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バージョン15.1におけるインターフェイスの追加(オムニホール)・修正点

https://www.youtube.com/watch?v=F4hVSUFWk9Q

このビデオではModo バージョン15.1においてインターフェイスへ施された修正点、そして新たに追加されたオムニホール機能について解説します。

Modoで何らかのツールを起動し解除しようとしたとき、またはコンポーネントモードで編集モードを頂点・エッジ・ポリゴンで切り替える場合、スペースバーを使われる方も多かったかと思います。バージョン15.1では、デフォルトでこのスペースバーに対して割り当てられる機能が変更になりました。

ツールを起動し、スペースバーを押すと、従来まではツールが解除されていましたが、15.1からはツールのプロパティを表すミニポップオーバーが表示されるようになり、プロパティへのアクセスがしやすくなりました。それまでスペースバーに割り当てられていたツールの解除を行うには、ショートカットキーqのキーを使用してください。また編集モードの切り替えには数字の1/2/3のキーを使用するようにしてください。ただし従来通り、ツールの解除や選択モードの切り替えにスペースバーを使いたいという場合もあるでしょう。そういった場合には、初回起動時に出てくるメッセージの中にある「ツールの解除・選択モード切替に変更」をクリックしてください。これで従来通り、スペースバーではツールの解除・選択モードの切り替えが行われ、qキーを押すことでミニポップオーバーが開くようになります。

※キーの入れ替えにつきましては、下記の方法ではうまくいかない場合がありますので、以下のFAQをご覧ください:

「Spacebar(スペースバー)」と「q」キーの割り当てを入れ替えたい:http://modogroup.jp/faq/interface/switch_space_q/

ただこのパネルでの切り替えを行うことなく、後からやはりスペースバーを押したときの動作を変更したいとなった場合には、コンフィグファイルの中を編集することができます。システムメニュー > 設定フォルダを開くで設定ファイルが入っているフォルダを開き、Modoを終了します。バージョン15.1の設定ファイルMODO15.1.CFG/com.luxology.modo15.1というファイルがありますので、適切なテキストエディタで開きます。”mini”という文字列で検索してみると、InputRemappingというキーの割り当ての設定箇所がでてきます。@の後ろにあるqとspaceを入れ替え保存しなおせば、Modoを再起動してみても従来通りの動作になっているのが確認できます。

ツールのプロパティによりアクセスしやすくするという点から、バージョン15.1ではこのような改修が行われていますが、逆に手になじみにくいということであれば、先ほど説明したやり方で従来の設定に戻すようにしてください。

バージョン15.1でインターフェイスに追加された新たな機能として、オムニホールという機能があります。これはチャンネルホールをより簡単に、そしてより拡張性を高めた機能になっています。チャンネルホールという機能は、チャンネルの値をプロパティパネル上で編集するのではなく、チャンネルをアクティブにし、ショートカットキーCのボタンを押すことで、チャンネルをビューポート上にHUDで表示させます。そうすることで、わざわざプロパティパネルにアクセスしなくても、ビューポートの中だけで必要なチャンネルにすぐアクセスできるようになるのですが、これをさらに進化させたのがバージョン15.1で搭載されたオムニホール機能です。

例えば、サンプルとしてボックスを一つシーンに追加します。アイテムモードでメッシュのプロパティを見てみると、位置や回転、スケールといったプロパティが用意されていますが、それぞれのチャンネルのラベルをマウスでなぞると、左端に小さなアイコンが二つ出てきます。これはこのチャンネルの値をビューポート上で操作する際に、マウスのどのボタンを、どの方向にドラッグすると、値とリンクするのかを設定するアイコンです。

たとえば、位置Xをマウスの左ボタンで左右方向にドラッグすると値が調整されるといった設定を行いたいのであれば、マウスの左ボタンで、菱形の右側のアイコンを左ボタンで左右方向にドラッグしてみてください。そうするとビューポート上にチャンネルがHUDで表示され、なおかつラベル上の二つのアイコンが変化したのが確認できます。左側のアイコンはマウスの左ボタンを表し、また右側のアイコンはドラッグする方向を表しています。

同様に、位置Yはマウス左ボタンで上下方向にドラッグするよう設定してみます。ビューポート上には位置Xと位置Yの二つのチャンネルがHUDに表示されていますが、ドラッグする方向で調整するのが位置Xなのか位置Yなのかを分けることができます。さらにCtrlキーやShiftキーを押すことで、この値の増減具合もコントロールできます。

このように便利なオムニホールの機能ですが、各ツールにはあらかじめデフォルトでオムニホールの設定がなされています。例えば、立方体ツールを起動して、ビューポートをドラッグし、適当にボックスを作ってみましょう。スペースバーを押してプロパティパネルを開きます。プロパティを観察してみると、セグメント数や半径、半径セグメントに 対してオムニホールの設定がなされています。このようにすでにオムニホールが設定されている場合、ビューポート上で設定されているマウスボタンで、設定されている方向にドラッグするだけで、すぐに値を調整することができます。その場合には調整しているプロパティだけがビューポート上のHUDに表示されますので、その状態でEnterキーを押すと、プロパティの値を直接入力することも可能です。

またこのオムニホールの設定も自分でカスタマイズすることが可能です。セグメント数の設定が水平方向へのドラッグになっていますが、これを垂直方向へのドラッグに変えてみたり、また位置に対してオムニホールの設定を追加することができます。このように修正変更した設定をデフォルトへと反映させたい場合には、プロパティパネルの右上にあるプリセットの矢印ボタンをクリックし、デフォルトホールを保存を選択してください。

また、このオムニホールの設定を消去したい場合には、オムニホールのアイコン上を右クリックし、このホール割り当てを消去を選択します。すべての設定を消去したい場合には、全ホール割り当てを消去を選択します。誤って消去してしまった場合でも、再度プリセットからデフォルトホールを読み込みを選択すれば、元の状態へと戻ります。

このようにオムニホールをうまく活用することで、マウスをプロパティパネルの中へもっていくまでのアクセスが軽減され、ビューポート上だけのよりスムーズな操作が可能となります。

2021年7月27日