オペレーションの影響範囲を指定するフォールオフを組み合わせるには
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Modo 13.0からはオペレーションの影響範囲を指定するフォールオフの組み合わせ方をコントロールできるようになりました。
サンプルとなるシーンでは、ラディアルフォールオフとテクスチャフォールオフとを組み合わせてベベルの高さを調整していますが、この組み合わせ具合をグラディエントで細かく調整しています。このシーンをいちから作ってみましょう。
まずは空となるメッシュに対して、プロシージャルモデリングで板ポリゴンを作ります。メッシュオペレーションのタブからオペレータ追加 > 作成 > プリミティブ > Cubeを追加し、Yのサイズを0に指定し、細かく分割するためにXとYのセグメント数を50に指定しておきます。
ポリゴンタイプをサブディビジョンへと変更するため、オペレータ追加 > ポリゴン > Set Polygon Typeを追加し、ポリゴンタイプをサブディビジョンに指定します。
ではベベルをかけましょう。オペレータ追加 > ポリゴン > Polygon Bevelを追加します。グループ化オプションをオフにし、インセットの値を小さく入れておいてください。シフトの値は0にしておいます。ここでは実際に押し出しは行わず、ベベルの処理によって新たに作られたポリゴンを後からトランスフォームで移動させるようにします。新たに作られたポリゴンだけを後から選択できるようにするため、ポリゴンの選択セットを作っておきます。
オペレータ追加 > 選択 > Assign Selection Setを追加し、選択タイプをPolygon、名称をSetとしておきます。ベベルで押し出した面だけを選択したいので、Assign Selection Setを展開し、Selection > (Selectionを追加)からSelect By Previous Operationを追加します。これは今まで行った処理で作られたエレメントを選択することができるオペレーションです。ソースアイテムをPolygon Bevel、名称を正面にしておきます。これでポリゴンで新たに作られた面に対して、選択セットが設定されました。
ではこの面を押し出しましょう。オペレータ追加 > Deformers > エフェクタ > Transform Effectorを追加します。タイプをポリゴン選択セット、ポリゴン選択セットをSetに設定すると、Transform Effectorを移動させると同時にポリゴンの面が押し出されるようになります。
ではこの押し出す範囲を指定するために、フォールオフを追加していきましょう。トランスフォームを展開し、フォールオフ > (フォールオフを追加)でRadial Falloff、そしてもう一つTexture Falloffを追加します。Texture Falloffでは適当な画像を設定します。そうすると、この2つのフォールオフを重ねた形で影響範囲が決定されます。これが従来までのフォールオフの組み合わせでした。
Modo 13.0では、さらにこの2つのフォールオフの組み合わせ具合をコントロールできます。スケマティックビューでこれらの接続を確認してみると、トランスフォームのノードにあるフォールオフに対して、2つのフォールオフが直接接続されています。ここで追加 > Mesh Operations > ツールパイプ > フォールオフの中にあるBlend Falloffを追加します。2つのフォールオフをBlend Falloffへと接続し、Blend Falloffをトランスフォームのフォールオフへと接続し直します。
ブレンドフォールオフのプロパティを見てみると、デフォルトではブレンドモードが加算になっていますが、減算または積算が用意されています。さらにその組み合わせ具合もイージングカテゴリにあるグラディエントで調整が可能です。
バージョン13.0からは、このBlend Falloff機能が搭載されたことで、フォールオフの調整がより細かく行えるようになりました。