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有限会社ガンマ「実践チュートリアル(建築編)」v1-1

今回は、弊社ギャラリーにも投稿いただいている有限会社ガンマ様より初級者にもやさしく学べる実践チュートリアルをお送りします。
初回はモデリングからレンダリング迄の流れを説明します。

有限会社ガンマ様では3DCGをベースとした業務を随時請け負っておられます。
http://www.g-inc.jp

Illustratorのデータから建物をモデリングする

●Illustratorのデータを用意する

・modeではIllustsratorのバージョン9以上のデータは読み込むことができません。バー ジョン8以前に変換してデータを用意してください。「上面図」「正面図」「背面図」「右面図」「左面図」以上、各図面のいずれか、もしくは複数を使ってモ デリングをしていきます。今回は、以下の図面を利用して進めていきます。
図面はこちらからダウンロードできます。

・図面に寸法が載っている場合必要な数値を確認しておきます。寸法がない場合は任意で決める必要があります。今回の図面では寸法が載っていないため、正面から見た時の壁の横幅の長さを10メートルとして、モデリングしていきます。

実践チュートリアル画像01

●Illustratorのデータを読み込みこむ

・modoを起動して、上面図を読み込みます。まず、ビューポート上のメニューから「モデル4分割」を選択します。

実践チュートリアル画像02

ビューポート選択メニュー

これにより、「Top(上面)」「Front(正面)」「Right(右面)」「Perspective(パース)」の四面を表示することができます。

実践チュートリアル画像03

モデル4分割画面

・メニューバーから「File(ファイル)」->「Open(開く)」 (ショートカットはCtrl-O)リクエスターから「top.ai」を選択して上面図を読み込みます。キーボードのAを押して読み込まれた上面図をビューポートの中心に表示します。

実践チュートリアル画像04

上面図パスが読み込まれました

・読み込まれた上面図パスの位置合わせをしていきます。現時点では、上面図パスは正面ビューポートに正対 した状態で配置されています。これを、ビューポート上面に正対するようにオブジェクトを回転させていきます。まず、「ActionCenter(アクショ ンセンター)」->「Origin(原点)」を選択します。

実践チュートリアル画像05

アクションセンタープルダウンメニューこれにより回転軸を原点にすることができます。

・「Transform(トランスフォーム)」の「RotatePlanar(軸回転)」を選択します。 Shiftキーを押すとトランスフォームの「Rotate(回転)」アイコンが「RotatePlanar(軸回転)」に変わります。Shiftキーを押 しながらアイコンをクリックしてください。(ショートカットはShift-E)

実践チュートリアル画像06

Shiftキーを押しながらRotatePlanar(軸回転)を選択

「ToolProperties(ツールプロパティ)」の設定を以下のようにします。
「Angle(角度)」(-90)
「Axis(軸)」(X)

実践チュートリアル画像07
実践チュートリアル画像08

ビューポート上面と上面図パスの向きが合いました

・続いて、建物の壁の左端をX軸0、壁の下の端をZ軸0の位置になるように移動します。これにより「正面 図」「背面図」「右面図」「左面図」の位置合わせが簡単になります。「Transform(トランスフォーム)」の「Move(移動)」を選択します。 (ショートカットはW)

実践チュートリアル画像09

Move(移動)を選択

ビューポート上面で位置を確認しつつ指定の場所に移動させていきます。
ビューポート上面にカーソルを合わせて「0」キーを押すことによりビューポート上面を拡大することができます。位置合わせをする時は必要な面を拡大して作業をしやすくしましょう。もう一度「0」キーを押すともとの4分割画面に戻せます。

実践チュートリアル画像10

ビューポート上面

補足事項として数値入力を利用して移動する方法があります。「Move(移動)」を選択した状態で「ToolProperties(ツールプロパティ)」を見てください。ここに「PositionOffset(位置オフセット)」という項目があります。
XYZそれぞれに数値入力する事により入力した任意の距離ほど移動させることができます。

実践チュートリアル画像11

ツールプロパティビューポート上面から見て建物の壁の左下にあるポイントを選択します。右側のメニューの「情報と状態」にある「Info(情報)」を選択します。これにより、選択したポイントのXYZの位置を知ることができます。

実践チュートリアル画像12

Info(情報)

この数値をオフセットに利用することにより、正確にオブジェクトを移動させることができます。

・上面図の位置合わせが終わった時点で、レイヤーの名前をわかりやすいものに変更しておきましょう。アイテムリストの中の「Curves」というレイヤーを右クリックして「Rename(名前変更)」を選択します。

実践チュートリアル画像13

アイテムリストプルダウンメニュー名前は、「top」としておきましょう。

・続いて正面図を読み込んでいきます。上面図と同じように、「File(ファイル)」->「Open(開く)」 (ショートカットはCtrl-O)でリクエスターを呼び出し「front.ai」を選択して正面図を読み込みます。

実践チュートリアル画像14

正面図パスが読み込まれました

「アイテムリスト」を見てください。top.ai.lxo(上面図)とは別のファイルとしてfront.ai.lxo(正面図)が読み込まれました。

実践チュートリアル画像15

アイテムリスト

読み込まれた正面図を上面図と同じファイルの別レイヤーにコピーします。まず、アイテムリストの正面図パ スが読み込まれたレイヤーを選択します。「Edit(編集)」->「Copy(コピー)」->「Enter」(ショートカットはCtrl- C)正面図パスをコピーします。次に、アイテムリストのtop.ai.lxo(上面図)のファイルから「newitem(新規アイテム)」をクリックしま す。プルダウンメニューから「mesh(メッシュ)」を選択します。

