カーブに沿って傾くことなくメッシュを押し出すには

https://www.youtube.com/watch?v=XnWivecdKaw

今回はカーブに沿って傾くことなくメッシュを押し出す方法を解説します。

今回はサンプルとしてらせん状のカーブを使用します。このらせん状のカーブの作り方は、ビデオ「らせん状のカーブを作るには」をご覧ください。通常、メッシュをカーブに沿って形作る場合、カーブで押し出しのツールを使うと、傾きが出てきてしまいます。ツイストなどのオプションを使うことで修正することは可能ですが、どんな形状であっても全く傾きをつけないということは難しいかと思います。ですので、今回はプロシージャルモデリングを使って、全く違うアプローチでカーブに沿って傾きなく形状を作ります。

カーブの形状が入っているメッシュレイヤーに対して、オペレータ追加 ＞ ポリゴン ＞ Polygon Extrudeでポリゴンを押し出します。さらにポリゴン ＞ Thickenで厚みをつけます。こうすることで、傾くことなくまっすぐ押し出した方向に対して形作ることができるようになります。

ただし見てわかるとおり、この場合はセグメント数を指定することができません。カーブを押し出す際、自動的にカーブがフリーズされ分割されて押し出されます。意図したよりもセグメントの分割が細かすぎる場合には、セグメントをコントロールできるように、カーブを直接押し出すのではなく、カーブをいったんポリラインへと変換した上で、押し出すようにします。そうすれば、自動的に分割されることがないため、セグメント数をコントロールできるようになります。

ではまず、セグメントとなるポリラインのエッジ数をコントロールするため、カーブを構成するポイント数を変更できるよう、オペレータ追加 ＞ カーブ ＞ Curve Rebuildを追加します。ポイント数でエッジ数をコントロールすることができます。ではこのカーブをポリラインへと変換します。エッジ ＞ Edges to Curvesを追加すると、カーブがポリラインに変換されるようになります。

この場合、元のエッジも残ったままとなってしまうため、あとからカーブだけ削除できるように、カーブをポリラインへと変換する前に、あらかじめカーブに対して選択セットを作っておきます。選択 ＞ Assign Selection Setを追加します。選択タイプをポリゴンに指定し、名称をcurveにしておきます。

カーブをポリラインへと変換したあとで、カーブを削除します。オペレータ追加 ＞ 編集 ＞ Deleteを追加します。選択タイプをPolygonへしておきます。Selection ＞ (Selectionを追加)からSelect By Selection Setを追加し、先ほど設定したcurveを指定します。これでcurveという名称がつけられたジオメトリだけが削除され、ポリラインへと変換されたメッシュだけが残るようになります。

このようにカーブに沿って押し出した先に対して形状を作れるようになると、Fusion機能を組み合わせて、均一な彫りの表現が可能になります。