ソフトボディダイナミクスの基本設定 その1
https://www.youtube.com/watch?v=_cXyPNgs5Vk&hd=1
今回はソフトボディダイナミクスの基本的な設定方法をご紹介します。
ダイナミクスの大まかな考え方としては、リジッドボディダイナミクスの基本的な設定についてご説明していますので、そちらをご覧ください。
ソフトボディもリジッドボディと同様、ダイナミクスの影響を受けて動作するアイテムと、影響を及ぼすアイテムという組み合わせで成り立っています。
リジッドボディと決定的に違うのは、リジッドボディの場合は硬い物体同士が衝突し、影響を及ぼしあいますが、ソフトボディの場合、衝突を受けてメッシュ自体がやわらかく変形するようなシミュレーションを行います。
今回はソフトボディの基本設定を解説するのに、四角い箱の上に布が覆いかぶさるような効果を出してみましょう。
[1] まずは床となるメッシュを作り、その上に立方体を配置します。さらにソフトボディとなる布を表現するため、セグメントを細かく切った平面のメッシュを用意します。この配置を行う際には、必ずアイテムモードで配置してください。頂点やエッジ、ポリゴンといったコンポーネントモードで配置すると、シミュレーションの計算は正しく行われなくなりますので、注意が必要です。
[2] リジッドボディと同様、床や立方体はダイナミクスの影響を受けることなく、布のメッシュに対して影響を及ぼしますので、パッシブリジッドボディに設定します。 [3] 次に布となる平面のメッシュにソフトボディを適用します。 [4] シミュレーションボタンをクリックし、シミュレーションさせてみましょう。布が立方体の上に落ちてきてメッシュが変形しているのがわかります。これがソフトボディダイナミクスの基本設定です。デフォルトの設定では、変形具合が固すぎて、布っぽく見えませんので、プロパティの値を調整してみましょう。
[5] ダイナミクスタブから、屈曲剛性を0、構造を1.0、シアーを0.05に調整します。これらの値はメッシュのやわらかさなどを調整するプロパティですので、お好きなように調整を加えてください。 [6] また、もう少し精度を上げるため、クラスタ数を256へと変更してみます。シミュレーションに時間がかかるようであれば、この値は低いままでも構いません。 [7] では、もう一度シミュレーションしてみます。先ほどよりは柔らかさが表現できているようです。 [8] シミュレーションの結果を形状としてベイクしたいと思われる場合は、一番右側のシミュレーションボタンでシミュレーション結果をキャッシュしてください。 [9] こうするとタイムラインをスクラブしても、シミュレーション結果が確認できるようになりますので、ちょうど良い形状になったフレームで布のメッシュを選択し、形状メニューからフリーズを選択します。 [10] デフォーメーションをフリーズだけをオンにして、OKボタンをクリックします。すると、布のメッシュはこのシミュレーションした形状でベイクされますので、他のシーンで使いまわしたり、こちらを元にさらにモデリングを進めていくのも良いでしょう。
ただし、形状をベイクすると元の状態には戻せなくなる場合がありますので、安全のため別名でシーンを保存するなどしてから実行するようにしたほうが良いでしょう。
2013年9月18日