実践チュートリアル画像16

アイテムリストに「Mesh(メッシュ)」という名前で新しいレイヤーが追加されました。追加されたレイ ヤーを選択して「Edit(編集)」->「Paste(貼り付け)」->「Enter」(ショートカットはCtrl-V)これで、上面図パス と正面図パスが同じtop.ai.lxoファイルの別レイヤーに配置されました。レイヤー名をわかりやすいものに変更しておきましょう。レイヤー名は 「front」にします。

・正面図パスの位置合わせをしていきます。上面図パスと違い既にビューポート正面に正面図パスが正対して 配置されているため、「RotatePlanar(軸回転)」を使って向きを合わせる必要はありません。「Move(移動)」でビューポート正面で位置を 確認ながら壁の左端がX軸0、底辺がY軸0の位置になるように移動してください。

実践チュートリアル画像17

ビューポート正面
Z軸はビューポート上面を見て上面図パスから+Z方向に少し放した位置に配置してください。

実践チュートリアル画像18

・背面図も正面図と同じ手順で読み込みます。読み込むデータは、「back.ai」です。背面図パスのレ イヤーの名前は、「back」とします。位置合わせも正面図と同じようにしてX軸Y軸を合わせていきます。正面図パスが表示されているため、背面図の位置 合わせがやりにくいかもしれません。アイテムリストの目のマークのボタンをクリックしてレイヤーを隠すことができます。「front」レイヤーの右側の目 のマークをクリックして正面図パスを隠し背面図パスの位置合わせをしていきましょう。

実践チュートリアル画像19

アイテムリストのレイヤー「front」右側の目のマークをクリックして消します
Z軸に関しては、ビューポート上面を見て上面図パスから-Z方向に少し放した位置に配置してください。

実践チュートリアル画像20

・右面図を読み込みます。読み込むデータは、「right.ai」です。右面図パスのレイヤーの名前は、 「right」とします。位置合わせですが、ビューポート右面と右面図パスの向きが合っていないので「RotatePlanar(軸回転)」を使って向き を合わせておきます。

「ToolProperties(ツールプロパティ)」の設定を以下のようにします。
「Angle(角度)」(90)
「Axis(軸)」(Y)

「Move(移動)」でビューポート右面で位置を確認しつつ、壁の左端がZ軸0、底辺がY軸0の位置なるように、移動してください。

実践チュートリアル画像21

ビューポート右面
X軸に関しては、ビューポート上面を見て上面図パスからX方向に少し放した位置に配置してください。

実践チュートリアル画像22

・左面図も右面図と同じ手順で読み込みます。読み込むデータは、「left.ai」です。背面図パスのレ イヤーの名前は、「left」とします。位置合わせも右面図と同じように「RotatePlanar(軸回転)」を使って向きを合わせて「Move(移 動)」でZ軸Y軸を合わせていきます。X軸に関しては、ビューポート上面を見て上面図パスから-X方向に少し放した位置に配置してください。

実践チュートリアル画像23

左面図パスのZ軸方向の位置合わせをしました

これで、五つの図面すべての読み込みが終わりました。

実践チュートリアル画像24

 

・次にパスの寸法を合わせます。正面図の壁の横幅の長さが10メートルになるように拡大していきます。ア イテムリストで「top」「front」「back」「right」「left」を選択します。「Ctrl」キーを押しながらレイヤーを選択することに よって複数のレイヤーを選択することができます。アクションセンターを原点にしておきます。次に「UnformeScale(スケール)」を選択します。 Shiftキーを押し「Transform(トランスフォーム)」の「UnformeScale(スケール)」をクリックします。(ショートカットは Shift-R)

実践チュートリアル画像25

Ctrlキーを押しながらUnformeScale(スケール)を選択

正面図のグリッドを確認しつつ右端の壁が10メートルの位置になるように調節していきます。

実践チュートリアル画像26

・図面を中心に移動させます。
「Transform(トランスフォーム)」の「CenterSelected(センタリング)」をプルダウンするといくつか項目が現れます。今回、図面の底辺の位置はY軸0に接していて移動させる必要がないので、ZXを選択します。

実践チュートリアル画像27

センタリング

図面がY軸に対して移動することなくセンタリングされます。

実践チュートリアル画像28

オブジェクトがセンタリングされました

・アイテムリストで今回読み込んだ図面のレイヤーをグループ化しておきます。グループ化することにより、 同じグループのレイヤーを一度に隠したりできます。五つの図面のレイヤーを選択し、右クリックします。プルダウンメニューから「AddtoGroup(グ ループに追加)」を選択します。

実践チュートリアル画像29

AddtoGroup(グループに追加)を選択

これで、選択したレイヤーのグループ化ができました。グループの名前は「図面」としておきます。「図面」左隣にある三角ボタンを押すと「図面」グループの中に五つの図面レイヤーが入っているのが確認できます。

実践チュートリアル画像30

アイテムリスト

・これで、各図面の読み込みが全て終わりました。つづいて、図面パスを利用してモデリングを進めていきま す。「File(ファイル)」->「SaveAs…(別名で保存)」を選択して今までのデータを保存しておきます。ファイル名は「test_01」 としておきます。

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2014年5月10日