MODO 機能紹介・チップスサイト このサイトでは、MODOの基本機能やチップスをご紹介していきます。

プロジェクトごとに全てのコンテンツを一つのフォルダにまとめるには

https://www.youtube.com/watch?v=ArJ5vVn-F48

複数の環境、また複数のスタッフで制作を行う場合、シーンの中で使用している画像などがディスクの中に散らばってしまい、他の環境で作業しようとするとファイルが無かったり、パスが合わないために、パスを指定しなおして読み込むといった作業が必要になってきてしまう場合があります。MODOではそういった点に対応するため、プロジェクトという概念を採用しています。

まず最初にMODOを起動した状態で、ファイルメニューから新規プロジェクトを選択します。そうするとフォルダを指定するダイアログが出てきますので、ここで空のフォルダを用意して指定します。これから制作するシーン、用意する画像などはすべてここで指定するフォルダの中にまとめられることになります。テンプレートでmodo標準を選択してOKボタンを押したら、指定したフォルダの中を見てみます。すると自動的に複数のフォルダが作成されているのがわかります。ImagesフォルダとMoviesフォルダにはそれぞれシーンで使用する画像ファイル、動画ファイルを入れておきます。IrradianceCachesフォルダは放射照度ファイルを読み込んだり保存する場所となります。レンダリングした画像ファイル、動画ファイルはRendersフォルダへと入ります。Scenesフォルダにはシーンファイルを保存し、Scriptsフォルダにはこのシーンで使用するスクリプトを用意しておくと良いでしょう。こうしておけば、指定したフォルダ以下一式をそのまま他の環境へと移すことで、制作環境を移動してもそのまま作業を続けることができます。

MODOを見てみると、プロジェクトを設定している場合、タイトルバーのところにシーン名称:プロジェクト名称という形で表示されるようになります。

では試しに、プロジェクトフォルダ内のImagesフォルダへとサンプルとなる画像を入れ、クリップの追加(画像の読み込み)で画像ファイルを読み込んでみます。そうすると読み込みダイアログのフォルダのパスは、デフォルトで必ずこのプロジェクトフォルダ内のImagesフォルダを見に行くようになります。画像ファイルを読みこむ場所を毎回検索する必要などなくなりますので、時間のロスを防ぐことができます。

画像を読み込んでみると、この段階ではクリップリストに表示されている画像のパスはフルパスで表示されています。画像をサンプルとなるメッシュに貼付け、シーンに名前を付けて保存します。当然シーンもプロジェクトフォルダの中のSceneフォルダが開きますので、その中に保存します。もう一度クリップリストを見てみると、今度は画像のパスがプロジェクトフォルダからの相対パスに代わっているのがわかります。ここが相対パスで表示されるようになれば、プロジェクトフォルダの中にきちんと収められているということになります。

しかしMODOのプリセットを使っていると、コンテンツフォルダの中にある環境マップや画像を使うことも多いでしょう。例えば、プリセットを開き、コンテンツから画像をマテリアル上へとドラッグアンドドロップし適用します。そうすると、この画像はコンテンツフォルダの中にあるもので、プロジェクトフォルダ外から持ってきた画像ということになります。クリップリストを見てみると、フルパスで表記されているのが確認できます。

こうなるとプロジェクトフォルダ一式を動かしても、動かした先の環境で同じパスの場所に画像が存在しない限り、エラーや警告が発生してしまう可能性があります。できればプロジェクトで使用している画像は全てプロジェクトフォルダの中に納めたほうがスマートです。

こういった場合に回避策は二つあります。一つはクリップリストから画像を右クリックし、画像を含むフォルダを開くから、画像が存在しているフォルダを開き、手動でプロジェクトフォルダ内のImagesフォルダへとコピーし、クリップリストの画像をコピーした画像で置き換える方法です。この場合、プロジェクト外にある画像が一つだけであれば大した手間ではありませんが、プリセットや外部フォルダから持ってきたファイルが何十個も存在する場合、あまり現実的ではありません。

そういった場合には、ファイルメニュー > シーンの統合を実行します。プロジェクトフォルダを見てみると、新たにimported_imagesというフォルダができているのが確認できます。このフォルダには、シーンで使用されていた画像が自動的にコピーされ、またシーン内の画像もコピー後のimported_imagesフォルダの中にある画像で置き換えられ、シーン名称は元のシーンに_bundledという文字が追加されたバージョンになっています。

こうしておけば、全てプロジェクトフォルダの中にキレイに収まってくれるようになるので、プロジェクトフォルダ一式を他の環境へと移しても、問題なく作業を続行できるようになります。

2016年5月11日