MODO 11.2におけるMeshFusionの改良点
https://www.youtube.com/watch?v=FToDEN8XcUg
サブディビジョンのサーフェイスに対しリアルタイムにブーリアン処理を行うMeshFusion機能は、毎バージョンごとに細かい改善が行われてきていますが、今回のMODO 11.2でもいくつかの改良が行われています。
一つはエッジウェイトのサポートです。今まではエッジウェイトが設定されたメッシュに対してMeshFusionでブーリアン処理を行うと、エッジウェイトが考慮されない状態になっていましたが、今回からCatmull-Clarkのサブディビジョンに対して設定されているエッジウェイトを使用できるようになりました。
立方体を作り、エッジベベルツールで留め継ぎオフセットの値を適当に入れて、立方体上部にエッジウェイトをかけたら、Fusionメッシュと組み合わせてみます。デフォルトの設定ではエッジウェイトの設定を無視しているかのように見えますが、Fusion Itemを選択し、プロパティからFusionメッシュ > エッジウェイトをオンにします。これでCatmull-Clark形式のサブディビジョンを内部的にシミュレーションすることになり、メッシュに変換する際にエッジウェイトを考慮した形状で出力されるようになります。
もう一つ、11.2ではMeshFusionのパフォーマンスを改善するための機能が追加されています。サンプルのシーンではいくつかのQbicジオメトリを読み込んでいます。これらに対して全てプライマリを設定してみましょう。そうすると、メッシュとメッシュが交差している箇所にはストリップが生成されます。
このストリップの更新具合をコントロールすることで、全体のパフォーマンスを上げることができるようになっています。
ストリップの更新具合は、Fusion Itemのプロパティにあるドラフト和算というオプションでコントロールします。これがオフの場合は今までと同じ動作になりますが、動的分離に設定した場合、ソースメッシュを動かして操作している場合に、ソースメッシュに対するストリップは計算されません。これにより計算の不可が軽くなります。別のソースメッシュに操作を加えた時点で、ストリップの更新が行われるようになります。全分離を選択すると、どこもストリップの計算は行われませんが、オフに切り替えると全てに対して計算処理が行われます。
このように、MODO 11.2ではMeshFusionのエッジウェイトのサポート、およびパフォーマンスの向上が図られています。