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みなさん、こんにちは。
特別連載コラム「MODOモデリングツールの基礎」を担当している T.F です。
このコラムでは、MODOのモデリングツールにフォーカスし、様々なツールをわかりやすくご紹介しています。
今回は「ベベル」ツールを使ってキーボードのキーを作ってみたいと思います。
「ベベル」ツールを使うと、選択したポリゴンを押し出したり、エッジや頂点の角(かど)を切り落としたり、丸めたりすることができます。
モデリング時の用途は非常に多く、制作作業の中で何回も使うことになるでしょう。
それでは実際に「ベベル」ツールを使って、モデルを作ってみましょう。
ここからはMODOの「ベベル」ツールを使ってコンピュータのキーボードのキーを作成する手順を紹介します。
シンプルなモデルですが、「ベベル」ツールを使ったモデリング、ディテールアップの効果をわかりやすくご理解いただけると思います。
今回の作業はすべてモデルレイアウトで行います。
ベースになるポリゴンが作成しやすいよう、3Dビューポートを「上面」ビューに変更します。
立方体作成ツールをクリックして起動し、ビューポートを一度ドラッグします。
ツールプロパティで作成中のモデルの位置やサイズを指定します。
ここでは、以下のように指定しています。
位置 | X | 0 mm |
Y | 0 mm | |
Z | 0 mm | |
サイズ | X | 18 mm |
Y | 0 mm | |
Z | 18 mm | |
セグメント | X | 1 |
Y | 1 | |
Z | 1 |
ツールを解除し、3Dビューポートをパースビューに変更します。
ビューポートの変更は、ショートカットキー [Ctrl] + [Space] に割り当てられているパイメニューから行うこともできます。
このポリゴンがモデルの土台になります。
ではこのポリゴンを「ベベル」ツールで立体にしましょう。
ポリゴン選択モードで、土台のポリゴンを選択します。
ベベルツールのショートカット「B」キーを押して、ビューポートをクリックします。
ショートカットはベベル(Bevel)の「B」と覚えておくとよいでしょう。
すると赤いハンドルと青いハンドルが表示されます。
青いハンドルをドラッグするとシフトの量が増減され、ポリゴンを元の位置から前に押し出したりへこませたりすることが出来ます。
赤いハンドルをドラッグするとインセットの量が増減され、ポリゴンを拡大/縮小することが出来ます。
ここでは、10mmシフトさせて、3mmインセットさせます。
シフト | 10 mm |
インセット | 3 mm |
ポリゴンのベベルが終わったらツールを解除します。
キーボードのキーのモデルらしく見えてきましたね。
材質など簡単な設定を行いプレビューで確認してみます。
遠景に使用したり、ゲームのアセットとして利用するモデルであれば、これくらいのディテールでよいかもしれませんが今回はもうすこしリアルに見えるようにディテールを追加したいと思います。
工業製品のようなモデルは角(かど)を切り落としたり丸めたりすることで、情報量が増えてキレイに見えるようになります。
今回はベベルツールを使って、このモデルのエッジを丸めてみます。
エッジ選択モードで角(かど)を丸めたいコーナーのエッジを選択します。
ベベルツールのショートカット「B」キーを押してビューポートをクリックします。
すると青いハンドルが表示されます。
ここではツールプロパティを以下のように設定し、青いハンドルをドラッグしてベベルします。
丸めレベル | 2 |
エッジシェイプ | 丸め |
ベベルが終わったらツールを解除して完成です。
ベベルをする前のモデルとベベル後のモデルをプレビューで比較してみます。
ベベル後のモデルには角(かど)を丸めた部分にハイライトが入り、それらしい雰囲気が出てきたのがお分かりいただけるかと思います。
エッジベベルツールのツールプロパティでよく使う設定を紹介します。
丸めレベル | 0 |
エッジシェイプ | 丸め |
平らに角(かど)を落としたいようなときはこのような設定が良いでしょう。
丸めレベル | 1以上 |
エッジシェイプ | 丸め |
今回の作例のように角(かど)を丸めたいときはこのような設定が良いでしょう。丸めレベルの値はモデルのサイズに合わせて調整します。
エッジシェイプ | 矩形 |
主にサブディビジョンサーフェイスを用いたモデリングを行う際、角(かど)の丸まり具合をコントロールするときに使用します。
エッジシェイプ | シャープ |
モデルを構成するエッジ、ポリゴンの状態によっては、エッジシェイプを「シャープ」に設定すると意図した箇所にエッジが追加される場合があります。
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