MODO 機能紹介・チップスサイト このサイトでは、MODOの基本機能やチップスをご紹介していきます。

硬いもの同士の連結具合を調整するには

https://www.youtube.com/watch?v=4RhtRUmmITg

今回はダイナミクス機能によって硬いものを破砕する際の連結具合をコントロールする方法を解説します。

このサンプルシーンには、床とボール、さらにGroup Locatorの中にレンガのアイテムがまとめられており、ボールには煉瓦の壁と衝突するようなアニメーションが付けられています。ではこれにダイナミクスの設定を行っていきます。

まず床は動かないアイテムですのでスタティックリジッドボディを設定します。次にボールは、動きながら壁に衝突しレンガを崩すアイテムなのでキネマティックリジッドボディを設定します。最後に、このレンガをすべて選択し、複合リジッドボディを適用します。通常ダイナミクスの影響を受けて動くアイテムにはアクティブリジッドボディを適用しますが、今回のように複数のパーツで構成されるようなアイテムの場合には、全てに対して複合リジッドボディを適用することで、レンガ全てに一つの共通した設定を行うことができます。

ではシーンをシミュレーションしてみます。ボールが壁に衝突し、壁が崩れ落ちます。このデフォルトの状態では、壁がバラバラと崩れています。この崩れ具合をコントロールするのが、グルーというプロパティです。複合リジッドボディの場合、複合グルーの値を調整します。

値を1.0に設定してシミュレーションしてみると、煉瓦の壁が一塊として飛んで行くのがわかります。1.0だとレンガ同士の連結度合いが強くて、バラバラに崩れない状態です。値を調整してみると、崩れ具合が変わっていくのが確認できます。

複合リジッドボディの場合、すべてのレンガに対して共通の設定となりますが、レンガの一部だけ崩れ度合いが低く、他の部分は崩れやすくしたい場合には、アクティブリジッドボディを適用します。

いったん複合リジッドボディを解除し、アクティブリジッドボディを適用します。アクティブリジッドボディの場合、各レンガに対してそれぞれダイナミクスが設定可能になる分、演算に対する負荷も高くなります。

レンガの上二つの上段にあるレンガを選択し、グルーAに値1.0を設定します。シミュレーションしてみると、上2段だけが固まっているのがわかります。さらに端にある二段を選択し、こちらに対してはグルーBに値0.2を設定します。シミュレーションしてみると、違う連結具合の塊が二つ出来上がったのがわかります。

このように、グルーの値を利用することで、衝突時における連結具合をコントロールすることが可能になります。

2015年1月21日