ドリブンアクションを設定したら次のキーへボタンをクリックします。これで歩き用のドリブンアクションが作成されました。今度はこのアクションが終了する36フレームをカレントフレームに設定し、走り用のアクションをカレントに設定したら、同様にドリブンアクションを設定し、次のキーへボタンをクリックします。これで歩くアニメーションから走るアニメーションへと動作が変化しました。
ただし、このドリブンアクションの機能はノンリニアアニメーション編集機能というわけではありませんので、2つのドリブンアクションが重なった場合にそれぞれをブレンドするといったことはできません。あくまでアクションの切り替えといった形になりますので、それぞれのアクションをつなげたいといった場合には、切り替えるタイミングで同じポーズになるように工夫しておく必要があります。
走るアニメーションの後にもう一度歩くアニメーションを持ってきたいといった場合には、開始したいフレームをカレントに設定し、もう一度歩くアクションで次のキーへをクリックします。これでもう一度、歩く動作を行うようになります。
この時、トラックビューで歩くアクションを開いてみると、2つのドライバチャンネルが存在しているのがわかります。それぞれに対してチャンネルが存在していますので、独立して編集することが可能です。
このようにドリブンアクションの機能が搭載されたことで、アニメーションの編集・再利用が非常に楽に、また簡単に行えるようになり、使い勝手が非常に良くなりました。