ボリュームの基本的なテクスチャ表現方法
https://www.youtube.com/watch?v=R2ckZFMlA5c&hd=1
今回はボリューム機能の基本的なテクスチャ表現について解説していきます。
modo 601から搭載されたボリューム機能とテクスチャを組み合わせることで、様々な表情を出すことができます。ではまずシーンにボリュームを一つ追加してみましょう。
アイテムリスト > アイテム追加 > Volumes > Volumeを追加してみます。デフォルトの状態ではボリュームを追加すると、ぼんやりとした丸いボリュームが追加されているのがわかります。まずはこのボリュームに対して色を付けてみましょう。ボリュームはポリゴンを持ったメッシュではありませんので、そのままの状態ではシェーダツリーの中にボリュームのマテリアルは用意されません。このような場合には、アイテムリストからボリュームを選択し、右クリックでアイテムマスクの作成を行い、アイテムマスクによるマテリアルグループを設定します。ただし、アイテムマスクが作成され、その中にあるマテリアルを選択して、通常通り、ディフューズやスペキュラの色を変えてみても、ボリュームには反映されていません。ボリュームの色は、こういったマテリアルのプロパティではなく、マテリアルレイのプロパティにあるスキャッタリングや吸収の色で設定していきます。
では次にこのボリュームのマテリアルに対してテクスチャを設定してみましょう。レイヤー追加 > テクスチャ > Noiseを追加します。こちらもエフェクトが通常のマテリアルのプロパティであるディフューズの色ではなく、ボリューム特有のエフェクトへと変換する必要があります。エフェクトを右クリックし、ボリューメトリックエフェクトからボリューメトリック密度へと変更します。するとボリュームの形状が変化したのが確認できます。
例えば、このテクスチャを他のテクスチャへと変えてみましょう。タイプの変更 > 拡張:modoテクスチャ > 有機体 > Veinsなどへと変更してみると、さらに面白い模様へと変化するようになります。このようにテクスチャによって、ボリュームはその表情を変えていくことができます。
さらに、今までは一つのボリュームに対してのみ設定を行ってきましたが、パーティクルなどの位置に従ってボリュームを配置してみましょう。サンプルとなるシーンには、パーティクルのアニメーションが用意されています。このパーティクルに対してボリュームを適用してみます。
アイテムリストからボリュームを追加し、ボリュームパーティクルのプロパティタブにあるパーティクルソースにParticle Simulationを適用します。こうすることで、ボリュームがパーティクルに沿って配置されるようになります。
では先ほどと同様、アイテムマスクを作成し、ボリュームのマテリアルに対してテクスチャを設定していきましょう。今回は拡張:modoテクスチャ > ノイズ > FBMを追加してみます。エフェクトをディフューズの色からボリュートリックエフェクト > ボリューメトリック密度へと変更します。テクスチャのパラメータを調整することで、少しずつ一つの大きな塊のように表現できるようになります。
ここからさらに質感を付けていきます。この塊の表現に強弱をつけていきたいので、密度が濃い個所はルミナンスが高く、また薄い個所はルミナンスを低くなるように設定していきます。このようにある値によって、他の値をコントロールする場合には、エフェクトをドライバーへと設定します。今回はボリューメトリック密度のテクスチャをインスタンスで複製し、ボリューメトリック密度からシェーダコントロールにあるドライバーAへと変更します。次に処理のカテゴリにあるGradientを追加し、その入力パラメータとしてドライバーAを指定します。こうすることで、ドライバーAで指定しているテクスチャの値が、Gradientの入力パラメータの値となります。
このGradientをディフューズの色から、ボリューメトリックエフェクトのボリューメトリックルミナンス量へと変更し、値を変化させてみると、密度によって明るさに差が出てくるようになりました。さらにもう一つ、同様にGradientを追加し、こちらはボリューメトリックルミナンスの色へと変更し、グラディエントの色を調整します。あとはボリュームの元となるマテリアルで、スキャッタリングの色や吸収の色を調整していくと、ボリューム機能を利用した炎のような表現というのも可能になります。