MODO 12.0におけるインターフェイスの変更点
https://www.youtube.com/watch?v=YNXacGG4h6M
MODO 12.0におけるインターフェイスに対して施された変更点を紹介します。
まずパレット類を表すアイコンがツールバー上に常駐されるようになり、どのレイアウトからも自由にパレットを呼び出せるようになりました。モデル/トポロジ/ペイント/セットアップ/スケマティック/UV/プレビュー/プリセットがアイコンから呼び出せます。
またスナッピングボタンの隣にメッシュコンストレイントのボタンも追加されました。MODO 11まではメッシュコンストレイントの設定を行おうとすると、モデルパレットからメッシュコンストレイントボタンをクリックするか、Ctrlキーを押しながらスナッピングボタンをクリックするかでしたが、MODO 12からはツールバー上に常駐するようになりましたので、どのレイアウトからもアクセスしやすくなりました。スナッピングと同様、Altキーを押しながらボタンをクリックすると、オプションを設定できるようになります。
このツールバーですが、様々なキットをインストールしていくうちに、とても窮屈になってしまう場合があります。MODO 12ではそんな問題を解消するため、ツールバー上のキットの表示・非表示、また有効・無効を手早く切り替えるためのインターフェイスが実装されました。キットボタンをクリックすると、ツールバー上に登録されているキットのリストが表示されますので、それぞれの表示・非表示を切り替えたり、また有効・無効状態を簡単に設定することができます。
また、従来のバージョンまではジオメトリの編集を行う頂点やエッジ、ポリゴンといったコンポーネントモードと、アイテム自体の編集を行うアイテムモードとアイコンで並べてありましたが、Modo 12からは基本的にアイテムモードがベースとなります。このため、ジオメトリを編集するコンポーネントモードに明示的に切り替えない限り、常にアイテムモードで動作することになります。コンポーネントモードからアイテムモードへと切り替わるには、数字の5のキーを押すか、Shift+スペースバーを押すか、編集しているコンポーネントモードのアイコンをもう一度クリックするかになります。
また、今まではマテリアルの選択モードがありましたが、Modo 12からはマテリアルに限らず、パートやスムージンググループ、選択セットでの選択が非常に簡単に行えるようになります。
作業平面の設定に関しても、従来までは作業平面のボタンを押すと、作業平面に関するメニューが表示されていましたが、12.0からはボタンを押すと作業平面が有効になるという動作になっています。スナッピングやメッシュコンストレイントなどのボタンと同様、Altキーを押しながらボタンをクリックすることで、作業平面に関する設定を行うことができ、視覚的に作業平面がオンの状態なのか、オフの状態なのかがひと目で判別できるようになっています。
UVビューポートのインターフェイスには、自動スパン、オーバーラップ表示、歪み表示、画像表示、非アクティブUV表示オプションをすぐに切り替えられるよう、アイコンが追加されました。これにより、オプションパネルを開くことなく、作業に合わせて快適な表示をすぐに選択できるようになりました。
3Dビューポートに関する変更点はと言うと、RayGLを指定するポップアップは除去され、ビューポート表示スタイルのポップアップにまとめられました。画面解像度が小さい環境で作業している場合など、モデルの4面ビューで作業しているとプルダウンが多くて窮屈でしたが、RayGLをまとめてしまうことで少し画面に余裕ができました。
またビューポート表示スタイルがデフォルトの場合、従来まではメッシュの描画はシェーディングの上にワイヤーフレームが表示されていましたが、これがシェーディングのみに変更してあります。これにより、メッシュが密なためワイヤーフレーム表示がうるさく感じられると行ったこともありません。従来と同じ状態に戻したい場合には、ショートカットキーOキーでワイヤーフレームオーバービューを色付きに手動で設定してください。
ビューポート表示スタイルのプリセットとして、新たにトポロジが追加されました。これでレイアウトを切り替えることなく、通常のモデル作業、それからMeshFusionの作業、そしてトポロジの作業を表示スタイルを変えることで呼び出せるようになります。
さらにパースの平面率がこれまでは40%でしたが、60%に変更されましたので、パーツのかかり具合がゆるくなりました。この値を調整するには、システムメニュー > 初期設定 > 表示 > OpenGL > パースの平面率を手動で変更してください。
3Dビューポート内部の動作についても、手が加えられています。例えば移動ツールなどで軸に沿って左右、上下に移動させたい場合、ハンドルを掴む方法もありますが、Ctrlキーを押しながらマウスをドラッグすると軸に固定して動かすことができますが、手前と奥側に移動させることができませんでした。Modo 12からはShift+Ctrl+右マウスドラッグで奥行きに対する移動ができるようになりましたので、ハンドルを掴むことなく、手軽に作業することができます。
このようにModo 12.0ではインターフェイスに対して細かな改良が行われており、手間を減らすことでより作業効率を上げるための工夫がなされています。