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パーティクル用アセンブリの活用法

http://www.youtube.com/watch?v=nWfVxmPpuFE&hd=1

MODO 701で搭載されたパーティクルでは、スケマティックでリグを組むことにより、様々な表現を実現することが可能ですが、自分でリグを組まなくても、あらかじめ用意されたアセンブリを利用することで、パーティクルの発生時間に伴ってスケールを変えたり、または回転をかけたりすることができるようになっています。

今回は、そんなパーティクル用アセンブリの活用法についてご紹介します。

まずは単純にパーティクルをシーンに追加します。パーティクルタブにあるラディアルエミッターを追加し、見えやすいように、Particle Simulationで色とサイズを変更しておきます。

さらに、このパーティクルの動きを元にアイテムが動くように、リプリケータを追加します。まずはリプリケータの元となるメッシュを作成します。今回はシンプルに立方体のメッシュを追加します。次にアイテム追加Particlesからリプリケータを追加したら、原型となるアイテムに立方体を、またポイントソースにParticle Simulationを指定します。シミュレーションボタンをクリックすると、立方体がパーティクルの動きに合わせて動いているのがわかります。

ここでParticle Simulationのプロパティから寿命で除去をオンにし、最大寿命を48にしてみましょう。シーンのデフォルトFPSは24なので、ちょうどパーティクルが発生してから2秒経過したら消滅するようになり、リプリケータで複製している立方体も同様に消滅するようになります。ただし、このままだと突然に立方体が消えてしまっていますので、この2秒間の間で立方体のサイズが徐々に小さくなり消滅する設定します。この設定にサイズを小さくするという動作を、アセンブリを使って実現します。

パーティクル用のアセンブリは、アセンブリのタブのParticlesの中におさめられています。何種類ものアセンブリがありますが、今回はこの中にあるScale By Ageというアセンブリを使います。Scale By Ageアセンブリを選択したら、スケマティックビューへとドラッグアンドドロップします。次に、Particle Simulationをアイテムリストからスケマティックビューへとドラッグアンドドロップします。必要なのはこの二つだけです。

アセンブリを見てみると、Scale By AgeにはParticle Operatorという出力があり、Particle Simulationノードにはオペレータという入力が用意されています。アセンブリで組んだ処理を、Particle Simulationで流し込むという流れになりますので、アセンブリのノードのParticle OperatorをParticle Simulationノードのオペレータへと接続します。これでシミュレーションして確認しましょう。

すると、1秒が立方体が小さくなってしまっているのが確認できます。これはScale By Ageで指定しているAge Limitの値が24フレームに設定されているためです。このAge Limitは何フレームでサイズが小さくなるかを設定しているフレーム数ですが、もともとParticle Simulationで設定されているパーティクルが消滅する最大寿命と同じに合わせると、サイズが小さくなって消滅するという流れが綺麗にできるようになります。今回、最大寿命は48フレームに設定していますので、Age Limitも手動で48を入力しても良いのですが、手動で入力すると最大寿命を変更したくなった際に、Age Limitも変更するといった手間がかかってきますので、ここはノードで対応することにします。

Particle Simulationの最大寿命を選択したら、チャンネルタブへと移り、ハイライト状態になっている最大寿命のチャンネルを、スケマティックビューのParticle Simulationノードの上へとドラッグアンドドロップします。これで最大寿命の値をリグで使用できるようになりました。あとはこの最大寿命の出力を、Scale By AgeのAge Limitへと接続します。シミュレーションさせてみると、最大寿命に合わせて、スケールがかかるようになったのが確認できます。

このようにパーティクル用のアセンブリを使用することができますが、このアセンブリはいくつも組み合わせて使うことも可能です。ここまではスケールをかけただけなので、さらに回転をかけてみるようにしましょう。Spin Particleというアセンブリをスケマティックビューへとドラッグアンドドロップし、こちらのParticle OperatorsもScale By Ageと同様に、Particle Simulationのオペレータへと接続しましょう。リプリケータの立方体は回転しながらパーティクルの軌跡を移動し、時間の経過とともにサイズが小さくなり消滅するといった表現が可能になりました。

このようにパーティクル用のアセンブリを活用することで、ノードをつなぐだけで様々な表現が可能になります。また、さらにアセンブリを開いてみて、どのようにリグが組まれているのかを研究してみることで、さらにカスタマイズを加えたり、もっと違った表現を実現できるようになります。

2014年3月3日