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NVIDIA Optix デノイザの活用方法


https://www.youtube.com/watch?v=rXeHyzz-WbU

MODO 12.2からはNVIDIA Optixのデノイザ機能を利用し、ノイズを除去する機能が追加されました。ただしこの機能はNVIDIA Optixをサポートしているグラフィックカードを搭載しているマシンでのみ有効となりますので、ご注意ください。

サンプルとなるシーンには大域照明=グローバルイルミネーションが設定されており、画質を上げるためデフォルトでは間接サンプル数が2000に設定されています。今回はデノイザの機能をわかりやすく説明するため、この値を16に設定してみます。

レンダリングを行うと、まず放射照度の計算を行いますが、今回は時間を省略するため、あらかじめ計算し保存しておいた放射照度のファイルを読み込んでみます。デフォルトでは大域照明のプロパティに放射照度ファイルを読み込むメニューは表示されていないため、プロパティパネルの一番下にある増やすという文字をクリックします。これで隠れていたメニューが表示されるようになります。

放射照度の読み込みオプションをオンにし、保存しておいた放射照度のファイルを読み込みます。この放射照度のファイルを保存するには、その下にある放射照度の保存オプションをオンにし、保存するファイル名を指定したらレンダリングを一度実行するだけです。これで放射照度が計算されファイルに保存されますので、次回からそのファイルを利用すれば、放射照度計算の分だけレンダリング時間を短縮することができます。

ではまずこの状態のままでレンダリングしてみます。するとノイズがたくさん発生し、ざらざらになっているのがわかります。これはレイのサンプル数を極端に減らしたため、レンダリング速度は向上するものの、画質が落ちている状態です。ではOptixのデノイズを利用してみます。デノイズ機能は、レンダー出力に対して設定を行います。シェーダツリーからFinal Color Outputを選択し、プロパティを見てみると、デノイズというポップアップが用意されています。デフォルトではなしになっていますが、ここを開いてみるとNVIDIA OptiXという項目がありますので、そちらを設定した上で、再度レンダリングをこなってみます。

2枚のレンダリング画像を選択すると、比較を行うことができます。デノイズを設定したレンダー画像ではレイのサンプル数が少ないにもかかわらず、ざらざらとしたノイズが消えたのが確認できます。ただし、あくまで後処理としてノイズを減らしているだけなので、場所によっては正確に表現できない箇所もあります。

このため、今回はわかりやすいように例のサンプル数を低くし、画質を低い状態で確認しましたが、実際の活用方法としてはある程度通常のレンダリングで画質を高めておいて、このデノイズ機能でさらにブラッシュアップするといった使い方をすると、レンダリングの設定を詰める時間を減らしたり、レンダリング時間自体を短縮させることができます。

2018年12月6日